風邪をひいたかなと少しでも思う時には、漢方薬がおすすめです!
西洋薬の「総合感冒薬」も選択肢の一つかもしれませんが、漢方薬推しの薬剤師である自分の考え方は次のような感じになります。
- 「総合感冒薬」は症状がある程度出てから飲むと良い
- 「漢方薬」は風邪をひきそうな感じがするというタイミングで飲むと良い
「総合感冒薬」「漢方薬」のどちらが優れているということではなく、飲むタイミニングが違う!という点が両者の違いだろうと思います。
「総合感冒薬」「漢方薬」を効かせるためには飲むタイミングがポイントです!その理由はなぜ?
風邪をひいた時に発熱することで、ウイルスなどに対峙しようとしている体の反応を補助するのが漢方薬になります。
つまりは、漢方薬は敢えて発熱するように促しているのです。
風邪に使用される漢方薬は様々あるのですが、次にあげる漢方薬は風邪をひきそうな感じがするというタイミングで飲んで欲しいお薬になります。
これらの漢方薬は上から順に実証(体が丈夫・体力がある)⇒虚証(華奢・体力がない)と体質に合わせて選択されます。
漢方薬は奥が深いね!
漢方薬が効きやすい人と効きにくい人の差とは⁉【レスポンダー・ノンレスポンダー】
個人の体質によって、漢方薬が効きやすい効きにくいということが出てきます。このことを「レスポンダー(効く人)」「ノンレスポンダー(効かない人)」と表現します。
もし、自分に合わない漢方薬を飲んだ場合はどうなるのかな?
逆に体が丈夫な人(実証)が虚証向けの漢方薬を飲んだらどうなるの?
仮に虚証向けの『桂枝湯』を実証の人が服用してもあまり効果が感じられないだけで何か起こることはまずありません。
風邪をひいた時の効果的な漢方薬の使い方(飲み方)とは?
風邪をひいてしまって漢方薬を使用する際は、漢方薬を飲み始めてから発汗するまでは1回量を2倍にしたり、服用間隔を短くして(3時間おきくらいに服用)飲むことで漢方薬の効果を最大限に発揮することができます。
日本で販売されている漢方薬の用量は、中国や韓国で使用されている用量の数分の一程度です。
また、ドラッグストアで販売されている漢方薬の用量は、病院で処方される漢方薬の1/2~3/4程度の場合もあります。
そのため、短期間であれば通常量の2倍程度服用しても問題になることはまずありません。
「総合感冒薬」「漢方薬」は一緒に飲まない方がいいの?
まず、人の体は風邪にかかると発熱することによってウイルス・細菌が住みにくい状態にすると考えられています。
熱が出ること自体は悪いことではありません。
ウイルス・細菌を体から排除しようとする体の反応である発熱を漢方薬が補助することで早く風邪を治そうとするのが漢方薬の作用であり、東洋医学の考え方でもあります。
一方で総合感冒薬にはアセトアミノフェンやNSAIDsなどのような熱を下げる成分が含まれていることが多いのです。
そのため、総合感冒薬は発熱をすることでウイルス・細菌を排除しようとする体の反応を妨げてしまっているのです。
高熱が続いたり、体力を消耗してしまっている様な場合は解熱剤を使用して体力を温存するした方が良いこともありますが体力が残っているような場合は総合感冒薬の使用は控えた方が良いかもしれません。
”寒気がして体が発熱し始めているような風邪の初期には「総合感冒薬」と「漢方薬」は併用することは避けた方が良い” と思います。
総合感冒薬と漢方薬を一緒に服用することで副作用が起きやすくなるわけではありません。
風邪をひくとなかなか治りにくい場合や風邪がこじれてしまった時にも漢方薬は活躍します!
風邪がこじれてしまったような状態を「少陽病期」と言いますが、この様な状態のときに活躍する生薬が「柴胡」なのです。
この「柴胡」が含まれている風邪に使用される漢方薬の代表が『小柴胡湯』、『柴胡桂枝湯』、『補中益気湯』です。
風邪をひいた時のおすすめの養生法にはどのようなものがあるの?
風邪をひいた時は体を温めることがポイントです。温かいスープやうどん、葛湯、生姜湯などで水分と栄養を摂るようにしてください!
風邪を早く治すためのポイントは、”体を温めて、気持ちよい発熱を促して、発汗させること!” です。
まとめ
漢方薬は、個人それぞれの体質・症状に合わせてオーダーメイド的に治療してくれるお薬だと考えてもらうと理解しやすいと思います。
漢方薬は副作用はゼロではないものの西洋薬に比べて軽く、少ないために体質改善などを目的に使用してもよいです。
風邪に対しては、漢方薬は即効性があり治療効果も西洋薬に比べても遜色ありません。それどころか自分は風邪の場合は西洋薬より優れていると感じています。
風邪をひきそう・ひいてしまったかなというタイミングで漢方薬は服用してもらいたいので、常備薬として自分の体質に合った漢方薬を手元に置いておくと良いと思います!
「宮崎県川南町」に位置する「ほどよい堂」において、「薬剤師×中医薬膳師×ペットフーディスト」として、健康相談を行っています。
代表の河邊甲介は、漢方医学、薬膳、そして腸活を組み合わせた独自のアプローチで、個々の健康に寄り添います。
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