ステロイドは、私たちの体内で副腎が作る必要なホルモンです。
しかし、長期間プレドニンを服用していると、副腎がそのホルモンを十分に作れなくなることがあります。
急にプレドニンを中止すると、副腎が対応できず、「プレドニン離脱症状」が現れることがあるんです。
さらに、プレドニンを大量に服用していた場合、急にやめると「副腎不全」を引き起こす恐れもあります。
この状態は命にかかわる可能性もあり、とても危険です。
だからこそ、長期間プレドニンを服用していた場合は、医師の指導のもと、少しずつ減量していくことが大切なんです。
急な中止は避け、体に負担をかけずに安全に減らしていく方法を選ぶことが、健康を守るためには不可欠です。

ステロイドが苦手な気持ち、よくわかります。
薬の副作用や離脱症状が気になることもあるでしょう。
でも、あまり心配しないでください。
医療の世界では、ステロイドは特定の疾患や症状の管理に非常に効果的な薬として使用されています。
しかし、一つの治療法がすべてに適しているわけではありません。
あなたの状況や体質に合った適切な治療法を見つけるために、必ず医師と綿密にコミュニケーションを取りましょう。
もしステロイドが避けられない場合でも、医師は適切な用量と期間で処方することで、副作用や離脱症状を最小限に抑える方法があります。
また、ステロイドの使用を中止する際には、医師の指示に従って徐々に減量していくことが重要です。
薬物治療にはリスクと利益があえいます。
不安や質問があればお気軽に相談してください。
あなたとともに最適な治療法を見つけ、より健康的な生活を送るお手伝いをいたします。
ステロイド剤であるプレドニン(プレドニゾロン)を自己判断で勝手に中断してはいけない理由とは
ステロイド剤は、医療の分野で使用される合成されたステロイド化合物のことを指します。
これらのお薬は、抗炎症作用や免疫抑制作用など、さまざまな治療効果を持つことから、様々な疾患や症状の管理に使用されます。
- コルチコステロイド剤:
副腎皮質ホルモンに似た抗炎症作用を持つステロイドです。
コルチコステロイド剤は、免疫反応を抑えるため、炎症の軽減やアレルギー反応の抑制に用いられます。
さまざまな形態で使用され、経口薬、吸入薬、クリームやオイントメント、関節内注射などの形で利用されます。
関節リウマチ、アスマ、アレルギー性皮膚炎、炎症性腸疾患などの治療に一般的に使用されます。
「プレドニン(プレドニゾロン)」は、ステロイドの経口薬として様々な疾患に使用されるお薬です。
ステロイドの作用である「抗炎症作用」「免疫抑制作用」を期待してプレドニンは処方されています。
ステロイドには様々な副作用があり、普段何気なく飲んでたプレドニンの副作用を知ったら、怖くなってしまう方もいるかと思います。
しかしながら医師の判断なしに、プレドニンは勝手にやめてはいけないお薬です。
プレドニンを勝手にやめてしまうと、「ステロイドの離脱症状」が出現してしまう可能性があります。
最悪の場合は「副腎不全」を起こして命にかかわる状態になってしまいます。
ステロイドの離脱症状は、ステロイド剤を一定期間以上使用した後に、急に薬の摂取を中止すると発生する身体的・精神的な不快感や症状のことを指します。
ステロイド剤の離脱症状は、特に長期間高用量で使用した場合に起こりやすくなり注意が必要です。
主なステロイドの離脱症状には以下が含まれます。
- 疲労感:
ステロイドはエネルギーを増加させる効果がありますが、離脱すると急激な疲労感が現れることがあります。 - 筋肉の痛みや関節の痛み:
ステロイドの使用により炎症が抑えられていたため、離脱後に痛みを感じることがあります。 - 不眠症:
ステロイドは神経興奮作用があるため、離脱すると睡眠障害が起こることがあります。 - 食欲亢進や体重増加:
ステロイド使用中は食欲が亢進し、体重が増加することがあるため、離脱後に食欲が減退し、体重が減少することがあります。 - 不安やイライラ:
ステロイドは脳内の神経伝達物質に影響を与えるため、離脱すると不安やイライラ感が生じることがあります。 - うつ症状:
ステロイドの使用中は抗炎症作用があるため、うつ症状が抑えられている場合があります。
離脱後にうつ症状が再発することがあります。
これらの症状は、ステロイドの使用を減量することで緩和される場合があります。
ステロイドの長期使用による離脱症状を防ぐためには、医師の指示に従い、適切な用量と期間で薬を使用することが重要です。
また、ステロイドの使用を中止する場合は、医師の指導の下で徐々に減量していくことが推奨されます。
離脱症状が重篤な場合は、医師に相談して適切な対処を行う必要があります。

ここでは、プレドニンを勝手に中止した場合どうなるかをお伝えしていきたいと思います。
ステロイドってどういう成分なの?ステロイドホルモンの役割と健康への影響
「ステロイドホルモン」は、副腎で作られるホルモンです。
ヒドロコルチゾン(ステロイドの一種)に換算して、1日当たり5~30mgのステロイドが分泌されています。
一日の中でも分泌量は変化していて、朝に多く分泌されて夜に低下していくのが特徴です。
他のホルモンは体の一部分にしか作用しないのに対して、ステロイドは全身の受容体に作用します。
体内の血糖・脂肪・電解質・骨・筋肉の代謝に関与しています。
ステロイドホルモンは一言でいうと「ストレスなどの負荷に対して、体が負けずに元気になれ!」と命令するホルモンです。
ですから「抗ストレスホルモン」ともいわれます。
主な作用として次のような効果が挙げられます。
- 筋肉での蛋白質代謝、脂肪組織での脂質代謝をあげ、体内の血糖値をあげる
- 肝組織に働き、リンパ球や間質細胞などの効果を止めて、炎症を抑える
- 気持ちを高揚させる
つまり体内のエネルギーとなる血糖値をあげて、気分を上げます。
さらに一時的に炎症を止めることで、結果として体を元気にするホルモンです。
これだけ聞くと、すごくいいホルモンのような気もします。
しかしなんでも限度というものがあります。
筋肉や脂肪から血糖値を上げすぎてしまうと糖尿病になりますし、気持ちを上げすぎてしまうとイライラにつながります(不眠など)。
炎症も抑えすぎてしまうと、ばい菌が入った時に戦えなくなってしまいます。
つまりステロイドは、攻撃のスイッチを入れる代わりに防御のスイッチを切る作用のあるホルモンなのです。
朝にステロイドホルモン量が多いのは、活動性が上がるために攻撃のスイッチを入れる必要があるからです。
プレドニンを自己中断するとどうなるの?ステロイド長期使用後の副腎機能と離脱症状の関係

プレドニンを急にやめてしまうと、離脱症状が出現することがあります。
ステロイド剤を長期間使用し続けたらどうなると思いますか?
ステロイドホルモンを作る臓器である副腎は、ステロイド剤を長期服用していると「自分が頑張ってステロイドホルモンを作らなくても大丈夫だな」といってさぼりだしてしまうのです。
このため、体内で必要なステロイドホルモンはお薬まかせになってしまいます。
ただ、副腎は突然、ステロイドを作るのをやめたりはしません。
一般的には2週間以内であれば副腎は正常に作用し続けています。
2週間以上プレドニンの内服続けた場合は、副腎がステロイドを作るのを徐々にさぼりだしてしまいます。
副腎が全くステロイドが作れなくなることはありませんが、プレドニン10mg以上を半年間以上内服している場合は、正常なステロイドの量を副腎が作り出すことはできなくなっています。
このような状況で、急にステロイドの内服を中止してしまったらどうなるでしょうか?
副腎がステロイドホルモンを元のように作り出してくれたらよいのですが、副腎は機能低下状態になっているため、すぐには元のように働いてはくれません。
つまり、体の中のステロイドホルモンが一時的に極端に低下してしまうのです。
これを「プレドニンの離脱症状」といいます。
この離脱症状を防ぐためには、プレドニン?は勝手に自己判断で中断してはいけないのです。
ステロイドの離脱症状:原因とメカニズムを探る
ステロイドの離脱症状が起きる主な理由は、長期間にわたりステロイド剤を使用した場合、体が外部から投与されたステロイドに適応してしまうことによる生理的な変化です。
具体的には、以下のようなメカニズムが考えられます。
- 脳内のホルモンバランスの変化:
ステロイド剤は、脳内の神経伝達物質やホルモンのバランスに影響を与えることがあります。
長期間使用することで、脳がステロイドの存在に適応し、自身のホルモンバランスを変化させる可能性があります。
そのため、ステロイドを急に中止すると、脳内のホルモンバランスが乱れ、離脱症状が生じる場合があります。 - 副腎機能の抑制:
ステロイド剤の使用により、副腎皮質からの天然のステロイドホルモン(コルチゾールなど)の産生が抑制される場合があります。
このため、外部からのステロイド投与が中止されると、副腎皮質はステロイドの補給に適応できず、副腎機能が低下することが考えられます。 - 免疫系の変化:
ステロイドは免疫系にも影響を与えます。
長期間使用すると、免疫系がステロイドに適応して調整されるため、ステロイドを中止すると免疫系のバランスが崩れ、免疫反応が変化することがあります。
これらの生理的変化がステロイドの離脱症状を引き起こす可能性があります。
離脱症状の程度は、使用したステロイド剤の種類や用量、使用期間、個人の体質などによって異なります。
ステロイドの使用を中止する際には、医師の指示に従い、適切な減量スケジュールを守ることが重要です。
長期的なステロイドの使用を予定している場合にも、そのリスクと利益を医師と共に検討し、適切な管理を行うことが重要です。
プレドニンの離脱症状は?軽度から重度までの症状とは?
軽度の場合は、元気がなくなるなど軽い症状で済みます。
しかし重度な場合は、副腎不全を起こし最悪命にかかわります。
プレドニンを急にやめてしまった場合はどうなるのでしょうか?
軽度な場合は、ステロイドの元気にする作用が足りなくなってしまうため、全身の倦怠感・食欲低下・疲れやすい・脱力感などがプレドニンの離脱症状の初期に認められます。
ただし、この初期症状だけでは、なかなか副腎不全とは気づきにくいです。
離脱症状までいかなくても、プレドニンを10から5mgなど半分まで一気に下げてしまうと、ステロイドホルモンが足りなくなってこれらの症状を認めることがあります。
プレドニン?を大量に長期間内服していた場合には、突然やめてしまうと重篤な症状が出現します。
具体的には、吐き気・嘔吐・下痢・腹痛などの腹部の症状・発熱・脱水症状・血圧低下・意識障害・呼吸困難など症状が一気に出てきます。
このように、プレドニンを急激にやめて副腎がステロイドの生産が追い付かなくなった状態を「副腎不全」といいます。
実は、副腎不全は診断が非常に難しいのです。
どれも重篤な症状ですが、特徴的な症状はありません。
交通事故や病気などでプレドニンが内服できなくなってしまった人は、必ず医師にプレドニンを内服していたことを伝えましょう。
これらの状況は、ステロイドが急激になくなると同時に、ストレスが過剰にかかっている状態なので、一気に副腎不全が進行しやすいのです。
プレドニンの安全な中止方法:長期使用者のためのガイド / 徐々に減らす!プレドニンを安全に中止するステップバイステップ
短期間であれば、急にプレドニンをやめても問題ありません。
プレドニンを長期間内服していたら、徐々に減らしていく必要があります。
人によって違いはありますが、1~2週間であればプレドニンの投与量に関わらず、急にやめても副腎不全は起こらないとされています。
しかし、長期間プレドニンを内服していた場合は話が異なります。
プレドニンを長期に服用し続けていると、副腎が十分なステロイドホルモンを作らなくなっている可能性があるためです。
体内のステロイド量は時間帯によってかなり波がありますが、一般的には1日プレドニン量で3mg前後(2~5mg)といわれています。
そのため一般的には、プレドニンを5mgまで減量するとだるさなど「ステロイド離脱症状」が出現しやすいといわれています。
そのため医師は、状態を確認しながら少しずつ減量していきます。
例えば、5mgから減らす場合は次のような感じで減量していきます。
- 5mg→4mg→3mg→2mg→1mg
- 5mg→3mg→1mg
- 5mg→2.5mg→1mg
さらに1mgから0.5mgに減らして様子をみたり、1日おきに1mgずつ投与したりと、厳密に徐々に減らしていく療法が用いられることもあります。
まとめ / プレドニンの副腎ホルモン:必要性と長期使用のリスク

- プレドニンに含まれているステロイドは副腎で作られており体内に必要なホルモンです。
- 長期間服用していたプレドニンを急にやめると副腎が対応できなくなり、「プレドニン離脱症状」が出現します。
- プレドニンが大量に長期間投与されている時に急にやめると「副腎不全」が起こり、命にかかわる場合があります。
- プレドニンを長期間に渡り大量に投与していた場合は、徐々にプレドニンの量を減らしていく必要があります。
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