月経障害、更年期障害、そして冷え性に悩む女性にとって、日常生活はしばしば苦痛を伴うものです。
これらの症状は、体と心のバランスを崩し、健康や生活の質に大きな影響を与えます。そこで、古くから漢方医学で用いられている『四物湯(しもつとう)』がおすすめです。
四物湯は、「当帰(とうき)、芍薬(しゃくやく)、川芎(せんきゅう)、地黄(じおう)」の四つの生薬から成り立ち、血を補い、血の循環を改善し、体の冷えを和らげる効果があります。
さらに、ホルモンバランスを整え、女性特有の不調を緩和する助けとなります。
婦人科系疾患(月経障害など)・末梢神経障害(冷え性・しびれ・乾燥肌)などにおすすめの漢方薬が『四物湯(しもつとう)』です。
”血虚” に使用される基本方剤で、カサカサ乾燥した肌に潤いをあたえる効果も期待できます。
また、女性ホルモンの変動に伴って現れる体と心の症状である ”血の道症” などにも使用頻度が高い漢方薬です。

女性はホルモンバランスで体調が変わるので大変だよね。


女性に特有の症状などには、漢方薬がおすすめです!
漢方薬はどちらかと言うまでもなく、男性より女性のために作られていることが多いのも特徴なのです!

婦人科系の症状におすすめの漢方薬のひとつがが『四物湯』です。
『四物湯』は、漢方で「血」を補う基本の方剤として知られています。
「血」とは、体を潤し栄養を与える大切な存在。
不足すると乾燥や痙攣、不眠、情緒不安などが起こりやすくなります。
『四物湯』は、「地黄、当帰、芍薬、川芎」という4つの生薬で構成され、それぞれが主役級の役割を果たします。
そのため、「補血」「活血」「涼血」「温血」といった多面的な効能を持つのが特徴です。
元々は活血薬として登場した歴史があり、血の巡りを改善するのにも有用です。
冷えや瘀血、血虚など、血に関するあらゆるトラブルに幅広く対応できるため、”迷ったら四物湯” と覚えておくと便利です。
特に女性の健康管理において頼りになる存在ですよ!
更年期障害とはどのような状態なの?/ 閉経前後の10年間、あなたの体と心をサポートする情報をお届けします!
まず「閉経」とは、卵巣の活動性が次第に消失し、ついに月経が永久に停止した状態のことを言います。
月経が来ない状態が12か月以上続いた時に、1年前を振り返って閉経としています。
日本人の平均閉経年齢は約50歳ですが、個人差が大きく、早い人では40歳台前半、遅い人では50歳台後半に閉経を迎えます。
閉経前の5年間と閉経後の5年間とを併せた10年間を「更年期」といいます。
更年期に現れるさまざまな症状の中で他の病気に伴わないものを「更年期症状」といい、その中でも症状が重く日常生活に支障を来す状態を「更年期障害」と言います。

更年期障害につい分かりやすく解説している動画がありましたので紹介しますね!
更年期障害の症状にはどのようなものがあるの?

更年期障害の症状
分類 | 症状 | 説明 |
---|---|---|
身体的症状 | ホットフラッシュ(ほてり) | 突然の熱感や発汗、顔や首の赤みが現れる。 |
発汗(特に夜間の発汗) | 過剰な発汗が特に夜間に現れることが多い。 | |
不眠 | 寝つきが悪くなったり、途中で目が覚めたりする。 | |
動悸 | 心拍数の増加や不規則な心拍が感じられる。 | |
関節痛や筋肉痛 | 関節や筋肉に痛みを感じる。 | |
頭痛 | 頻繁に頭痛が発生する。 | |
めまい | バランスを崩したり、ふらついたりする。 | |
疲労感 | 常に疲労を感じ、日常の活動が困難になる。 | |
体重の増加 | 代謝の低下による体重増加が見られる。 | |
皮膚の変化 | 乾燥肌やかゆみ、しわの増加などが見られる。 | |
精神的症状 | イライラや不安 | 小さなことに対して過敏に反応しやすくなり、不安感が増す。 |
抑うつ | 気分が落ち込みやすくなり、意欲が低下する。 | |
集中力の低下 | 物事に集中できなくなり、記憶力の低下が見られる。 | |
感情の不安定 | 些細なことで涙が出たり、急に怒りがこみ上げてきたりする。 | |
無気力 | 何もやる気が起きず、日常の活動に興味を失う。 | |
その他の症状 | 性欲の低下 | 性欲が減退する。 |
膣の乾燥 | エストロゲンの減少により、膣の乾燥や不快感が生じる。 | |
尿失禁 | 尿を漏らしやすくなる。 |
- 血管の拡張と放熱に関係する症状:
ほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗など
- その他のさまざまな身体症状:
めまい、動悸、胸が締め付けられるような感じ、頭痛、肩こり、腰や背中の痛み、関節の痛み、冷え、しびれ、疲れやすさなど
- 精神症状:
気分の落ち込み、意欲の低下、イライラ、情緒不安定、不眠など
(引用:日本産科婦人科学会)
更年期障害の対処法
- 生活習慣の改善:規則正しい生活、バランスの取れた食事、適度な運動が効果的です。
- ストレス管理:リラクゼーション法や趣味の時間を持つことでストレスを軽減することが重要です。
- サプリメントの摂取:ビタミンやミネラル、ホルモンバランスを整えるサプリメントを摂取することが有効です。
- 医療機関の受診:症状が重い場合は医療機関での相談や治療が必要です。ホルモン補充療法(HRT)などの選択肢があります。
- 漢方薬や薬膳:更年期症状に対応した漢方薬や薬膳を取り入れることも有効です。
これらの症状や対処法は個人によって異なるため、自分に合った方法を見つけることが大切です。

【四物湯】の生薬構成(ツムラ)/ 地黄・芍薬・川芎・当帰の絶妙な配合で、血虚のケアをサポート
地黄(ジオウ)、芍薬(シャクヤク)、 川芎(センキュウ)、 当帰(トウキ)
【四物湯】の効能効果(ツムラ)
産後あるいは流産後の疲労回復、月経不順、冷え症、しもやけ、しみ、血の道症
【四物湯】の特徴・説明
- 『四物湯』は古典的漢方では ”血虚” に使用される基本方剤となります。
”気虚” に使用される『四君子湯』とならぶ基本方剤です。

- 血虚とは、栄養素である「血」が不足している状態。
循環が悪くなることで、全身に栄養が行き渡らないため、貧血の傾向やめまい、しびれやけいれんなどの症状も現れやすいです。
また肌がカサカサしたり、抜け毛や白髪が増える傾向があります。

- 気虚とは、「気」が不足してエネルギーが足りていないので、疲れや倦怠感があり、体が冷えやすい状態です。
胃腸も弱く、食欲不振や胃もたれ、軟便・下痢をしやすい人が多いです。
体力も無く免疫機能も低下し、風邪を引きやすい傾向があります。
- 『四物湯』は皮膚症状として、凍傷(しもやけ)・肝斑(しみ)・乾燥肌などにも効果があるとされています。
- 『四物湯』は味は表現法が難しいですが、わずかに甘味を帯びて特異です。
四物湯—その奥深い展開と効果 / 四物湯の奥深さを解明!3つの方向性で知る効果的な使い方
今回は、漢方薬の中でも特に女性に馴染み深い“四物湯”についてお話しします。
この四物湯、実は基本の処方から多くの派生形があり、それぞれに異なる特徴と効果があります。
この記事では、四物湯の展開を3つの主要な方向性から紐解いてみましょう。
1. 補血作用を強化した展開
四物湯の基本は「補血」です。
補血とは、体に必要な血を補い、全身のバランスを整えることを指します。
これをさらに強化した形として、補気薬である四君子湯を合方(組み合わせ)した『八珍湯』があります。
『八珍湯』は、気虚(エネルギー不足)と血虚(血の不足)が同時に起こっている場合に特に効果的です。
例えば、慢性的な疲労感や顔色が悪いといった症状がある方にはピッタリ。
さらに、「黄耆」と「桂皮」を加えて補気を強化すると『十全大補湯』となり、体力をつけたいときや回復期におすすめです。
ここに安神作用のある生薬をプラスすると『人参養栄湯』に派生します。
睡眠の質を高めたい方にもぜひ試していただきたい処方です。
2. 血熱に対応した展開
次に、血熱(体内の熱が過剰な状態)への対応です。
血は「陰」に属し、熱を冷ます性質がありますが、熱が強すぎると血が消耗してしまいます。
この場合、清熱作用のある『黄連解毒湯』を『四物湯』に組み合わせた『温清飲』が使われます。
特に、熱がひどくて血虚が伴う疾患には効果的です。
また、『温清飲』に去風薬を加えた処方は、皮膚疾患に広く応用されています。
例えば、かゆみや炎症を抑える『柴胡清肝湯』や『竜胆瀉肝湯』などがこれに該当します。
また、内風(体内の異常な動き)を鎮める生薬を加えた『七物降下湯』や『当帰飲子』は、かゆみや湿疹などにも効果が期待できます。
3. 湿邪と陰虚の両方に対応した展開
血虚の症状には潤いを補う作用がありますが、むくみ(湿邪)を伴う場合も少なくありません。
このようなときには、『四物湯』に去湿薬を組み合わせた『当帰芍薬散』や『猪苓湯合四物湯』が選ばれます。
むくみや冷え性、さらには月経不順などの症状に適しています。
さらに、止血作用を持つ「艾葉」や「阿膠」を加えた『芎帰膠艾湯』も忘れてはいけません。
この処方は、婦人や妊婦の性器出血、さらには男性の外傷性出血にも対応できる優れた方剤です。
四物湯からの派生と応用の広がり
四物湯は基本的には活血薬としての役割も持っていますが、これをさらに応用する形で『温経湯』や『芎帰調血飲』、『疎経活血湯』といった処方にも派生しています。
それぞれが異なる症状や体質に対応できるよう設計されています。
四物湯の魅力とは
このように、四物湯は単なる補血薬に留まらず、多くの派生形があり、幅広い症状や体質に対応しています。
疲れやすい、冷え性がある、肌の調子が気になる…そんな悩みがある方は、ぜひ四物湯の展開を取り入れてみてください。
専門家に相談することで、あなたにピッタリの処方が見つかるはずです。
日々の健康を支える漢方薬の一つとして、四物湯の可能性をぜひ体感してみてくださいね!
【四物湯】のクリニカルパール
クリニカルパール(Clinical pearl)とは、経験豊富な臨床医から得られる格言のようなものです。

西洋医学的に血液検査で貧血を確認できれば、”血虚” と考えて問題ありません。
舌診では ”鏡面舌” が確認できれば血虚と考えてください。鏡面舌は鉄欠乏性貧血の所見です。
その他、筋力低下、こむら返り、心不全、皮膚の乾燥、髪の毛の異常なども血虚の所見になります。
(引用:漢方.jp)


女性の場合は『四物湯』を服用していると ”化粧のノリ” が良くなることが多いですね!
(引用:漢方.jp)

『四物湯』を飲んでいると ”肌がきれい” になるので女性には喜ばれることが多いですね!
効果を実感するために最初の1週間は倍量飲んでもらうこともよくありますね!
他にも、爪がキレイになったり、髪に艶が出てきたりするので、美容的に女性には喜ばれますね!
製薬メーカーでは『クラシエさんの四物湯』が一番効果が良いと感じています。
構成生薬の「地黄」は油性ですので、人によっては胃もたれすることがありますが、その場合は食後に服用するといいですね!
また、構成生薬の「川芎」は活血と行気(こうき)があるために、夜の遅い時間に服用すると寝つきが悪くなることがあります。※行気:気の流れを良くすること
そのために、私は『四物湯』は太陽が出ている時間帯に服用するように説明しています。
(引用:漢方.jp)

『四物湯』は眼精疲労などの改善や視力回復の効果も期待できる漢方薬です。
また、こむら返りなどが頻繁に起きるような人にもおすすめです!
(引用:がんじゅうふぁみりー)
漢方による抜け毛・脱毛の予防と治療

抜け毛や脱毛に対する特効薬は漢方には存在しませんが、漢方薬による体質改善が髪の健康に良い影響を与えることは広く認められています。
体質を改善することで抜け毛や脱毛を防ぎ、その原因となる体質を改善するための漢方薬が用いられます。
髪の毛の寿命と漢方治療の期間
髪の毛の寿命は、男性では3年から5年、女性では4年から6年と言われています。
このため、漢方による髪の毛の治療は数年かけて行う必要があります。焦らず気長に取り組むことが重要です。
毛周期と脱毛症の理解
髪の毛の成長は以下のようなサイクルを持っています。
- 自然脱毛 → 毛母細胞の再分裂 → 新しい髪の毛の芽生え → 成長前期 → 成長期
このサイクルを各髪の毛が独自に持っています。
しかし、髪の毛を作る元になる毛細胞が何らかの原因で障害を受けると、成長している髪の毛は急速に脱毛します。
このようなヘアサイクルの異常を脱毛症と呼びます。
漢方における髪の毛と全身の健康
髪の毛は全身の栄養状態と体の若さ、老化のバロメーターとされています。
漢方では「髪は血の余り」「髪は腎の華」と言われ、髪のトラブルは「血」とホルモンなど生殖や老化と関係のある五臓の「腎」に問題があると考えられます。
- 髪は血の余り:髪の毛は血液の状態を反映しており、健康な血液が豊富であれば髪も健康になります。
- 髪は腎の華:腎は生命エネルギーの源であり、髪の毛の健康も腎の状態に大きく依存します。腎の機能が低下すると髪の毛の質や量にも影響を与えます。
体質改善による抜け毛・脱毛予防
漢方では、以下のような体質改善を行うことで抜け毛や脱毛を予防します。
- 血を補う:血を補う漢方薬を使用して、髪の毛の健康をサポートします。
- 腎を強化する:腎の機能を強化する漢方薬を用いて、髪の毛の成長を促進します。
- 全身の健康を整える:バランスの取れた食事や適度な運動、ストレス管理を行い、全身の健康を維持することが重要です。
漢方薬や生薬の例
特効薬ではなく体質改善!漢方で健やかな髪を育てる
漢方による抜け毛・脱毛の予防は、特効薬ではなく、体質改善によって全身の健康を整えることを目的としています。
髪の毛の寿命やヘアサイクルを理解し、長期的に体質改善に取り組むことで、健康な髪を維持することが可能です。
以上の情報を参考に、漢方による抜け毛・脱毛予防を検討してみてください。
漢方薬の選択や使用方法については、専門の医師や漢方薬剤師に相談することをお勧めします。
【四物湯】の入手方法 / 通販で買える!楽天とAmazonのおすすめ商品一覧
『四物湯(しもつとう)』は、血を補い巡りを改善する漢方薬で、特に女性の健康管理に活躍します。
産後の体調不良や冷え、乾燥、しびれなど「血虚(けっきょ)」と呼ばれる状態におすすめです。
この方剤は「地黄、芍薬、川芎、当帰」という4つの生薬で構成され、肝の「血を蔵す」機能を助ける効果があります。
例えば、坐骨神経痛で足がしびれ、夜中に足がつる方にも有効で、半年ほどの服用で症状が緩和し、散歩も楽しめるようになります。
また、むくみが気になる場合は、『当帰芍薬散』との併用が効果的です。
『四物湯』は血虚による様々な症状を改善し、生活の質を向上させる頼れる漢方薬です!
体質に合わせて取り入れることで、健やかな日々を目指しましょう。
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