
小さい頃から ”家に帰ったら、うがい・手洗いをしましょう!” といわれ続けてきたと思います。
突然ですが、そもそもインフルエンザ・新型コロナ・風邪など、感染症の予防に本当に『うがい』は効果があるのでしょうか?
そんな疑問に答えてくれる検証結果が示されていましたので、今回紹介してみたいと思います。

そもそも、うがい薬に感染予防効果はあるの?

うがいをすることには、一定の感染症予防効果があると言われています。
ところが、うがい薬を使うことで逆効果に!このような論文がありました!
ここには意外な研究結果が発表されていたのです…。
『ポピドンヨードうがい薬』より『水道水』でうがいした方が
感染予防の効果が高かった!

殺菌成分の入ったうがい薬よりも「水道水」だけの方が感染予防効果が高いってビックリの結果だよね!

水うがいで風邪の発症が4割減少する⁉【世界初の無作為化試験で実証】
『水うがい』をした場合は、風邪の発症確率は、うがいをしない場合に比べて 40%低下します。
一方、『ヨード液うがい』では 12%の低下にとどまり、統計学的にも意味のある抑制効果は認められなかったようです。
水うがいが風邪の発症を抑制した理由は次のように考察されていました。
- 『水うがい』をすることで、水の乱流によって口腔内の埃の中に含まれている『プロテアーゼ』という物質が洗い流されること(※プロテアーゼはウイルス感染を助ける働きが認められている)
- 水道水に含まれる『塩素』が何らかの効果を発揮している
また、ヨード液うがいでそれほど効果が出なかったことについては、ヨード液がのどに常在する細菌叢を壊して風邪ウイルスの侵入を許したり、のどの正常細胞を傷害した可能性が考えられると結論づけられていました。
(参考文献:American Journal of Preventive Medicine2005【米国予防医学会機関誌】 )
ポピドンヨードうがいに感染予防効果が得られなかった理由を詳しく解説!
- ポピドンヨードの殺菌作用により、口の中にいる常在菌(人には悪さをしない菌)を殺菌してしまうため、『口腔フローラ』と言われる細菌叢のバランスが乱れ、悪い細菌の侵入を助長してしまう。
- ポピドンヨードの強力なタンパク質変性作用によって、口腔内の細胞が障害され、バリア機能が低下して感染しやすい状態になってしまう。
歯科医院での口腔ケア(歯のクリーニング)がウイルス感染の予防に⁉


最近の研究では、歯科医院での口腔ケア(歯のクリーニング)がウイルス感染の予防になることが分かってきています。
ウイルスが人への感染する際には『プロテアーゼ』という分解酵素が必須であり、このプロテアーゼを産生する細菌(歯周病原細菌など)が口腔内には存在するようなです。

定期的に歯のクリーニングに行かないといけないね!

そうなんです!
歯科医の先生がこんなことも教えてくれましたよ!


歯のクリーニングで期待出来る効果
- ウイルスの感染を助ける口腔内細菌を減らせる
- 腸内細菌のバランスを整え、免疫力を向上させる
- 誤嚥性肺炎を予防することが出来る
うがい薬の成分にはどのような効果があるの?【うがいの殺菌効果・抗炎症効果】

うがい薬には「殺菌効果」が目的の成分と「抗炎症効果」が目的の成分に分類されます。
- 殺菌効果を示す成分:『ポピドンヨード』『セチルピリジウム』
- 抗炎症効果を示す成分:『アズレンスルホン酸』『グリチルリチン酸』

成分によって、うがいの目的が変わってくるんだね!

見た目が茶色い方が「ポピドンヨードうがい薬」で、青い方が「アズレンスルホン酸うがい薬」だったよね!
茶色いうがい液といえば、有名なのが『イソジンガーグル🄬( ポピドンヨードうがい薬 )』だよね!


正解!
ただし、『イソジンクリアうがい液』は名前は似ているけど、有効成分が「CPC(セチルピリジニウム塩化物水和物)」でポビドンヨードは含まれていないので間違えないでくださいね!
『イソジンクリアうがい液』は色も ”透明” です!


『メントール』が配合されていると”スースーする”感じがします。
清涼感があって好きな人はメントール入りを選ぶといいよね!

うがい薬の成分によって使用を避けるべき病気があるので要注意です!【意外なうがい薬の盲点とは⁉】

甲状腺疾患(甲状腺機能亢進症・バセドウ病など)を持っているひとには、使用を避けるべきうがい薬があります。
うがい薬くらいだから大丈夫と簡単に考えてはいけません。
避けなければならないうがい薬は、イソジンガーグル🄬に代表される『ポピドンヨード』含有のうがい薬です!

ポピドンヨードに含まれる『ヨウ素』は甲状腺ホルモン分泌に影響するため、『甲状腺疾患』のある方は状態を悪化させる可能性があるので要注意です!
ヨウ素が含まれているうがい一覧!(商品別含有量)
- イソジンガーグル液(イソジンうがい薬🄬)7%(1ml中有効ヨードとして7mg含有)
- のどぬーるスプレー🄬 (1ml中ヨード5mg含有)
- ルゴールフトススプレー🄬[1ml中ヨウ化カリウム10mg(ヨード7.64mg)、ヨード5mg含有]

甲状腺疾患の方は『昆布』などヨウ素を多く含んでいるの食材の摂取にも注意してくださいね!

ヨウ素の摂取が妊婦・授乳婦に与える影響とは⁉
ヨウ素はエネルギーの代謝、細胞の発達と成長に必要な栄養素です。
妊娠中にヨウ素が不足すると死産や流産、先天異常などを招く恐れがあり、妊婦さんにとって重要な栄養素のひとつなのです。
しかし、摂りすぎると赤ちゃんの甲状腺機能を低下させてしまう恐れがあり、注意が必要です。

ヨウ素は、丁度良い摂取が大切なんだね!

このことを踏まえてお話しすると、
感染予防対策として、ヨウ素含有のうがい薬やのどスプレーを毎日使っていると、大変なことになる可能性があるんです。
特に『のどスプレー』は注意が必要です!

喉に直接噴霧するスプレータイプの商品は、ヨード含有量は同じでも、体内への吸収量は遥かに多くなります。
というのも、うがい薬はうがいした後に吐き捨てるのに対して、スプレータイプはそのまま飲み込んでしまうという点に違いがあります。
スプレータイプの商品の場合、数回噴霧しただけで妊婦のヨウ素の1日耐用上限量(2.0mg)[厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」]を超えてしまうのです。
ヨウ素の過剰摂取では稀に甲状腺機能低下(甲状腺ホルモンの低下)を認める事があります。
特に妊婦、授乳婦共にヨウ素の感受性が高まる為、注意喚起の対象者として2020年度日本人の食事摂取基準において、注意項目に新たに授乳婦が加わりました。

元来、日本人は周りを海に囲まれていることもあり、海藻の摂取量が多いため、ヨウ素の摂り過ぎには注意してくださいね!

正しいうがいの方法とは

- 1回目は口の中の食べかすなどをきれいにするように、「ブクブク」と口に含んで強くうがいします。
- 2回目は、上を向いて、のどの奥をきれいにするように「ガラガラ」と15秒程度うがいします。
- 3回目はもう一度「ガラガラ」うがいをします。
効果的な感染症予防対策とは!

当然のことかもしれませんが、細菌・ウイルスが体内に入らないようにすることが基本になります!
- 手をこまめに清潔にします。石けんで手を洗うか、手指消毒用アルコールで手を消毒します。
- 咳やくしゃみをしている人から安全な距離を保ちます。
- 対人距離を維持できない場合はマスクをします。自分の目、鼻、口に触ってはいけません。
- 咳やくしゃみをするときは、肘の内側またはティッシュ ペーパーで鼻と口を覆います。
【引用:内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室】

感染症予防は、基本を徹底することが大切なようだね!
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