「風邪ひいたかな」と思った時には漢方薬が最適解!

「風邪ひいたかな」と思った時には漢方薬が最適解!
のんびり太郎
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風邪をひいたかなと少しでも思う時には、漢方薬がおすすめです!

西洋薬の「総合感冒薬」も選択肢の一つかもしれませんが、漢方薬推しの薬剤師である自分の考え方は次のような感じになります。

  • 「総合感冒薬」は症状がある程度出てから飲むと良い

  • 「漢方薬」は風邪をひきそうな感じがするというタイミングで飲むと良い
のんびり太郎
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「総合感冒薬」「漢方薬」のどちらが優れているということではなく、飲むタイミニングが違う!という点が両者の違いだろうと思います。

「総合感冒薬」「漢方薬」を効かせるためには飲むタイミングがポイントです!その理由はなぜ?

出典:kian2018

風邪をひいた時に発熱することで、ウイルスなどに対峙しようとしている体の反応を補助するのが漢方薬になります。

つまりは、漢方薬は敢えて発熱するように促しているのです。

風邪に使用される漢方薬は様々あるのですが、次にあげる漢方薬は風邪をひきそうな感じがするというタイミングで飲んで欲しいお薬になります。

これらの漢方薬は上から順に実証(体が丈夫・体力がある)⇒虚証(華奢・体力がない)と体質に合わせて選択されます。

のんびり太郎
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漢方薬は勉強していると面白いもので、虚証の人の風邪に使用される『桂枝湯』に構成生薬の一つである「芍薬」を増量すると『桂枝加芍薬湯』となり、下痢・軟便などのお腹の症状に使用されるようになるのです。

ある一つの生薬を増量すると、風邪などの上気道の疾患から、腹部の疾患に効果が変わってくるのですね。

ハルくん
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漢方薬は奥が深いね!

のんびり太郎
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ついでに言えば、『桂枝加芍薬湯』「膠飴(コウイ)」という飴(アメ)を加えると『小建中湯』という漢方薬に変わります。

『小建中湯』は華奢な感じでお腹の症状を理由に学校や幼稚園などを休んでしまう様な小児によい適応です。

のんびり太郎
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さらに『小建中湯』にさらに「当帰」を加えると『当帰建中湯』になり、同様に「黄耆」を加えると『黄耆建中湯』に変わります。

漢方薬は変幻自在で面白いですね!

『建中湯類』の骨組みを解説!
  • 『桂枝湯』+「芍薬」⇒『桂枝加芍薬湯』 
    ※「芍薬」の量が1.5倍に増量

漢方薬が効きやすい人と効きにくい人の差とは⁉【レスポンダー・ノンレスポンダー】

出典:kian2018

個人の体質によって、漢方薬が効きやすい効きにくいということが出てきます。このことを「レスポンダー(効く人)」「ノンレスポンダー(効かない人)」と表現します。

ハルくん
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もし、自分に合わない漢方薬を飲んだ場合はどうなるのかな?

のんびり太郎
のんびり太郎

もし、虚弱な体質の人が実証の漢方薬である『麻黄湯』を服用すると含有生薬の「麻黄」の成分である「エフェドリン」によってドキドキしたり(動悸を感じたり)、胃がムカムカするような症状が出てしまうことがあります。
ただ、このような症状が出ても服用をやめれば自然と治まってきますのであまり神経質になりすぎないようにしましょう。

ハルくん
ハルくん

逆に体が丈夫な人(実証)が虚証向けの漢方薬を飲んだらどうなるの?

のんびり太郎
のんびり太郎

仮に虚証向けの『桂枝湯』を実証の人が服用してもあまり効果が感じられないだけで何か起こることはまずありません。

風邪かなと思ったらすぐに漢方薬を飲むことが大切です!
  • 風邪かなって思ったらまずはためらわずに漢方薬を飲みましょう!

  • ”自分に合っているかどうか分からない・風邪なのか分からないから飲まない” というよりは、まずは飲んでみましょう!

のんびり太郎
のんびり太郎

もし”陰陽虚実”という判断が違っていても心配するような副作用は起きにくいですよ。

風邪は引き始めの早い対応が早く治したり、風邪をこじらせないコツです!

風邪をひいた時の効果的な漢方薬の使い方(飲み方)とは?

出典:kian2018
のんびり太郎
のんびり太郎

風邪をひいてしまって漢方薬を使用する際は、漢方薬を飲み始めてから発汗するまでは1回量を2倍にしたり、服用間隔を短くして(3時間おきくらいに服用)飲むことで漢方薬の効果を最大限に発揮することができます。

のんびり太郎
のんびり太郎

日本で販売されている漢方薬の用量は、中国や韓国で使用されている用量の数分の一程度です。

また、ドラッグストアで販売されている漢方薬の用量は、病院で処方される漢方薬の1/2~3/4程度の場合もあります。

そのため、短期間であれば通常量の2倍程度服用しても問題になることはまずありません。

「風邪のひきはじめ」に使用される漢方薬

「総合感冒薬」「漢方薬」は一緒に飲まない方がいいの?

出典:Pexels

まず、人の体は風邪にかかると発熱することによってウイルス・細菌が住みにくい状態にすると考えられています。

熱が出ること自体は悪いことではありません。

ウイルス・細菌を体から排除しようとする体の反応である発熱を漢方薬が補助することで早く風邪を治そうとするのが漢方薬の作用であり、東洋医学の考え方でもあります。

一方で総合感冒薬にはアセトアミノフェンやNSAIDsなどのような熱を下げる成分が含まれていることが多いのです。

そのため、総合感冒薬は発熱をすることでウイルス・細菌を排除しようとする体の反応を妨げてしまっているのです。

高熱が続いたり、体力を消耗してしまっている様な場合は解熱剤を使用して体力を温存するした方が良いこともありますが体力が残っているような場合は総合感冒薬の使用は控えた方が良いかもしれません。

のんびり太郎
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”寒気がして体が発熱し始めているような風邪の初期には「総合感冒薬」と「漢方薬」は併用することは避けた方が良い” と思います。

総合感冒薬と漢方薬を一緒に服用することで副作用が起きやすくなるわけではありません。

風邪をひくとなかなか治りにくい場合や風邪がこじれてしまった時にも漢方薬は活躍します!

出典:PourquoiPas

風邪がこじれてしまったような状態を「少陽病期」と言いますが、この様な状態のときに活躍する生薬が「柴胡」なのです。

この「柴胡」が含まれている風邪に使用される漢方薬の代表が『小柴胡湯』『柴胡桂枝湯』『補中益気湯』です。

風邪をひいた時のおすすめの養生法にはどのようなものがあるの?

出典:doomoak

風邪をひいた時は体を温めることがポイントです。温かいスープやうどん、葛湯、生姜湯などで水分と栄養を摂るようにしてください!

のんびり太郎
のんびり太郎

風邪を早く治すためのポイントは、”体を温めて、気持ちよい発熱を促して、発汗させること!” です。

まとめ

出典:mac8739

漢方薬は、個人それぞれの体質・症状に合わせてオーダーメイド的に治療してくれるお薬だと考えてもらうと理解しやすいと思います。

漢方薬は副作用はゼロではないものの西洋薬に比べて軽く、少ないために体質改善などを目的に使用してもよいです。

風邪に対しては、漢方薬は即効性があり治療効果も西洋薬に比べても遜色ありません。それどころか自分は風邪の場合は西洋薬より優れていると感じています。

風邪をひきそう・ひいてしまったかなというタイミングで漢方薬は服用してもらいたいので、常備薬として自分の体質に合った漢方薬を手元に置いておくと良いと思います!

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