加齢に伴う排尿障害、足腰の機能低下、皮膚のかゆみにおすすめの漢方薬が『六味丸(ろくみがん)』です。
熱感を訴える場合や暑がりの人に使用されることが多い漢方薬です。
【六味丸】の生薬構成(ツムラ)
地黄(ジオウ)、山茱萸(サンシュユ)、山薬(サンヤク)、沢瀉(タクシャ)、茯苓(ブクリョウ)、牡丹皮(ボタンピ)
【六味丸】の効能効果(ツムラ)
疲れやすくて尿量減少または多尿で、時に口渇があるものの次の諸症:排尿困難、頻尿、むくみ、かゆみ
- 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)
- 六味丸(ロクミガン)【六味地黄丸(ろくみじおうがん)】
【六味丸】の特徴・説明

『八味地黄丸』を使いたいような場合で熱感があったり、のぼせがあったり、暑がりの人には『六味丸』がよいですね!
「桂皮」は体表部を温める働きがあり、「附子」はからだの内側を温める作用があるとされています。
- 『六味丸』を小児に使用する場合には、夜尿症(お漏らし)、乾燥傾向のあるアトピー性皮膚炎に使用します。
類似方剤である『八味地黄丸』には、小児が使用すると副作用が出やすい「附子」が含まれているために慎重に使用しなければいけません。
- 『六味丸』は構成生薬では「地黄」が含まれているために、胃が弱い人では胃もたれなどの胃腸症状が出ることがあります。
- 『六味丸』の味は表現法が難しいですが、わずかに酸味があって苦いです。
【六味丸】のクリニカルパール
クリニカルパール(Clinical pearl)とは、経験豊富な臨床医から得られる格言のようなものです。

『六味丸』の中医学的な効能は ”滋補肝腎”、”清虚熱”、”利湿” になります。
『六味丸』は ”(肝)腎陰虚” に用いる漢方薬です。
陰虚とは血虚に ”ほてり・のぼせ ”が加わった状態とも言え、次のような症状があります。
- 乾燥(乾燥タイプのアトピー性皮膚炎)
- ほてりやのぼせ
- 空咳
- 喉がよく渇く
- ドライアイ
- 落ち着きがない
『六味丸』は3つの補う生薬と3つの瀉する生薬から成り立っているために『三瀉三補丸』と呼ばれることもあります。
(引用:がんじゅうふぁみりー)

”虚熱” とは、ほてりやのぼせ感などの熱感はあるけれども実際に体温を測っても熱は出ていない場合です。
それに対して、”実熱” とは風邪をひいたりして実際に発熱している様な場合をいいます。
【六味丸】の入手方法
- 病院で処方してもらう
- ドラッグストアや楽天・Amazonなどのインターネットで購入できます。
漢方薬のメーカーは「ツムラ」「クラシエ」が2大メーカーです。そのほか、「三和」「コタロー」などあります。どこのメーカーが優れているかは自分は正直わかりません。
同じ方剤名でもその中に含まれる生薬は植物などが原料になっているので、生産地・生産時期・天候などで変わります。ただ、しっかりと厳しい基準をクリアしたものですので心配はありません。
ちなみに、「ツムラ」さんの粉末は、粒子が大きいですがお湯に溶かすときれいに完全に溶けてしまいます。
「クラシエ」さんの粉末は、粒子が細かいですが、お湯に完全には溶けず、粒子が沈殿した感じになります。
実際に飲み比べて、お好みのメーカーを選んでいただければ良いと思います。
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