副鼻腔炎が原因で睡眠時無呼吸症候群に悩んでいる場合、血虚血熱(けっきょけつねつ)証の体質が関係しているかもしれません。
この場合、血を補い、熱毒を冷ます漢方薬が効果的です。
特に『荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)』は、乾燥や紅斑といった血虚・熱毒の症状に対応し、症状を緩和します。
また、精神的なストレスが関与している場合には、肝火(かんか)証として『荊芥連翹湯』を使い、肝火を鎮め、熱や腫れを解消することが大切です。
『温清飲(うんせいいん)』などの血を補い、熱毒を冷ます漢方薬は湿疹にも有効で、2カ月ほどで改善し、5カ月後には完治するケースもあります。
アレルギー体質や敏感肌の方には、『温清飲』を元にした『荊芥連翹湯』が特におすすめです。
慢性の耳鼻科疾患やにきびなどの皮膚疾患におすすめの漢方薬が『荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)』です。
『荊芥連翹湯』は体質改善を目標とした漢方薬になります。

『荊芥連翹湯』は、炎症が慢性化して化膿しているものや青年期のニキビであぶら肌があるような場合に使用されます。

副鼻腔炎とはどんな病気なの? / 鼻づまりや頭痛、辛い副鼻腔炎、早めの対策がカギ!
副鼻腔炎とは、鼻腔(鼻の中)の周囲には副鼻腔と呼ばれる粘膜に覆われた空洞があり、細い穴で鼻腔に通じています。頬・額の下・両目の間の骨の中にあります。
この副鼻腔に炎症が起こることを副鼻腔炎といいます。
鼻づまりや鼻水、頭痛や咳などの症状がみられるほか、匂いがわからなくなることがあります。

慢性副鼻腔炎(蓄膿症)におすすめの薬膳・飲み物とは? / 鼻づまりに悩むあなたへ!タンポポ茶で心地よいリフレッシュ

慢性副鼻腔炎は、1度発症すると治りにくく長期化しやすい病気ですので、日頃からの体質改善を心がけるといいかもしれません。


慢性副鼻腔炎に対して、なにかおすすめの薬膳・飲み物はあるのかな?

黄色く粘りのある鼻水、嗅覚低下、頭痛がつらくて熱がこもっているような感じのときは、次のようなものがおすすめです!
- 菊花茶
- タンポポ茶
- はとむぎ茶
- どくだみ茶
- くちなし
- ミント

鼻水が濃く白い、冷え、疲労感 などがつらいときは、
体を温めたり気力を回復させるような次のような食材がおすすめです!
- 山芋
- いんげん豆
- 大豆製品
- しょうが
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)の生薬構成(ツムラ) / 黄芩・黄柏・黄連の力で、体内の熱を調整!
黄芩(オウゴン)、黄柏(オウバク)、黄連(オウレン)、桔梗(キキョウ)、枳実(キジツ)、荊芥(ケイガイ)、柴胡(サイコ)、山梔子(サンシシ)、地黄(ジオウ)、芍薬(シャクヤク)、川芎(センキュウ)、当帰(トウキ)、薄荷(ハッカ)、白芷(ビャクシ)、防風(ボウフウ)、連翹(レンギョウ)、甘草(カンゾウ)
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)の効能効果(ツムラ)
蓄膿症、慢性鼻炎、慢性扁桃炎、にきび
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)の特徴・説明
副鼻腔炎が原因で睡眠時無呼吸症候群を引き起こす「血虚血熱(けっきょけつねつ)」証の体質には、血を補い熱毒を冷ます漢方薬が効果的です。
『荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)』は、この症状に特に適した処方で、炎症や乾燥を改善し、血行を促進して排膿を助けます。
また、実熱タイプの副鼻腔炎には、ストレスや感情の起伏が影響している場合が多く、肝火(かんか)証を調整するためにも『荊芥連翹湯』が有効です。
湿疹やアレルギー体質の改善には、『温清飲(うんせいいん)』が効果的です。
『温清飲』を服用した結果、2カ月後から症状が改善し、5カ月で完治したケースもあります。
アレルギー体質や刺激に敏感な方には、温清飲をベースにした『荊芥連翹湯』が特におすすめです。
血虚血熱証に対して、これらの漢方薬で体質改善を目指しましょう。
- 『荊芥連翹湯』は「森道伯」の創方で、『一貫堂方』のひとつです。
漢方的に ”解毒証体質” に使用されます。
『温清飲』の加味方であり、構成生薬数も多く体質改善を目標とする漢方薬です。


このような感じでイメージしてもらうと分かりやすいと思います!
- 解毒証体質⇒アレルギー体質
- 臓毒証体質⇒メタボリック
- 瘀血証体質⇒末梢の血行不良
- 『荊芥連翹湯』には「黄芩(おうごん)」と「黄連(おうれん)」が含まれており、瀉心湯(しゃしんとう)類という性質も持ち合わせています。
瀉心とは「心下のつかえ感を去る」と定義され、胸やみぞおちにつかえ感がある人に用いられる方剤です。
- 『荊芥連翹湯』の効果は即効性ではなく、数か月を要する場合が多いです。
- 『荊芥連翹湯』の味は表現法が難しいですが、苦味を帯びて特異です。
飲みづらい漢方薬の代表です。

『荊芥連翹湯』は飲みづらい漢方薬ですが、ココアを混ぜて飲めば若干飲みやすくなります。
ただ、美味しくないことには変わりありません。
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)のクリニカルパール
クリニカルパール(Clinical pearl)とは、とは経験豊富な臨床医から得られる格言のようなものです。

『荊芥連翹湯』が良く効く人の特徴の一つとして、診察の際などにお腹を触ったりする時に敏感に反応する ”くすぐったがり” がありますね!
(引用:漢方.jp)


”血熱” とは中医学では ”血分” と言われる血の存在する場所に熱がこもった状態のことを指しています。
”血熱” の具体的な症状は次の通りです。
- のぼせやほてり感
- イライラ
- 寝付けない
- 目の充血や目やにが多い
- 口渇、口内炎、舌は赤っぽく黄色い苔が付いている
- 鼻血・不正性器出血・下血などの出血傾向
- 熱感のある皮膚炎
(引用:がんじゅうふぁみりー)
- 慢性副鼻腔炎には『荊芥連翹湯』+『辛夷清肺湯』がおすすめです。
※『辛夷清肺湯』は乾かす作用が強いため、長期服用(2週間以上)は避けた方が良い場合がある。『荊芥連翹湯』は補剤である『四物湯』が入っているので長期服用OK!
※「辛夷」は「通鼻薬」といわれ、慢性副鼻腔炎には重要な生薬
※中医学では「化膿性疾患」には「清熱解毒薬」、ステロイド剤を使用するような「炎症性疾患」には「清熱燥湿薬」を用いる
※清熱解毒・清熱燥湿の作用を持つ生薬:「黄連」「黄柏」「黄芩」「連翹」「金銀花」「板藍根」
※『荊芥連翹湯』=『黄連解毒湯』+『四物湯』+「防風 荊芥 白芷 柴胡 薄荷 山梔子 連翹 桔梗 枳実」
※『荊芥連翹湯』は慢性の化膿性疾患に使用され、補剤が含まれていない『清上防風湯』に比べると補剤が含まれているため、長期連用OKである。

「連翹」「金銀花」を含んだ漢方薬に、のどや体表の炎症を抑えながら、かぜによるのどの痛みに効果がある『銀翹散』があります。
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)の注意点
むくみ・体重増加・血圧上昇などが現れた場合は医師・薬剤師に相談するようにしてください。
荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)の入手方法 / 通販で買える!:楽天とAmazonのおすすめ商品一覧
『荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)』は、炎症や乾燥を改善し、血行を促進して排膿をサポートする漢方薬です。
特に「血虚血熱(けっきょけつねつ)」証の体質には効果的で、睡眠時無呼吸症候群を引き起こす副鼻腔炎にもおすすめ。
血を補い、熱毒を冷ます働きで、症状の改善を助けます。
また、ストレスや感情の起伏が影響する実熱タイプの副鼻腔炎には、肝火(かんか)証を調整する効果もあります。
アレルギー体質や刺激に敏感な方には、『温清飲(うんせいいん)』を元にした『荊芥連翹湯』が特に効果的です。
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- 病院で処方してもらう
- ドラッグストアや楽天・Amazonなどのインターネットで購入できます。
自分の体質、知っていますか?漢方的視点で不調を徹底分析!

なんだか疲れやすい、肌の調子が悪い…その不調、実は体質が原因かもしれません!
東洋医学や中医学では、不調の原因を体質のバランスの乱れと考え、漢方体質診断や気血水診断を通じて自分の状態を知ることが大切なんです。
気・血・水や五行バランスを整えることで、未病ケアに繋がり、健康体質へと導けます。
さらに、漢方薬や薬膳生活を取り入れると効果的!
まずは簡単な体質チェックをして、自分の体の声を聞いてみましょう。
日々のちょっとした不調が気にならなくなると、生活がグッと楽になりますよ。
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「宮崎県川南町」に位置する「ほどよい堂」において、「薬剤師×中医薬膳師×ペットフーディスト」として、健康相談を行っています。
代表の河邊甲介は、漢方医学、薬膳、そして腸活を組み合わせた独自のアプローチで、個々の健康に寄り添います。
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