体力があって、便秘がちの人でお腹を押さえると痛みが出る時におすすめの漢方薬【通導散(つうどうさん)】

通導散(つうどうさん)

体力があって、下腹部を押さえると痛みが出る便秘がちの人におすすめの漢方薬が『通導散(つうどうさん)』です。

「瘀血」を改善する「駆瘀血剤(くおけつざい)」の代表的な漢方薬です。

ハルくん
ハルくん

「便秘・瘀血」というキーワードでは、「駆瘀血剤(くおけつざい)」の代表的な漢方薬に『桃核承気湯』もあると思うけど、『通導散』とはどのように使い分けているの?

のんびり太郎
のんびり太郎

鋭い質問だね!
まず、『通導散』には生薬の「枳実」「厚朴」が含まれているので、「気滞」「気鬱」の傾向があるときに使用してみたい漢方薬です!
『桃核承気湯』は ”小腹急結” といって、下腹部に押さえると痛み(圧痛)や硬い感じ(硬結)を顕著に認めるときに使用するとよいとされている方剤です。

【通導散】の生薬構成(ツムラ)

当帰(トウキ)、大黄(ダイオウ)、芒硝(ボウショウ)、枳実(キジツ)、厚朴(コウボク)、陳皮(チンピ)、木通(モクツウ)、紅花(コウカ)、蘇木(ソボク)、甘草(カンゾウ)

【通導散】の効能効果(ツムラ)

比較的体力があり下腹部に圧痛があって便秘しがちなものの次の諸症
 ※月経不順、月経痛、更年期障害、腰痛、便秘、打ち身(打撲)、高血圧の随伴症状(頭痛、めまい、肩こり)

「便秘」に使用される漢方薬!

  • 通導散:気うつ・瘀血がある場合

  • 麻子仁丸:気うつがある場合・便秘の際のファーストチョイスです。高齢者におすすめ!

  • 潤腸湯:硬い便・血虚がある場合

  • 桂枝加芍薬大黄湯:腹痛・お腹の張りがある場合

  • 大建中湯:お腹の冷え・蠕動不穏がある場合

【通導散】の特徴・説明

  • 『通導散』は「瘀血」を改善する ”駆瘀血剤(くおけつざい)” の代表的な漢方薬です。

  • 『通導散』は体質的には、丈夫な ”実証” とよばれるタイプの人に使用されます。
    便秘や下腹部の圧痛が『通導散』を使用する際の目安になります。

  • 『通導散』は、元来は打撲傷に使用されていた処方です。
    森道伯による一貫堂流によって、応用が拡がったとされています。

  • 『通導散』の味は表現法が難しいですが、えぐくて苦いです。

【通導散】のクリニカルパール

クリニカルパール(Clinical pearl)とは、経験豊富な臨床医から得られる格言のようなものです。

橋本進一先生
橋本進一先生

うっ滞性皮膚炎の患者さんに『通導散』+『黄連解毒湯』を併用して症状が改善したことがあります。

うっ滞性皮膚炎は、脚の膝より下の部分に血液と体液がたまることで炎症が起きる病気です。

(引用:漢方.jp・MSDマニュアル家庭版)

松田邦夫Dr
松田邦夫Dr

昔は ”百叩きの刑” などを受けた後に『通導散』を使用していたようです。

内出血を伴う打撲には『桂枝茯苓丸』または治打撲一方に『通導散』を併用するとより効果が期待できます。

(引用:漢方.jp)

【通導散】の注意点

むくみ・体重増加・血圧上昇などが現れた場合は医師・薬剤師に相談するようにしてください。

【通導散】の入手方法

  • 病院で処方してもらう
  • ドラッグストアや楽天・Amazonなどのインターネットで購入できます。

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