薬剤師が選ぶ後発品企業TOP10【ジェネリック医薬品メーカー】

薬剤師が選ぶ後発品企業TOP10【ランキング】

後発医薬品は、先発医薬品と同じ有効成分を含み、同等の効果を提供することが期待されますが、価格が割安であるため、医療費の削減や患者へのアクセス向上に貢献しています。

この記事では、薬剤師の視点から評価された、優れた後発品企業TOP10を紹介します。

安全性、品質、信頼性など、多面的な観点から選ばれた企業をご紹介します。

後発品市場のトッププレーヤーについて知りたい方や、信頼できる後発品メーカーを探している方にとって、貴重な情報源となるでしょう。

NIKKEI Drug Infomation 2020.11において、「薬剤師が選ぶ後発品企業TOP10」が発表されました!

ハルくん
ハルくん

後発医薬品(ジェネリック医薬品)ってたくさんのメーカーがあるけど、どんな感じで選ばれているのかな?

のんびり太郎
のんびり太郎

そうだよね。
今回紹介するのは、現役薬剤師がアンケートに答えた「生の声」です!

薬剤師が選ぶ後発品企業TOP10【調剤薬局薬剤師・病院薬剤師】

2020年から2023年にかけて、製薬業界のトップ企業は大きな変化を見せませんでした。

上位TOP5の顔ぶれはほぼ同じで、主要な企業が地位を維持しました。

この安定した状況は、業界内での競争の激しさや企業の戦略の着実さを示しています。

のんびり太郎
のんびり太郎

ファイザー社は、2020年11月16日に自社保有の特許が切れた医薬品や後発医薬品(ジェネリック医薬品)事業を担うファイザーアップジョン事業部をマイラン製薬と統合することを発表しました。

この統合により、新会社VIATRIS(ヴィアトリス)が誕生しました。

この動きは、ファイザー株式会社とマイラン製薬株式会社が2013年1月1日から後発医薬品事業で提携していた長期的な戦略の一環であり、2020年10月30日に規制当局の最終承認を得て実現しました。

2020年版

NIKKEI Drug Infomation 2020.11

 (参考資料:NIKKEI Drug Infomation 2020.11)

2023年版

順位企業名ポイント
1東和薬品372
2沢井製薬301
3第一三共エスファ282
4ヴィアトリス製薬251
5武田テバファーマ175
ネクスウェイまとめ

薬剤師対象の意識調査によると、後発品の供給体制が安定しているイメージのある製薬企業のトップは東和薬品となりました。

この調査は、ネクスウェイがまとめたもので、薬剤師向けメディアに会員登録している416人から回答を得ました。

その結果、薬局勤務の297人、病院勤務の118人が参加しました。

東和薬品は他社に比べて安定して入荷し、欠品が少ないと評価されています。

また、入荷困難な薬品でも手配に努めたり、困った時には助けてくれる姿勢が高く評価されました。

この企業は独自の直販体制を採用しており、流通在庫の融通が利きやすいため、現在の市場環境において優位に立っているとみられます。

2位には沢井製薬がランクインし、3位には第一三共エスファが選出されました。

他にもヴィアトリス製薬や武田テバファーマなどが上位にランクインしています。

この調査により、薬剤師が後発品企業を選ぶ際には、供給体制の安定性が非常に重要であることが示唆されました。

東和薬品や沢井製薬など、安定した供給が期待できる企業が薬剤師からの高い評価を受けています。

現役薬剤師が支持する理由とは

2020年の現役薬剤師が支持する『後発品企業(ジェネリック販売メーカー)』ランキングが発表されました!

支持する理由のTOP3は次のような結果でした!

  • ①薬剤の供給が安定しているかどうか
  • ②企業のネームバリュー
  • ③先発品との同一性(大きさや形)

この中でも1位の「安定供給」は調剤薬局薬剤師(71.1%)、病院薬剤師(88.9%)と2位以下を圧倒していました。

現場の薬剤師にとって、必要な薬剤がいつでも必要量供給されるという安心感に勝るものはないようです。確かにお薬がなければどうしようもできないですからね。

個人的には、オーソライズドジェネリック(AG)と呼ばれる商品のラインナップが多いメーカーが好感を持っています。というよりAGが使用しやすいということですね。

AGについては別の記事で詳しく説明しているので省略しますが、薬効成分はもちろんのこと添加物・製法も先発品と一緒であるため、患者さんを説得しやすいのです。

ジェネリック医薬品は、きちんと先発品と同一性を認められてはいるものの添加物などは異なることも多く、「完全に同じではない点」が先発品から変更する際のネックになります。

後発品といえども、現在では、先発品をいくつも発売している大手メーカーも後発品を発売していますし、先発品にはない製剤上の特徴を有する優れた後発品もあるのですが、一部の患者さんは、どうしても「後発品は粗悪品」というイメージを持ち続けてしまう方が存在するのも事実です。

もちろん、そのような場合は無理に後発品には変更しません。無理に変更してしまうと大多数の患者さんに「ノセボ効果」が発生してしまうのです。

まとめ

あなたの服用しているお薬は、どこのメーカーでしょうか?

お薬の包装をよく見てもらうと、お薬の成分名の後ろに「」(かっこ)付きでメーカー名は記載されています。

国民皆保険の維持には、積極的にジェネリック医薬品を使用して少しでも医療費を抑える必要があります。

後期高齢者の方は、現在は1割負担ですが、すでに負担を2割に引き上げる議論がされており、いずれはそれ以上になるかもしれません。ひとりひとりが適切な医療行動を心がけることが重要です。

また、飲んでいない薬や飲み忘れた薬がたくさんある場合は、医師には黙っていて、いつも通りにお薬をもらって帰り、そのまま廃棄するようなことはないようにしてくださいね。

滋賀県薬剤師会が2014年12月から2015年2月の3ヵ月間にわたり、薬局を対象に行った調査では、患者1人あたりの残薬額は4690.8円であると推計されています。全国での1年間の残薬額は8,744億円に上ると試算されます。

また、医師は処方した薬をきちんと飲んでいて今の状態と思っていますから、黙っていると意図しない治療が行われてしまうことにもなり得ます。

ちなみに、「睡眠剤混入」で世間を騒がせた「小林化工」は、NIKKEI Drug Information 2020.11において、薬剤師が好感を持っている後発品企業は?のランキングにおいて、2020年の順位は17位でした

薬価引き下げの影響で、製薬企業では不採算品目が増大しています。

沢井製薬の場合、2015年には661品目中約120品目が不採算でしたが、2022年には821品目中約3割が不採算となりました。

国のジェネリック医薬品の推進に伴い、不採算品目の割合が7年間で増加したことが背景にあります。

沢井製薬の澤井社長は、薬価改定により利益の一部が消失することを指摘し、低薬価品ほど採算性が悪くなる傾向にあり、今後の安定供給に課題が生じる可能性を示唆しています。

沢井社長は、現行の薬価制度が継続される限り、業界全体が危機的な状況に陥る可能性を指摘しています。

年次の薬価改定がさらに数回続けば、経営的に非常に困難になると述べ、患者にとって最も困難な状況になると語っています。

彼は薬価改定の頻度を以前の2年に1回に戻すことや、最低薬価の引き上げを求めています。

この提案は、品質確保や安定供給への投資を可能にすることで、患者の利益に繋がると主張しています。

高齢化による社会保障費の増大を抑制するため、ジェネリック医薬品の使用割合が増加しています。

しかし、その拡大と同時に薬価の引き下げが進む政策には限界があります。

薬価を引き上げることによる財源確保や、社会保障費の増大への対処は容易ではありません。

長期間にわたる医薬品の不足は業界内だけでなく、社会全体に影響を与える重要な問題です。

今後、ジェネリック医薬品の供給不足とその信頼回復に向けた動向に注目が集まるでしょう。

ほどよい堂
河邊甲介
河邊甲介

「宮崎県川南町」に位置する「ほどよい堂」において、「薬剤師×中医薬膳師×ペットフーディスト」として、健康相談を行っています。

代表の河邊甲介は、漢方医学、薬膳、そして腸活を組み合わせた独自のアプローチで、個々の健康に寄り添います。

漢方相談や薬膳に関するオンライン相談も提供し、遠方の方々も利用できます。

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