膝の痛みのファーストチョイスとなる漢方薬が『防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)』です。水分代謝に働きかけてむくみを取る漢方薬です。

膝が、痛んで歩くのもつらくなってきたんだけど、年のせいとあきらめるしかないのかな~


西洋薬の痛み止めを飲み続けると副作用が出てしまうから、注意する必要があります!
そんな時は、漢方薬を試してみることをお勧めします!

変形性膝関節症とはどんな状態なの?

「変形性膝関節症」の原因は、関節軟骨の老化によることが多く、肥満や素因(遺伝子)も関与しています。
また骨折、靱帯や半月板損傷などの外傷、化膿性関節炎などの感染の後遺症として発症することがあります。
加齢によるものでは、関節軟骨が年齢とともに弾力性を失い、つかい過ぎによりすり減り、関節が変形します。
男女比は1:4で女性に多くみられ、高齢者になるほど罹患率は高くなります。
主な症状は膝の痛みと水がたまることです。
初期では立ち上がり、歩きはじめなど動作の開始時のみに痛み、休めば痛みがとれますが、正座や階段の昇降が困難となり(中期)、末期になると、安静時にも痛みがとれず、変形が目立ち、膝がピンと伸びず歩行が困難になります。

(引用:日本整形外科学会)
スポンサーリンク【防己黄耆湯】の生薬構成
防已(ボウイ)、黄耆(オウギ)、蒼朮(ソウジュツ)、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイソウ)、甘草(カンゾウ)
【防己黄耆湯】の効能効果
腎炎、ネフローゼ、妊娠腎、陰嚢水腫、肥満症、関節炎、癰、䉜、筋炎、浮腫、皮膚病、多汗症、月経不順
- 防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん):固太りの肥満である「がっちり型」に
- 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう):水太りの「ぽっちゃり型」に
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん):ホルモンのアンバランスによる肥満に
【防己黄耆湯】の特徴・説明
- 水太りしているような体質で、変形性膝関節症などの膝に水が溜まったような場合に使用されます。「むくみ」・「多汗症」を改善する効果もあります。
- 関節リウマチにも使用されることが多いですが、基本的には西洋医学の補助的な立場として使用されます。
最近は、関節リウマチは効果的な治療薬が次々と開発され、劇的な改善が認められることが多くなっています。
- 味は表現法が難しいですが、甘いです。
【防己黄耆湯】のクリニカルパール
クリニカルパール(Clinical pearl)とは、経験豊富な臨床医から得られる格言のようなものです。

【防己黄耆湯】の注意点
むくみ・体重増加・血圧上昇などが現れた場合は医師・薬剤師に相談するようにしてください。
【防己黄耆湯】の入手方法
- 病院で処方してもらう
- ドラッグストアや楽天・Amazonなどのインターネットで購入できます。
漢方薬のメーカーは「ツムラ」「クラシエ」が2大メーカーです。そのほか、「三和」「コタロー」などあります。どこのメーカーが優れているかは自分は正直わかりません。
同じ方剤名でもその中に含まれる生薬は植物などが原料になっているので、生産地・生産時期・天候などで変わります。ただ、しっかりと厳しい基準をクリアしたものですので心配はありません。
ちなみに、「ツムラ」さんの粉末は、粒子が大きいですがお湯に溶かすときれいに完全に溶けてしまいます。
「クラシエ」さんの粉末は、粒子が細かいですが、お湯に完全には溶けず、粒子が沈殿した感じになります。
実際に飲み比べて、お好みのメーカーを選んでいただければ良いと思います。
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