手足の荒れ、肝斑(しみ)、にきびなどの皮膚疾患に、おすすめの漢方薬が『桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)』です。
女性の生理などの婦人科系疾患にも使用されます。
『桂枝茯苓丸加薏苡仁』が美肌効果を示す理由は ”瘀血” を改善することにあると考えられています。
というのは、血流を改善することで肌に充分な栄養素をいきわたらせ、皮膚のターンオーバーを正常化してくれるのです。
血流が改善されると肌は日々綺麗な状態で生まれ変わり、「しみ」・「にきび」・「手足のあれ」など肌のお悩みを体の中から改善してくれます。

”女性の美肌に期待できる漢方薬は何?” と聞かれたら思い浮かぶ漢方薬のひとつが『桂枝茯苓丸加薏苡仁』ですね。
女性ホルモンバランスの乱れで肌荒れが起こっているような場合には、特におすすめの漢方薬になります。

『桂枝茯苓丸加薏苡仁』は、にきびにも使用することが多い漢方薬ですが、一方で ”脂性肌で赤味が強く芯のあるにきび” には『清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)』の方が合っていることも多いです。


『桂枝茯苓丸加薏苡仁』がダイエットにも効果があるって聞いたことがあるんだけどどうなのかな?


ダイエット効果も期待できるのですが、みなさんが期待しているような ”飲むだけで痩せる” というような漢方薬は残念ながら無いと思ってください。
漢方薬を飲みながら体質を改善し、運動・食事で健康的に痩せるのが一番よいと思います。
肝斑 (かんぱん)とはどのようなものなの?


肝斑とはいわゆる「シミ」のことをいいます。
ほほ骨のあたりや額、口の周辺などに左右対称にできることが特徴です。
稀に額等にできることもありますが、目の周囲にはできないという特徴があります。
1. 肝斑とは?
肝斑(かんぱん)は、顔に現れる褐色の色素沈着(しみ)の一種で、特に女性に多く見られます。
主に額、頬、鼻の周り、上唇、顎などに対称的に現れることが特徴です。
肝斑は、ホルモンの変化や紫外線の影響など、さまざまな要因によって引き起こされます。
2. 肝斑の特徴
2.1. 対称性
肝斑は顔の左右対称に現れることが多いです。例えば、右頬に現れた肝斑は左頬にも同様に現れることがよくあります。
2.2. 境界がはっきりしている
肝斑の色素沈着は比較的境界がはっきりしており、地図状の形をしていることが多いです。
2.3. 色の濃さ
肝斑の色は淡い褐色から濃い褐色までさまざまで、個人差があります。日焼けやホルモンの影響を受けることで、色の濃さが変わることがあります。
3. 肝斑の原因
3.1. ホルモンの変化
肝斑は特に妊娠中や経口避妊薬の使用中、更年期など、ホルモンバランスが変化する時期に現れることが多いです。これが女性に多く見られる理由の一つです。
3.2. 紫外線
紫外線は肝斑の大きな要因です。日焼け止めを使用しないで日光に長時間当たると、肝斑が悪化することがあります。
3.3. 遺伝的要因
家族に肝斑を持つ人がいる場合、自分も肝斑を発症しやすい傾向があります。
3.4. ストレスや生活習慣
ストレスや不規則な生活習慣も肝斑の発症に関与していると考えられています。
4. 肝斑の診断と治療
4.1. 診断
皮膚科医が視診やダーモスコピー(皮膚拡大鏡)を使って診断します。時には、他の色素沈着との区別を明確にするために、詳細な問診や血液検査が行われることもあります。
4.2. 治療方法
治療には以下のような方法があります:
a. 外用薬
ハイドロキノンやトレチノインといった外用薬がよく使われます。これらの薬は色素沈着を抑制し、肝斑を薄くする効果があります。
b. 内服薬
トラネキサム酸やビタミンC、Eなどの内服薬が処方されることがあります。これらの薬は体内から肝斑の改善をサポートします。
c. レーザー治療
レーザー治療は、肝斑の色素を破壊するために使用されますが、適切なレーザーと出力を使用しないと逆に悪化することもあるため、専門医による慎重な施術が必要です。
d. 光治療
IPL(Intense Pulsed Light)などの光治療も、肝斑の治療に有効です。これらはレーザー治療に比べて副作用が少ないとされています。
e. 日焼け止めの使用
肝斑の悪化を防ぐために、日焼け止めを毎日使用することが推奨されます。UVAおよびUVBをブロックする広域スペクトラムの日焼け止めを選ぶことが重要です。
5. 肝斑の予防
5.1. 紫外線対策
日焼け止めの使用や帽子、サングラスの着用など、紫外線対策を徹底することが予防に役立ちます。
5.2. ホルモンバランスの管理
ホルモンバランスを整えるために、適切な生活習慣を維持し、必要に応じて医師のアドバイスを受けることが大切です。
5.3. 健康的な生活習慣
バランスの取れた食事や十分な睡眠、適度な運動を心がけることで、ストレスを減らし、肝斑の予防につなげることができます。
小まとめ
肝斑は多くの女性が経験する皮膚の問題ですが、正しい知識と対策を持つことで、その影響を最小限に抑えることが可能です。
ホルモンバランスの変化や紫外線など、肝斑の原因を理解し、適切な治療法を選ぶことで、美しい肌を保つことができます。
もし肝斑が気になる場合は、専門の皮膚科医に相談し、自分に合った治療方法を見つけましょう。


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子宮筋腫の漢方薬 / 症状別解説
子宮筋腫は、多くの女性が経験する良性腫瘍であり、その症状や治療法はさまざまです。
漢方薬は、瘀血(おけつ)を解消し、症状を緩和するために広く用いられています。
しかし、出血が多い場合には注意が必要です。
本記事では、子宮筋腫の症状別におすすめの漢方薬を詳しく解説します。
1. 基本的な考え方
漢方医学では、瘀血を解消することが子宮筋腫の治療において基本となります。
しかし、過剰な出血がある場合、強い血行促進効果を持つ漢方薬を使用すると、出血が増加する可能性があります。
このような場合には、「気血を補う漢方薬」を生理期間中に服用するなどの対策が必要です。
漢方では気には固摂作用と言って、血液が脈外に溢れないようにしたり、汗や尿が漏れないようにしたりする作用があると考えます。
また、生理のたびに出血が多くなると貧血になる可能性があるため、生理周期を整えることも重要です。
では、具体的な症状別に代表的な漢方薬を見ていきましょう。
2. 子宮筋腫の症状別に使用する漢方薬
2.1. 過多月経
症状:
生理時の出血量が多く、経血に塊が混じることがある。貧血の症状(めまい、疲労感、息切れなど)が見られる。
おすすめの漢方薬:
- 芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう): 出血を抑え、血を補う効果がある。
- 四物湯(しもつとう): 血を補い、血行を促進することで瘀血を改善。
2.2. 下腹部の痛みや圧迫感
症状:
子宮筋腫が大きくなり、下腹部に痛みや圧迫感を感じることがある。
おすすめの漢方薬:
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん): 血行を促進し、瘀血を解消する効果がある。筋腫の縮小にも効果が期待できる。
- 桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん):駆瘀血剤の代表である『桂枝茯苓丸』に「薏苡仁」を加えた構成になっています。
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん): 血行を改善し、痛みを緩和する効果がある。また、冷え性の改善にも役立つ。
2.3. 生理不順や生理痛
症状:
生理周期が不規則、生理痛がひどいなどの症状が見られる。
おすすめの漢方薬:
- 加味逍遥散(かみしょうようさん): ホルモンバランスを整え、生理不順や生理痛を改善する効果がある。ストレス緩和にも役立つ。
- 温経湯(うんけいとう): 血行を促進し、冷え性を改善することで生理不順を整える。
3. 注意点と対策
過剰な出血への対策
出血が多い場合は、以下のような対策が必要です。
- 生理期間中は「気血を補う漢方薬」を服用:
出血が多い期間には、血行を促進する漢方薬の代わりに、気血を補う漢方薬を使用することが推奨されます。 - 代表的な気血を補う漢方薬:
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう): 気力を補い、体力を増強する効果がある。
- 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう): 気血を補い、体力を回復する効果がある。
- 人参養栄湯(にんじんようえいとう):お腹を丈夫にして体を温める効果がある。呼吸器系症状がある場合におすすめ。
生理周期の調整
生理周期が短く、頻繁に出血する場合は、生理周期を整えることが重要です。
適切な漢方薬を選ぶことで、周期を正常に保つことが可能です。
小まとめ
子宮筋腫の症状は多岐にわたりますが、漢方薬を適切に使用することで症状の改善が期待できます。
出血が多い場合には特に注意が必要で、状況に応じた漢方薬の選択と使用が重要です。
自分の症状に合った漢方薬を見つけるためには、専門医の指導を受けることをおすすめします。
適切な対策を講じることで、子宮筋腫の症状を効果的に管理し、快適な生活を取り戻しましょう。
【桂枝茯苓丸加薏苡仁】の生薬構成(ツムラ)/ 内側からキレイをサポート!ヨクイニン配合の漢方処方
薏苡仁(ヨクイニン)、桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、桃仁(トウニン)、茯苓(ブクリョウ)、牡丹皮(ボタンピ)
【桂枝茯苓丸加薏苡仁】の効能効果(ツムラ)
月経不順、血の道症、にきび、しみ、手足のあれ
【桂枝茯苓丸加薏苡仁】の特徴・説明 / 肌トラブル・生理不順・冷えに、漢方のちからを
桂枝茯苓丸加薏苡仁は、「桂枝茯苓丸」に薏苡仁(ヨクイニン)を加えた漢方処方で、主に瘀血(おけつ:血の巡りが悪い状態)を改善し、肌荒れや月経不順などの女性特有の不調に効果が期待できます。
〈主な効能・効果〉
✅ 血の巡りを改善し、冷えやむくみを解消
✅ にきび・しみ・肌荒れを和らげる(薏苡仁の美肌効果)
✅ 月経不順・血の道症(女性ホルモンの乱れによる症状)を整える
✅ のぼせ・肩こり・頭痛・手足の冷えに対応
〈配合生薬と作用〉
🌿 桂皮(ケイヒ):血行促進・温める作用
🌿 茯苓(ブクリョウ):水分代謝を整え、むくみを改善
🌿 桃仁(トウニン):血流を良くし、瘀血を解消
🌿 牡丹皮(ボタンピ):血を冷やし炎症を抑える
🌿 芍薬(シャクヤク):血を養い、筋肉の緊張を和らげる
🌿 薏苡仁(ヨクイニン):肌のターンオーバー促進・水分代謝改善
〈注意点〉
・比較的体力がある人向けの処方ですが、症状によっては調整して使用可能。
・妊娠中は服用を避けることが望ましい。
・体質によっては胃腸に負担がかかることがあるため注意。
女性の体調管理だけでなく、美肌を目指す方や冷え性・むくみに悩む方にもおすすめの処方です。
- 『桂枝茯苓丸加薏苡仁』はのぼせ気味だが足は冷えるなどの症状があるような場合の皮膚疾患や婦人科系疾患に使用されます。
- 『桂枝茯苓丸加薏苡仁』は子宮筋腫に用いられることもあります。子宮筋腫を小さくするためには、血流を改善する「駆瘀血剤(くおけつざい)」という漢方薬が効果的です。
- 『桂枝茯苓丸加薏苡仁』の味は表現法が難しいですが、わずかに甘くてわずかに苦いです。
【桂枝茯苓丸加薏苡仁】のクリニカルパール
クリニカルパール(Clinical pearl)とは、とは経験豊富な臨床医から得られる格言のようなものです。

生理の周期に合わせてニキビの状態が悪化するような女性には『桂枝茯苓丸加薏苡仁』が良い場合が多いですね!
(引用:漢方.jp)

【桂枝茯苓丸加薏苡仁】の注意点
むくみ・体重増加・血圧上昇などが現れた場合は医師・薬剤師に相談するようにしてください。
【桂枝茯苓丸加薏苡仁】の入手方法 / 通販で買える!楽天とAmazonのおすすめ商品一覧
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『桂枝茯苓丸加薏苡仁』はクラシエ製薬からは「ヨクイノーゲンホワイト®」という商品名で販売されています。
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コメント
『桂枝茯苓丸加薏苡仁』を男性が服用しても問題ないでしょうか?
また、どの位の期間飲み続ければ、効果が現れるのでしょうか?
返信遅れてすみません。
『桂枝茯苓丸加薏苡仁』は、男性が服用しても全く問題はありませんよ。
服用してからの効果発現までの期間は、まずは、2週間くらいを目安にされたら良いと思います。少しでも改善を感じることが出来れば、継続してみてくださいね。
皮膚のターンオーバー(生まれ変わり)は、1か月くらいと言われていますので、漢方薬との相性が良ければ1か月程度で目に見えて効果が出ていると思います。
参考になれば幸いです。
『桂枝茯苓丸加薏苡仁』は試されましたか?また何か気になるようなことがあれば気軽に連絡してくださいね!
つらい症状が少しでも改善するといいですね!