心不全など体の水分異常におすすめの漢方薬【木防已湯㊱(もくぼういとう)】

木防已湯

心不全・腎性浮腫などの水分異常におすすめの漢方薬が『木防已湯(もくぼういとう)』です。

ただし、重篤な場合には慎重に用いる必要があります。

【木防已湯】の生薬構成(ツムラ)

防已(ボウイ)、石膏(セッコウ)、桂皮(ケイヒ)、人参(ニンジン)

【木防已湯】の効能効果(ツムラ)

顔色がさえず、咳をともなう呼吸困難があり、心臓下部に緊張圧重感があるものの心臓、あるいは、腎臓にもとづく疾患、浮腫、心臓性喘息

【木防已湯】の特徴・説明

  • 『木防已湯』は、からだに余分な水分が溜まってしまうような疾患である ”心不全や腎臓病” などに使用すると良い漢方薬とされています。
    『木防已湯』は ”利水剤” の一つであり、体力が中程度以上で、みぞおちがつかえて顔色がさえない人で尿量が少ない場合が使用の目安になります。
    『木防已湯』は西洋薬の利尿剤と併用しても問題はありません。

  • 『木防已湯』の味は表現法が難しいですが、苦いです。

【木防已湯】のエビデンス

エビデンスとは、科学的根拠、つまり実験や調査などの研究結果から導かれた「裏付け」があることを指します。

のんびり太郎
のんびり太郎

​所沢ハートセンターの江崎裕敬先生の臨床報告『重症難治性心不全患者における木防已湯の有用性』が参考になります!

『木防已湯』の投与により重症難治性心不全患者のBNPが優位に低下して、自覚症状の改善が認められたという内容です。

詳しくはこちらを参照してください!

のんびり太郎
のんびり太郎

『木防已湯』はラットの実験において血管平滑筋や血管内皮へ作用し、大動脈・肺動脈において弛緩または収縮と調整的に働くことが示されており、前負荷や後負荷を軽減したい心不全の改善に効果が期待できるようです。

(参考文献:西田清一郎,佐藤広泰. 木防已湯の慢性心不全における新しい臨床応用の可能性について. 漢方の最新治療,2009;18(4):297-303. / Nishida S, Satoh H. Vascular phamacology of Mokuboito (Mu-Fang-Yi-tang) and its constituents on the smooth muscle and the endothelium in rat aorta. eCAM,2007;4:335-41.)

【木防已湯】のクリニカルパール

クリニカルパール( Clinical pearl )とは、経験豊富な臨床医から得られる格言のようなものです。

長嶺荒人先生
長嶺荒人先生

『木防已湯』は中医学的には胸部の痰飲である ”支飲” に使用される漢方薬です。

”支飲” とは現代医学的には「肺水腫胸水」に該当すると考えられます。

分かりやすく説明すると『木防已湯』は冷やす生薬である「防已石膏」に「桂皮」を配合した ”利尿剤” と言う事ができ「うっ血性心不全」に使用する漢方薬です。

(引用:がんじゅうふぁみりー)

【木防已湯】の入手方法

  • 病院で処方してもらう
  • ドラッグストアや楽天・Amazonなどのインターネットで購入できます。

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