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十全大補湯㊽(じゅうぜんたいほとう)で自律神経を整え、更年期の不調を軽減する方法

十全大補湯

体力が低下して、貧血などの症状がある方におすすめの漢方薬が『十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)』です。

慢性的な疾患に罹患している高齢者は服用してみる価値がありそうです。

免疫をアップさせる働きも認められています。

のんびり太郎
のんびり太郎

『十全大補湯』は手術をしたり、抗がん剤投与を受けたりしている場合の体力低下時におすすめの漢方薬のひとつです。

ハルくん
ハルくん

赤ちゃんの肛門付近におできができる『肛門周囲膿瘍』にも『十全大補湯』が効果が期待できるようなんだよね!

出典:日本小児科学会
のんびり太郎
のんびり太郎

『肛門周囲膿瘍』はなかなか治らなくて、切開したり、抗生物質を飲み続けたりすることが多いのですが、漢方薬の『十全大補湯』を服用することにより、おできが再燃しにくいということがわかってきました。
また、『十全大補湯』を服用することで早く治癒してくれるようです。

【十全大補湯】の生薬構成(ツムラ)

黄耆(オウギ)、桂皮(ケイヒ)、 地黄(ジオウ)、 芍薬(シャクヤク)、蒼朮(ソウジュツ)、川芎(センキュウ)、当帰(トウキ)、人参(ニンジン)、茯苓(ブクリョウ)、 甘草(カンゾウ)

【十全大補湯】の効能効果(ツムラ)

病後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血

【十全大補湯】の特徴・説明

  • 『十全大補湯』は ”補剤” の代表的な方剤です。
    補剤とは気力・体力を向上させて元気になる漢方薬のことを意味しています。。
おすすめの補剤(ほざい)TOP3!

のんびり太郎
のんびり太郎

”補剤” には凄い可能性が秘められています!

「免疫力アップ」「アンチエイジング効果」もアリ⁉

  • 『十全大補湯』は ”参耆剤” と呼ばれる補剤の代表的方剤です。
    参耆剤とは生薬の「人参」「黄耆」を一緒に含む方剤の一群を指します。
    人参の効能は健胃・強壮強精、黄耆は止汗・利尿・強壮です。

  • 『十全大補湯』は構成生薬的には「血虚」に用いられる『四物湯』と「気虚」に用いる『四君子湯』を合わせ「黄耆」「桂皮」を足したものが『十全大補湯』になります。
    血流改善し、気力がアップされる作用が特徴です。
のんびり太郎
のんびり太郎

『四物湯』+『四君子湯』=『八物湯(八珍湯)』と言います!

  • 『十全大補湯』は悪性腫瘍・手術後などの体力改善、疲労倦怠感の改善、貧血、冷え性などの改善など様々な症状に効果があります。

  • 『十全大補湯』は味は表現法が難しいですが、わずかに甘いです。

十全大補湯の主な効果と適応症状

  • 体力の低下と貧血に悩んでいる人
    十全大補湯は、慢性的な疲労や病後の体力低下に最適な漢方薬です。
    特に貧血を伴う体力低下に効果的で、必要なエネルギーと栄養を補充します。
    全身の機能を向上させ、体力を回復させる働きがあります。

  • 自律神経の乱れに悩んでいる人
    自律神経の乱れを整えるために、十全大補湯が役立ちます。
    気力や体力の低下がストレスに対する耐性を弱めることがありますが、この漢方薬はエネルギーと栄養を補い、血流を改善して自律神経のバランスを整える効果が期待できます。

  • 冷えに悩んでいる人
    十全大補湯は冷えの改善にも効果的です。
    病気や加齢、疲労の影響でエネルギーが不足している方に、熱を作り出すエネルギーを補い、血流を改善することで冷えを解消します。

  • 更年期障害による疲労感や倦怠感に悩んでいる人
    更年期障害による虚弱体質、食欲低下、だるさ、疲労感に悩む方におすすめの漢方薬です。
    自律神経やホルモンバランスを整え、胃腸の働きを高めることで、気力・体力を補い、疲労感や倦怠感を改善します。

【十全大補湯】のエビデンス

エビデンスとは、科学的根拠、つまり実験や調査などの研究結果から導かれた「裏付け」があることを指します。

  • 抗がん剤の副作用軽減や免疫賦活作用が認められた。

  • がん化学療法時の白血球減少の抑制が認められた。

  • 透析患者のエリスロポエチン抵抗性貧血に対する効果が確認された。

【十全大補湯】のクリニカルパール

クリニカルパール(Clinical pearl)とは、とは経験豊富な臨床医から得られる格言のようなものです。

長嶺荒人先生
長嶺荒人先生

中医学では ”血虚” には ”肝血虚(肉体的な血虚)” と ”心血虚(精神的な血虚)” の2つのタイプがあります。

”肝血虚(肉体的な血虚)” に用いる代表的な方剤が『四物湯』です。

また、”心血虚(精神的な血虚)” に用いる生薬の代表が「酸棗仁遠志竜眼肉」です。

まとめると『十全大補湯』は脾(消化器)を丈夫にして気と肝血を補い、身体を温める漢方薬と言えます。

(引用:漢方.jp)

長嶺荒人先生
長嶺荒人先生

『十全大補湯・人参養栄湯・加味帰脾湯』の使い分けは次のように考えています!

  • 十全大補湯:
    ほぼ ”肝血虚(肉体的な血虚)” に用いる

  • 人参養栄湯
    肝血虚8割・心血虚2割を補いたい時に用いる

  • 加味帰脾湯
    心血虚8割・肝血虚2割を補いたい時に用いる

(引用:漢方.jp)

長嶺荒人先生
長嶺荒人先生

中医学的に ”肝血虚” に用いる方剤が『四物湯』『四君子湯』⇒『八珍湯』です。

この『八珍湯』をベースにした方剤である『人参養栄湯』『十全大補湯』を肝血虚に使用することが多いですね。

この肝血虚を判断するポイントは次のようになります。

男性・小児は2つ以上、生理がある女性は3つ以上当てはまると肝血虚と考えています。

  • 皮膚に艶がない・皮膚が乾燥して痒い

  • 髪が荒れやすい・抜け毛が多い

  • 目が疲れやすい・目が乾燥する・視力が低下してきた

  • 筋肉が痙攣しやすく痛みがある(こむら返りなど)

  • 爪がもろい・割れやすい

  • 立ちくらみがある(貧血傾向)

  • 生理の色が以前より薄くなってきた

  • 生理の量が以前より少なくなってきた

  • 生理の周期が以前より長くなってきた

(引用:漢方.jp)

【十全大補湯】の注意点

むくみ・体重増加・血圧上昇などが現れた場合は医師・薬剤師に相談するようにしてください。

【十全大補湯】の入手方法 / 通販で買える!楽天とAmazonのおすすめ商品一覧

  • 病院で処方してもらう
  • ドラッグストアや楽天・Amazonなどのインターネットで購入できます。

癌治療の現状と漢方薬の役割

漢方

現代の癌治療は、主に手術、化学療法、放射線治療といった方法が中心です。

しかし、これらの治療法と比較すると、漢方薬の効果は相対的に弱いとされることが多いです。

それでも、漢方医学は補助療法として患者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を向上させる点で有用です。

ここでは、漢方薬の効果を以下の3つに分類して紹介します。

1. 抗腫瘍効果を示す漢方薬

漢方薬には、免疫細胞を活性化することで抗腫瘍効果を発揮するものがあります。

  • 補中益気湯:NK細胞(ナチュラルキラー細胞)を活性化。
  • 十全大補湯:マクロファージを活性化。

2. 癌治療の副作用を軽減する漢方薬

癌治療に伴う消化器症状や長期治療による体力低下を改善する漢方薬があります。

  • 脾胃虚改善薬:治療による消化器症状を改善。
  • 補気剤:治療や罹病期間が長くなることで生じる気虚を改善。

3. 発癌予防や再発予防、免疫力を維持する漢方薬

長期服用が可能な補剤が、発癌予防や再発予防、免疫力維持に用いられます。

十全大補湯の特徴と効果

十全大補湯は、特に体力・気力ともに衰弱した状態で気虚と血虚の症状が見られる場合に適応されます。具体的な効果は以下の通りです。

  • 適応症状:気虚(機能面の低下)と血虚(体重減少、筋力低下、皮膚の乾燥などの物質面の低下)を伴う状態。
  • 効果:マクロファージを活性化し、抗腫瘍効果や予防効果を発揮。また、放射線治療の副作用軽減にも寄与。

小まとめ

癌治療における漢方薬の役割は、主に補助療法として患者のQOLを向上させる点にあります。

抗腫瘍効果、副作用軽減、発癌予防・再発予防といった多角的なアプローチで、現代医学と補完し合いながら患者の治療を支援します。

特に十全大補湯は、免疫機能を高め、副作用を軽減する効果が期待できる重要な漢方薬です。

新型コロナウィルス(COVID-19)の症状と漢方薬による治療法

新型コロナウィルス(COVID-19)に感染すると、以下のような多種多様な症状が発生し、後遺症として長期間持続することがあります。

主な症状

  • 風邪症状:発熱、扁桃痛、咳、痰
  • 全身症状:倦怠感、味覚・嗅覚障害
  • 消化器症状:下痢、嘔吐、食欲不振
  • その他の症状:耳鳴り、めまい、呼吸困難感、ドライアイ、ドライマウス、関節痛、筋肉痛、脱毛、頭痛、精神不安、記憶障害

ブレイン・フォグとは?

COVID-19に感染した患者の中には、頭がぼんやりとして思考能力が低下する「ブレイン・フォグ」という症状を経験する人がいます。

これは、頭部の血流が不良である「血虚(けっきょ)」の状態と考えられます。

漢方薬による治療法

漢方薬は、COVID-19の後遺症としてのブレイン・フォグを含むさまざまな症状に対して効果的な治療法として利用されることがあります。

特に以下の漢方薬が用いられます。

十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)

  • 概要『四物湯(しもつとう)』から派生した漢方薬で、養血作用があります。
  • 効果:血虚を改善し、頭部の血流を良くすることでブレイン・フォグを軽減します。

人参養栄湯(にんじんようえいとう)

  • 概要:体力と気力を増強するための漢方薬です。
  • 効果:気血の不足を補い、全身の倦怠感や疲労感を軽減します。これにより、ブレイン・フォグを含む多様な症状の改善が期待されます。

まとめ

新型コロナウィルス(COVID-19)感染による多種多様な症状や後遺症に対して、漢方薬は有効な補助療法となり得ます。

特に、頭部の血流不良が原因とされるブレイン・フォグには、養血作用のある十全大補湯や人参養栄湯が推奨されます。

これらの漢方薬を利用することで、症状の改善とQOLの向上が期待されます。

参考文献

・コロナ時代に漢方ができること〜最近の研究成果と急性発熱性疾患への対応〜日本漢方生薬製剤協会
新型コロナウイルス感染症 罹患後症状のマネジメント :厚生労働省
ほどよい堂
河邊甲介
河邊甲介

「宮崎県川南町」に位置する「ほどよい堂」において、「薬剤師×中医薬膳師×ペットフーディスト」として、健康相談を行っています。

代表の河邊甲介は、漢方医学、薬膳、そして腸活を組み合わせた独自のアプローチで、個々の健康に寄り添います。

漢方相談や薬膳に関するオンライン相談も提供し、遠方の方々も利用できます。

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