『麻黄湯』は、感冒初期の体力がある方にピッタリの漢方薬です。
実証タイプの方、つまり筋肉質で声が力強い方におすすめ。
主成分の「麻黄」には ”東洋のアドレナリン” と呼ばれるエフェドリンが含まれており、気管支を拡張して咳や痰を和らげるだけでなく、鼻づまりもスッキリさせる効果があります。
ただし、狭心症や高血圧など心臓や血管に持病のある方は注意が必要。
さらに、アスリートの方はドーピング反応の可能性もあるので気を付けてください。
古代中国では『麻黄湯』から「桂皮」を除いた「還魂湯」が心肺蘇生に使われていたとか!
そんな歴史ある『麻黄湯』、使う際は医師や薬剤師と相談を忘れずに!
インフルエンザやかぜのような ”急性発熱性疾患の初期” におすすめの漢方薬が『麻黄湯(まおうとう)』です。
『麻黄湯』は風邪などのひき始めの寒気・悪寒戦慄が出てきて、まだ汗が出ていない様な時に使用すると効果的です。
『麻黄湯』は寒気が出た時にすぐに飲むことをお勧めします。
- 風邪とはどのような状態なの? / ウイルスと細菌の違い、知っていますか?風邪には抗生物質は不要です!
- 薬剤耐性菌とはどのようなものなの? / 薬剤耐性菌、拡大中。無駄な抗菌薬が危機を招く!
- 麻黄湯(まおうとう)の生薬構成(ツムラ)/ 風邪対策の定番!麻黄、桂皮、杏仁、甘草の黄金バランス
- 麻黄湯(まおうとう)の効能効果(ツムラ)
- 麻黄湯(まおうとう)の特徴・説明
- 漢方薬(生薬)によるスポーツ選手のドーピング問題とは! / アスリートの危険信号!漢方薬でドーピング陽性?
- 麻黄湯(まおうとう)のエビデンスとは
- 麻黄湯(まおうとう)のクリニカルパール
- 麻黄湯(まおうとう)の注意点
- 麻黄湯(まおうとう)の入手方法 / 通販で買える!楽天とAmazonのおすすめ商品一覧
- 自分の体質、知っていますか?漢方的視点で不調を徹底分析!
風邪とはどのような状態なの? / ウイルスと細菌の違い、知っていますか?風邪には抗生物質は不要です!
主にウイルスが原因で起こる鼻・のどの急性の感染症を「風邪」と呼びます。
風邪の原因のほとんどが細菌ではなくウイルスなのです。
風邪の原因である「ウイルス」に対して抗生物質は効果がありません。
抗生物質が効くのは「細菌」であり、「ウイルス」と「細菌」は全く別のものなのです。
「抗生物質を飲めば風邪が早く治る!」という確かなデータは世界中どこにもありません。
安易な抗生物質の乱用による「薬剤耐性菌」の出現が世界的な問題になっています。
「ウイルス」と「細菌」は全く違うものなんだね!
薬剤耐性菌とはどのようなものなの? / 薬剤耐性菌、拡大中。無駄な抗菌薬が危機を招く!
「薬剤耐性菌」とは抗菌薬が効かない薬剤耐性(AMR=Antimicrobial Resistance)を持つ細菌のことです。
薬剤耐性菌が出現しやすい条件には主に3つのケースがあります。
- 必要のない症例での抗菌薬の投与
- 必要以上の広域抗菌薬の投与
- 必要以上の抗菌薬の長期投与
次々と現れる薬剤耐性菌に対し、抗菌薬の開発が追いつかなくなってきています。
これはかなり危険な状態です。
麻黄湯(まおうとう)の生薬構成(ツムラ)/ 風邪対策の定番!麻黄、桂皮、杏仁、甘草の黄金バランス
麻黄(マオウ)、桂皮(ケイヒ)、杏仁(キョウニン)、甘草(カンゾウ)
麻黄湯(まおうとう)の効能効果(ツムラ)
感冒、インフルエンザ(初期のもの)、関節リウマチ、喘息、乳児の鼻閉塞、哺乳困難
麻黄湯(まおうとう)の特徴・説明
『麻黄湯』は、「麻黄」や「杏仁」を中心とした生薬の組み合わせで、咳や痰を改善する効果が期待できる漢方薬です。
「麻黄」は鼻や上気道の浮腫を軽減し、「杏仁」は下気道の炎症性浮腫を抑えることで、上下気道全体に広がる鎮咳効果を発揮します。
この作用を生かした処方には、『麻杏甘石湯』や『小青竜湯』もあり、水っぽい痰が絡む咳におすすめです。
一方で乾いた咳には『麦門冬湯』が適しています。
『麻黄湯』の特長は、自然の力で体全体のバランスを整えながら症状を和らげること。
風邪や気管支炎などに活躍する頼れる味方です!
『麻黄湯』は寒気がしたらをすぐに服用して、発汗し解熱し始めたら服用をやめるというような感じで使用するとよい漢方薬です。
『麻黄湯』服用のポイントは ”汗がにじむように出るまで” です!
- 『麻黄湯』は「麻黄」を含んでいるため、不整脈・心疾患・甲状腺機能亢進症の方が服用すると、基礎疾患の状態が悪くなることもあるので注意が必要となります。
心疾患と言っても全ても心臓病が当てはまるわけではありません。
”心房細動” がある場合が中止しなければありません。
例えば心臓弁膜症などは関係ありません。
(引用:漢方.jp)
- 『麻黄湯』は「杏仁」を含んでいるため咳を鎮める作用が期待できます。
- 『麻黄湯』の味は表現法が難しいですが、わずかに甘くて渋いです。
漢方薬(生薬)によるスポーツ選手のドーピング問題とは! / アスリートの危険信号!漢方薬でドーピング陽性?
オリンピックなどで、時折耳にするようになった「ドーピング問題」ですが、アスリートが風邪の対応に服用した漢方薬が原因でドーピング検査で陽性反応が出たという事例が起きています。
”うっかりドーピング” と言われていて、風邪における漢方薬服用が原因なのです。
WADA(World Anti-Doping Agency)が発表する禁止薬物にはどのようなものがあるの?
次のようなものが、WADA(World Anti-Doping Agency)によって禁止されています。
- 常に禁止される物質:ベータ2作用薬として「ヒゲナミン」など
- 競技会(時)に禁止される物質:興奮薬としてエフェドリン、プソイドエフェドリン、ストリキニーネなど
- 特定競技において禁止される物質
エフェドリンやプソイドエフェドリンは「麻黄(まおう)」に含まれ、ヒゲナミンは「呉茱萸(ごしゅゆ)」、「細辛(さいしん)」、「丁子(ちょうじ)」、「蓮肉(れんにく)」、「附子(ぶし)」、「南天実(なんてんじつ)」などに含まれています。
風邪の引き初めにと使われる『葛根湯(かっこんとう)』や『麻黄湯(まおうとう)』には「麻黄」が含まれています。
また、鼻かぜやアレルギー性鼻炎に用いる『小青竜湯(しょうせいりゅうとう)』には「麻黄」と「細辛」が含まれ、『麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)』にはそれらに加えて「附子」も含まれています。
麻黄湯(まおうとう)のエビデンスとは
「エビデンス」とは、科学的根拠、つまり実験や調査などの研究結果から導かれた「裏付け」があることを指します。
- インフルエンザに『麻黄湯』を投与し、発熱時間短縮効果が認められました。
- インフルエンザ治療において『麻黄湯』と「ノイラミニダーゼ阻害薬(タミフル®など)」が同等の効果であることが確認されました。
麻黄湯(まおうとう)のクリニカルパール
クリニカルパール(Clinical pearl)とは、とは経験豊富な臨床医から得られる格言のようなものです。
風邪薬としての漢方薬を飲む場合のコツ・注意点があります。
「麻黄」が含まれている漢方薬の場合、効果の現れ方が ”胃内のPHの違い” で大きく異なってきます。
「麻黄」の成分であるエフェドリンはアルカロイドであるため、胃酸分泌抑制剤であるPPI・H2ブロッカーなどを併用している場合は効き目が強く現れるのです。
(引用:漢方.jp)
渡辺賢治先生
麻黄湯(まおうとう)の注意点
むくみ・体重増加・血圧上昇などが現れた場合は医師・薬剤師に相談するようにしてください。
麻黄湯(まおうとう)の入手方法 / 通販で買える!楽天とAmazonのおすすめ商品一覧
『麻黄湯』は、感冒(風邪)の初期に体力がある方におすすめの漢方薬です。
特に、筋肉質で力強い体質の「実証」タイプの方に適しており、風邪による悪寒や発熱、関節痛、咳などの症状に対応します。
麻黄の主成分であるエフェドリンは、「東洋のアドレナリン」と呼ばれるほど優れた作用を持ち、気管支を広げて咳を和らげるだけでなく、鼻づまりを緩和する効果も期待できます。
ただし、高血圧や心疾患のある方、アスリートの方は服用に注意が必要です。
古くからの漢方の知恵で、風邪の初期症状を早めにケアしたい方にぴったり。
『麻黄湯』で、元気な体を取り戻し、日常生活をスムーズにサポートしましょう!
- 病院で処方してもらう
- ドラッグストアや楽天・Amazonなどのインターネットで購入できます。
自分の体質、知っていますか?漢方的視点で不調を徹底分析!
なんだか疲れやすい、肌の調子が悪い…その不調、実は体質が原因かもしれません!
東洋医学や中医学では、不調の原因を体質のバランスの乱れと考え、漢方体質診断や気血水診断を通じて自分の状態を知ることが大切なんです。
気・血・水や五行バランスを整えることで、未病ケアに繋がり、健康体質へと導けます。
さらに、漢方薬や薬膳生活を取り入れると効果的!
まずは簡単な体質チェックをして、自分の体の声を聞いてみましょう。
日々のちょっとした不調が気にならなくなると、生活がグッと楽になりますよ。
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