化膿性の皮膚疾患(軽症または初期)におすすめの漢方薬『排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)』です。
軽症または初期に使用されることが多いですが、痛みは無くなってきたが排膿が続くようなときに使用してもよいとされています。

皮膚が化膿して膿が出ているのですが、何か良い漢方薬はありますか?

まずは、抗生剤を使った方がいいかもしれないですが、そんなにひどくなければ漢方薬も効果が期待できます。
今回は、皮膚が化膿しているような状態に使用される『排膿散及湯』について解説してみますね!
化膿性皮膚疾患とはどのような状態なの?

化膿性皮膚疾患(かのうせいひふしっかん)とは、かゆみを伴う発疹や水疱(すいほう)などの皮膚の症状があらわれ、その部分が、じくじくとした化膿症状を引きおこす病気の総称です。
化膿(かのう)とは、傷口に異物や細菌が感染して炎症をおこし、赤くはれて痛みが出て、膿(うみ)が出てくる症状のことをいいます。
細菌による感染以外にもさまざまなことが原因になることがあります。皮膚の乾燥や、薬の副作用、特定の部位への接触などが考えられます。
(参考資料:長谷川 佳子先生 小田原銀座クリニック)
排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)の生薬構成(ツムラ)
桔梗(キキョウ)、甘草(カンゾウ)、大棗(タイソウ)、芍薬(シャクヤク)、生姜(ショウキョウ)、枳実(キジツ)
排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)の効能効果(ツムラ)
患部が発赤、腫脹して疼痛をともなった化膿症、瘍、面疔
排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)の特徴・説明
- 比較的初期の化膿性皮膚炎に使用されます。患部は触ると固く、痛みがある場合に効果的です。
- 抗生剤と併用することで症状が早く改善することが期待できます。
- 扁桃腺炎・副鼻腔炎・歯肉炎などにも応用できる漢方薬です。
- 味は表現法が難しいですが、甘くて辛いです。

『排膿散及湯』はニキビにもよく使用される漢方薬ですが、化膿しているような場合に効果的です。
また、ニキビの痕が残りやすい場合には、 強力な「駆瘀血作用」作用をもつ『通導散(つうどうさん)』を加えるとよいことがあります。

排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)の注意点
むくみ・体重増加・血圧上昇などが現れた場合は医師・薬剤師に相談するようにしてください。
排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう)の入手方法
- 病院で処方してもらう
- ドラッグストアや楽天・Amazonなどのインターネットで購入できます。

『排膿散及湯』の煎じ薬でおすすめの商品がこちらです!
漢方薬のメーカーは「ツムラ」「クラシエ」が2大メーカーです。そのほか、「三和」「コタロー」などあります。どこのメーカーが優れているかは自分は正直わかりません。
同じ方剤名でもその中に含まれる生薬は植物などが原料になっているので、生産地・生産時期・天候などで変わります。ただ、しっかりと厳しい基準をクリアしたものですので心配はありません。
ちなみに、「ツムラ」さんの粉末は、粒子が大きいですがお湯に溶かすときれいに完全に溶けてしまいます。
「クラシエ」さんの粉末は、粒子が細かいですが、お湯に完全には溶けず、粒子が沈殿した感じになります。
実際に飲み比べて、お好みのメーカーを選んでいただければ良いと思います。
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