冷え性の虚弱体質のひとの慢性の下痢におすすめの漢方薬が『真武湯(しんぶとう)』です。
体内の水分の異常による浮腫み、めまいなどにも効果があります。
長期間にわたって疲れが取れないような場合にも『真武湯』を使用することがあります。
冷え性とはどのような状態なの?
冷え性(ひえしょう)は、特に手や足の先などの四肢末端あるいは上腕部、大腿部などが温まらず、冷えているような感覚が常に自覚される状態のことです。
しかし、病態として統一的な定義は確立していないため、西洋医学的には漠然とした概念として捉えられています。
漢方では、冷えの自覚症状があれば治療対象になり、対応できる漢方薬が数多く準備されています。
西洋医学では、対応できないものが多いため、冷えは漢方の独壇場です!
慢性疲労症候群に効果が期待できる漢方薬にはどのようなものがあるの?
「慢性疲労症候群」とは、身体診察や臨床検査で客観的な異常が認められない状況で、日常生活を送れないほどの重度の疲労感が長期間続く状態をいい、その原因は、身体的なもの、精神的なものを含め分かっていません。
患者さんには説明がつかない疲労が6カ月以上継続します。
(引用:MSDマニュアル家庭版)
「水」が四肢に溜まって「むくみ」が出ていて、体全体が冷えて不活発になっている場合は、補剤である『十全大補湯・補中益気湯 』より『真武湯』などのむくみを取って温める漢方薬が良さそうだよ。
真武湯(しんぶとう)の生薬構成(ツムラ)
茯苓(ブクリョウ)、 芍薬(シャクヤク)、 蒼朮(ソウジュツ)、生姜(ショウキョウ)、 附子末(ブシマツ)
真武湯(しんぶとう)の効能効果(ツムラ)
胃腸疾患、胃腸虚弱症、慢性腸炎、消化不良、胃アトニー症、胃下垂症、ネフローゼ、腹膜炎、脳溢血、脊髄疾患による運動ならびに知覚麻痺、神経衰弱、高血圧症、心臓弁膜症、心不全で心悸亢進、半身不随、リウマチ、老人性そう痒症
真武湯(しんぶとう)の特徴・説明
- 冷え性で、代謝機能が低下したひとの様々な状態を改善する漢方薬です。
”陰虚証の水毒” に用いるとよいとされています。慢性の下痢、浮腫み、めまい、低体温などが使用の目標になります。
- 下痢は ”鶏鳴瀉(鶏鳴下痢)” と呼ばれ起床時の朝に起こるものが特徴です。
”鶏鳴瀉(鶏鳴下痢)” とは脾腎が弱っているために夜明け頃に下痢になってしまう状態と考えられています。
陽気の不足から体内が冷えてしまうため、一番冷え込みやすい明け方になるとお腹が冷えてきて下痢をしてしまうのですね。
そのため『真武湯』は、熱々の白湯で飲むことをお勧めします!
慢性の下痢には『真武湯』に『人参湯』を併用すると効果アップが期待できます。
- 原典の傷寒論では『玄武湯』という名称で呼ばれていたようです。
- 味は表現法が難しいですが、辛いです。
『真武湯』のイメージは高齢者の『葛根湯』という感じです!
真武湯(しんぶとう)のクリニカルパール
クリニカルパール(Clinical pearl)とは、とは経験豊富な臨床医から得られる格言のようなものです。
『真武湯』のめまいの症状としての特徴は【藤平の7項目】が有名ですよ!
- 歩いていてフラッとする、あるいはクラッとする
- 雲の上を歩いているみたいで、なんとなく足もとが心もとない、あるいは地にしっかりと足がついていないような感じがする
- 誰かと一緒に歩いていると、なんで私に寄りかかるのか、と言われたりすることがある
- 真っすぐに歩いているつもりなのに横にそれそうになる
- 真っすぐに歩こうとするのに横にそれる
- 座っていたり、腰かけていて、ときにクラッとして地震かと思う
- 目の前のものがサーっと横に走るように感じるめまい感がある
(引用:漢方.jp)
亡くなる寸前のような人に『真武湯』+『人参湯』で延命したという症例が報告されている様です。
『真武湯』は低体温傾向で下痢しやすい体質で低血圧の人、冷房が大嫌いな人、水毒体質の人に使うと良いことが多いです。
慢性の下痢の人に『真武湯』を使用するのですが、飲み方や用量も大切なのです!
通常量では時には逆に下痢が酷くなることもあるのですが、用量を半分や1/3にすると効いてくることもあります。
また、”熱くフーフーするくらい” で服用することも効果を高めるポイントなのです。
(引用:漢方.jp)
真武湯(しんぶとう)の入手方法 / 通販で買える!:楽天とAmazonのおすすめ商品一覧
- 病院で処方してもらう
- ドラッグストアや楽天・Amazonなどのインターネットで購入できます。
『真武湯』の煎じ薬でおすすめの商品がこちらです!
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