紅茶の「アールグレイ」の香り付けとしても有名な、おだやかな柑橘系の香りでおすすめのアロマオイルが「ベルガモット」です。
鎮静と高揚の両方の作用があります。
アールグレイ（英: Earl Grey）とは、ベルガモットで柑橘系の香りをつけた紅茶で、フレーバーティーの一種です。
“Earl Grey” とは「グレイ伯爵」の意であり、1830年代のイギリス首相、第二代グレイ伯チャールズ・グレイに由来すると言われています。
ベルガモット（モナルダ）の花言葉は、「火のような恋」、「燃える思い」、「安らぎ」、「柔らかな心」です。
ベルガモットの花は主に深紅色をしており、その燃えるような赤い色から「火のような恋」や「燃える思い」という花言葉がつけられました。
多くの花が集まって咲く姿は、本当に火が燃えているかのように見えます。
また、ベルガモットはハーブとしても人気があり、花や葉はミカン科のベルガモットに似た非常に良い香りがします。
この香りは心を癒す効果があり、「安らぎ」や「柔らかな心」という花言葉がつけられた理由と考えられます。
紅茶の香りだけで、リラックスできるよね！
【ベルガモット】の基礎Data
- 学名：Citrus bergamia, Citrus aurantium ssp. bergamia
- 科名：ミカン科
- 抽出部位：果皮
- 抽出方法：圧搾法
- 主な産地：イタリア、コートジボワール、モロッコ
- 主な成分：リモネン、酢酸リナリル、リナロール
【ベルガモット】の主な作用
【ベルガモット】の心への作用
鎮静と高揚の両方の作用があります。
不安や怒りをやわらげ、憂鬱な気持ちの改善にもなります。
だれにでも好まれる香りの一つです。
精油別に得られた効果として、睡眠の促進や疼痛の軽減には「ラベンダー」、精神症状の緩和には「ラベンダー」や「ベルガモット」、悪心・嘔吐による苦痛の軽減には「ジンジャー」が有効だったという研究結果が得られています。
（引用：獨協医科大学看護 2019）
患者の好みに合わせた精油の選択により相乗効果が認められたんだって！
【ベルガモット】の体への作用
消化器系の不調の改善に効果があります。
食欲のバランスを整え、胃もたれなどを緩和することのあります。
【ベルガモット】の肌への作用
オイリー肌のケアに役立ちます。
また、デオドラント作用があるため、汗のにおいが気になるときにもおすすめです。
皮膚刺激の可能性があり、敏感肌には注意が必要です。
光毒性の強い成分「ベルガプテン」を含むため、肌への使用後は紫外線を避けましょう。
日中に使いたい方は、ベルガプテンを除去した精油がおすすめです。
ベルガプテンフリー（BGF）、もしくはフロクマリンフリー（FCF）という名称で販売されています。
妊婦がアールグレイを飲むと危険？妊婦のカフェイン摂取
妊娠中の紅茶の飲用について知っておきたいこと
妊娠中に紅茶を飲んでも大丈夫でしょうか？
特にアールグレイを楽しみたい妊婦さんにとって、その影響が気になるところです。
ここでは、紅茶のカフェイン摂取に関する各国のガイドラインをご紹介します。
世界保健機関（WHO）のガイドライン
WHOは、2001年に発表した「Healthy Eating during Pregnancy and Breastfeeding（Booklet For Mothers）2001」において、紅茶、ココア、コーラ飲料には同程度のカフェインが含まれており、コーヒーにはこれらの約2倍のカフェインが含まれているとしています。
カフェインの胎児への影響はまだ完全には明らかにされていませんが、妊婦はコーヒーの摂取量を一日3～4杯までに制限することを推奨しています。
英国食品基準庁（FSA）の助言
英国食品基準庁（FSA）は、2008年に妊婦のカフェイン摂取に関する新たな助言を公表しました。
過剰なカフェイン摂取は出生児の低体重や将来の健康リスクを高める可能性があるため、妊婦は一日200 mg（コーヒーをマグカップで2杯程度）に制限するよう求めています。
また、高濃度のカフェインは自然流産のリスクを高める可能性があるとしています。
カナダ保健省（HC）の注意喚起
カナダ保健省は、2010年にカフェイン摂取について以下の注意喚起を行いました。
- 健康な成人は一日最大400 mg（コーヒーをマグカップで約3杯）まで。
- 妊婦や授乳中、妊娠を予定している女性は一日最大300 mg（マグカップで約2杯）まで。
- 過剰なカフェイン摂取は不眠症、頭痛、イライラ感、脱水症、緊張感を引き起こすため、特に注意が必要。
- 子供はカフェインに対する感受性が高いため、年齢に応じた適正な摂取量が設定されています。
アールグレイを飲みたい妊婦さんへ
アールグレイも紅茶の一種であり、カフェインを含んでいます。
上記のガイドラインを参考にして、妊娠中のカフェイン摂取量を200 mgから300 mg以内に抑えるように心掛けましょう。
アールグレイを飲む際には、他のカフェインを含む飲料や食品の摂取量にも注意し、バランスの取れたカフェイン管理を心掛けることが大切です。
妊娠中の紅茶の飲用について不安がある場合は、担当の医師や専門家に相談することをおすすめします。
適切なアドバイスを受けて、安心して紅茶を楽しんでください。
参考文献・参考資料
・食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ＆A ～カフェインの過剰摂取に注意しましょう：厚生労働省HP
日本で人気の紅茶：ダージリンとアールグレイ
日本で特に人気のある紅茶には、ダージリンとアールグレイがあります。
それぞれの特徴と楽しみ方を知って、あなたにぴったりのお茶を見つけましょう。
アールグレイ
アールグレイは、ダージリンやアッサム、キーマンなどのように特定の産地名を冠した紅茶ではありません。
アールグレイは、茶葉に柑橘類であるベルガモットの香りをつけた紅茶の総称です。
使用する茶葉の種類は問わないため、ダージリンの茶葉を使ったアールグレイ・ティーも存在します。
爽やかなベルガモットの香りが特徴で、アイスティーとして楽しむのもおすすめです。
ダージリン
ダージリンは「紅茶のシャンパン」とも称される高貴な風味が特徴で、インドのダージリン地方で生産されます。
独特のマスカテルフレーバーを持ち、ストレートで楽しむのが一般的です。
繊細な味わいが魅力で、午後のティータイムにぴったりです。
アッサム
アッサムは、ダージリンと同じインドの北東部で生産される紅茶です。
アッサム地方はダージリン地方よりもさらに東に位置し、標高が低く暑いため、気候も栽培される品種も異なります。
力強いコクと豊かな味わいが特徴で、特にミルクティーとして楽しむのに適しています。
朝食のお供にぴったりの濃厚な味わいです。
紅茶の楽しみ方
- アールグレイ：爽やかなベルガモットの香りを活かしてアイスティーで。
- ダージリン：繊細な風味をストレートで堪能。
- アッサム：力強いコクをミルクティーで楽しむ。
それぞれの紅茶を気分やシーンに合わせて楽しむことで、紅茶ライフがさらに豊かになります。
茶葉を揃えて、ぜひ多彩な紅茶の世界を堪能してみてください。
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