慢性湿疹や慢性扁桃炎におすすめの漢方薬【柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)】

柴胡清肝湯

癇の強い(神経質)な若年者の慢性湿疹や慢性扁桃炎におすすめの漢方薬が『柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)』です。

小児に使用されることが多いですが、成人に使用しても全く問題はありません。

のんびり太郎
のんびり太郎

『柴胡清肝湯』がアトピー性皮膚炎の症状改善が認められたという報告が多くあがっています。

  • 小児湿疹(アトピー性皮膚炎)に対するツムラ柴胡清肝湯の効果の報告によると、アトピー性皮膚炎のこどもで、原因除去や塗り薬では十分な効果の得られなかった男児15例、女児10例を対象として、『柴胡清肝湯』を処方し、かゆみに対する効果を評価した結果、1週間の服用で80%のこどもで「ややよくなった」~「大変よくなった」という印象が得られたという内容でした。

慢性扁桃炎とはどのような状態なの?

“のど” にはいくつかのリンパ組織のかたまりがあり、体の抵抗力(免疫力)をつくるとともに、鼻や口から細菌が気管や肺へ侵入するのを防ぐ働きをしています。

これらのリンパ組織は扁桃といわれ、一般に扁桃腺と呼ばれる口蓋扁桃のほか、アデノイド(咽頭扁桃)、舌根扁桃、耳管扁桃などが “のど” を囲んでいます。

口蓋扁桃、アデノイドは4~8歳の幼少時期に働きが最も活発で、大きさも最大になります。

その後、年令と共に徐々に縮小して、大人ではほとんど認められなくなるのが普通です。

扁桃は細菌の侵入口にある上に、表面に陰窩と呼ばれる穴がたくさんあるため細菌の巣になりやすく、本来、感染を防ぐ役割を果たしているにもかかわらず、かえって感染源になってしまう場合があります。

こうした炎症を繰り返している扁桃は、大人になっても縮小しきれずに炎症が続き、ある程度の大きさを保つことになります。これが慢性扁桃炎といわれる状態です。

(引用:岩佐耳鼻咽喉科Hp)

のんびり太郎
のんびり太郎

慢性扁桃炎(習慣性扁桃炎)がわかりやすい動画がこちらです!

出典:2分で分かる医療動画辞典 ミルメディカル

柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)の生薬構成(ツムラ)

柴胡(サイコ)、 黄芩(オウゴン)、 黄柏(オウバク)、 黄連(オウレン)、栝楼根(カロコン)、 甘草(カンゾウ)、 桔梗(キキョウ)、 山梔子(サンシシ)、 地黄(ジオウ)、 芍薬(シャクヤク)、 川芎(センキュウ)、 当帰(トウキ)、 薄荷(ハッカ)、 連翹(レンギョウ)、 牛蒡子(ゴボウシ)

柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)の効能効果(ツムラ)

神経症、慢性扁桃腺炎、湿疹

柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)の特徴・説明

  • 『柴胡清肝湯』は若年者の慢性湿疹慢性扁桃炎・頸部リンパ節炎に使用される漢方薬です。

  • 『柴胡清肝湯』は ”解毒証体質” といわれる感染症にかかりやすい体質に使用される漢方薬で、明治後期から昭和初期にかけて活躍した「森道伯」が創方した漢方薬になります。
    森道伯の創方は ”一貫堂方” と呼ばれています。
    また、解毒証体質に使用される漢方薬に『柴胡清肝湯』、『荊芥連翹湯』『竜胆瀉肝湯』があります。
    一貫堂では病人を3種類の体質に大別していて、それぞれ ”瘀血証体質”・”臓毒証体質”・”解毒証体質” と呼ばれます。

  • 『柴胡清肝湯』の味は表現法が難しいですが、えぐ味を帯びて特異です。

柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)のクリニカルパール

クリニカルパール( Clinical pearl )とは、経験豊富な臨床医から得られる格言のようなものです。

長嶺荒人先生
長嶺荒人先生

『柴胡清肝湯』は小児の咽喉・肺などの慢性炎症を改善する方剤ですが、小児に限らず使用しても問題はありません。

『柴胡清肝湯』は『温清飲』をベースとした生薬構成になっています。

血虚に加えて肉体的な炎症や精神的な興奮がある場合の咽喉・肺の慢性炎症に使用される漢方薬が『柴胡清肝湯』なのです。

(引用:がんじゅうふぁみりー)

柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)の注意点

むくみ・体重増加・血圧上昇などが現れた場合は医師・薬剤師に相談するようにしてください。

柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)の入手方法

  • 病院で処方してもらう
  • ドラッグストアや楽天・Amazonなどのインターネットで購入できます。

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