老化からくる泌尿器症状や、足腰の運動器症状に効果的なおすすめの漢方薬が『八味地黄丸(はちみじおうがん)』です。
『八味地黄丸』は加齢にともなう諸症状に効果が認められています。
「アンチエイジング」・「ウイズエイジング」効果が期待できる漢方薬ですね。

年を取ると、足腰が弱ってきたり、目や耳もわるくなってくるよね。


そんな老化による様々な症状に効果がある漢方薬があるので、今回は『八味地黄丸』について解説してみます!
ロコモティブシンドロームとはどのような状態なの?
運動器の障害のために、移動機能の低下をきたした状態を 「ロコモティブシンドローム」、略して「ロコモ」といいます。
人間が立つ、歩く、作業するといった広い意味での運動のために必要な身体の仕組み全体を「運動器」といいます。
運動器は、「骨・関節・筋肉・神経」などで成り立っていますが、これらの組織の障害によって、立ったり歩いたりするための身体能力(移動機能)が低下した状態が「ロコモ」なのです。
「ロコモ」が進行すると、将来、介護が必要になるリスクが高くなります。
「ロコモティブシンドローム」のチェック方法にはどのようなものがあるの?

日本整形外科学会から、ひとりでも簡単にできるチェック方法が紹介されていました!
ロコモティブシンドローム対策におすすめの運動【ロコトレ】で元気に長生き!
宮崎大学医学部付属病院 整形外科 「帖佐悦男先生」監修のもと、「ロコモティブシンドローム」予防に効果が認められている運動が、発案されています。

毎日の継続が大切です!
みんなで、元気に運動しましょう!
【八味地黄丸】の生薬構成(ツムラ)
地黄(ジオウ)、 山茱萸(サンシュユ)、山薬(サンヤク)、沢瀉(タクシャ)、茯苓(ブクリョウ)、牡丹皮(ボタンピ)、桂皮(ケイヒ)、附子末(ブシマツ)
【八味地黄丸】の効能効果(ツムラ)
腎炎、糖尿病、陰萎、坐骨神経痛、腰痛、脚気、膀胱カタル、前立腺肥大、高血圧

【八味地黄丸】の特徴・説明
- 『八味地黄丸』は古典的な考え方では『腎虚』に使用するとよいとされています。
”腎” とは漢方医学(中医学)において生命エネルギーの結晶とも呼べる精(せい)を蓄えたり、膀胱(ぼうこう)と協力して排尿などの水分代謝を担う場所のことを指します。

ここで言う ”腎” とは解剖学的な「腎臓」とは異なります。
あくまで漢方医学(中医学)による概念的なものです。
- 『八味地黄丸』には元気をつける作用のある「地黄」とうい生薬が含まれており、滋潤剤の一つです。
ただし、「地黄」は胃もたれを誘発することがあります。
- 『八味地黄丸』には抗炎症作用・新陳代謝亢進・痛み止めなどの作用を有する「附子」が含まれています。

「附子」とは「トリカブト」の根を加工して毒性を減らした生薬です。
- 『八味地黄丸』の味は表現法が難しいですが、苦いです。
【八味地黄丸】のクリニカルパール
クリニカルパール(Clinical pearl)とは、経験豊富な臨床医から得られる格言のようなものです。



味覚障害には『八味地黄丸』、『牛車腎気丸』を使用すると良いと思いますが、最も効果を感じる薬剤は「サインバルタ®」ですね!
(引用:漢方.jp)


午前中より午後の方が症状が悪くなってくる様な腰痛には『八味地黄丸』や『牛車腎気丸』が良い場合があります。
また、長距離運転をするような職業の人の腰痛にもこれらの漢方薬が効果が期待できます。
(引用:漢方.jp)


(整形外科)

『八味地黄丸』は中医学では ”腎陽虚” ”腎陰陽両虚” に使用する漢方薬です。
『八味地黄丸』の効能は ”温補腎陽(おんぽじんよう)” です。
温補腎陽とは腎を温める作用を持つ生薬である「附子・淫羊藿(いんようかく)・鹿茸(ろくじょう)」などを用いて少なくなっている腎陽を増やすことを意味しています。
現代的に分かりやすく言えば、『八味地黄丸』は疲れやすく、冷え性の人の ”老化予防薬” なのです。
(引用:がんじゅうふぁみりー)

中医学では ”腎陽虚” とは加齢に伴ってエネルギー不足の状態になっていることを意味しています。
言い換えれば ”老化現象” です!
腎陽虚の諸症状は次の通りです。
- 足腰が弱り力がない
- 動作が緩慢になる
- ふらつき感がある
- 下半身や四肢の冷えがある・寒がりである
- 耳鳴りがある
- 傾眠傾向
- 頻尿傾向・夜間頻尿がある
- 排尿に時間がかかる
- 排尿困難があり失禁することもある
- インポテンツ
(引用:がんじゅうふぁみりー)

中医学では ”腎” は内分泌系・泌尿生殖器系・免疫能と関連していて次のように考えます。
- ”腎” は精を蔵し、生長・発育・老化・生殖などを主る:
中医学では ”腎” は ”先天の精” を貯蔵する場所と考えます。
腎精は親から譲り受けたものであり、遺伝的な要素が大きい。
成長や発育は腎精によるものと考えます。
”腎” は子宝の根源と考えます。
「妊活」には補腎が不可欠です!
- ”腎” は水液を主る:水分代謝など解剖学的な腎臓の働きのこと。
- ”腎” は骨を主り、髄を生じ、脳に通じる:
”腎” は脊髄や骨髄をつくり、それが集まって脳となり、髄が骨をつくると考えられています。
中医学では解剖学的な脳のことを ”髄海(ずいかい)” と言います。
- ”腎” は上は耳に開竅し、下は二陰に開竅し、その華は髪にある:
中医学では二陰とは、生殖器と肛門の事を意味していて、排尿・排便、性交、出産と深く関わります。
つまり、腎の働きが衰えると、耳鳴りや聴力の低下が起こり、排尿障害などを含めた泌尿生殖器能力の低下、そして白髪や薄毛となって現れます。
- 腰は ”腎” の府なり:
中医学では腎精が不足すると腎の府(居場所)である腰の筋肉や、腎が主る骨を養うことができなくなって腰痛が現れると考えます。
つまり、腰痛や腰が弱いのは腎精が少ないからであると考えるため、腰痛の寛解期には補腎が大切なのです。
(引用:がんじゅうふぁみりー)

『八味地黄丸』に含まれている生薬の「地黄」は正確には次の3種類があります。
- 生地黄(ショウジオウ):
採取後3カ月以内の新鮮な根のことで、乾燥した砂の中で保存したもの。
「清熱涼血薬」に分類されます。
火熱が血に及んで出血や発熱するものを除く作用(涼血)があります。
- 乾地黄(カンジオウ):生地黄を日干ししたもの。
- 熟地黄(ジュクジオウ):
生地黄を酒と共に蒸した後で乾燥させたもので補血作用が強い
【八味地黄丸】の入手方法
- 病院で処方してもらう
- ドラッグストアや楽天・Amazonなどのインターネットで購入できます。
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