打撲・捻挫の際の腫れや痛み、内出血におすすめの漢方薬が『治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)』です。
受傷してから数日経過して落ち着いてきたくらいから服用することが多いのが特徴です。ただ、受傷してからすぐに使用しても十分効果は期待できます。

ちょっとした不注意で捻挫したり、打撲したりしてしまったとき、痛み止めの内服薬を飲んだり、湿布を貼ったりするのが普通だと思うけど、漢方薬はどうなのかな?


漢方薬って即効性がないと思われていることが多いのですが、すべての漢方薬が体質改善のような作用をするお薬ではないのです。
例えば、風邪に使用される『葛根湯』は有名だと思いますが、通常であれば風邪は数日で治ってしまいます。
その様な中、体質改善のようにゆっくり効き始めていたら飲む意味はありませんよね。

そう言われれば、そうだよね!

今回は、打撲・捻挫などのケガの時に即効性が期待できる漢方薬の一つである『治打撲一方』について解説してみますね!

治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)の生薬構成
川芎(センキュウ)、撲樕(ボクソク)、川骨(センコツ)、桂皮(ケイヒ)、甘草(カンゾウ)、丁子(チョウジ)、大黄(ダイオウ)
治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)の効能効果
- 打撲によるはれ及び痛み

西洋医学的治療には「内出血」を早く目立たなくする方法はなく、時間が解決してくれるのを待つのが一般的です。
その反面、漢方薬には「内出血」を早く目立たなくする効果が期待できます!


特に女性で美容的なことが気になる時は『治打撲一方』などの漢方薬を使ってみるのもいいかもしれないね!
治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)の特徴・説明
- 「治打撲一方」は日本で創製された漢方薬です。戦国時代の軍医たちが試行錯誤しながら、最終的には江戸時代中期の医師である「香川修庵」によって創られた処方です。

- 構成生薬の面では、駆瘀血薬(体内にうっ積したものを排除することにより血行を調える作用をもつ)に分類される「川骨(センコツ)」、「撲樕(ボクソク)」が作用のかなめと考えられています。
- 『治打撲一方』は、打撲・捻挫の受傷直後より、数日経過して落ち着いてきたタイミングで使用するほうが良いとされています。受傷直後に使用しても全く問題はないのですが、受傷直後に使用する場合は「大黄」を加えるとこで、効果がアップすると言われています。
- 受傷直後には、『通導散』または『桂枝茯苓丸』を併用すると効果がアップすると言われています。

外傷は ”瘀血” と考えるとよいと言われており、駆瘀血薬を応用できます。
- 味は表現法が難しいですが、わずかに甘くて渋いです。
治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)の注意点
むくみ・体重増加・血圧上昇などが現れた場合は医師・薬剤師に相談するようにしてください。
治打撲一方(ぢだぼくいっぽう)の入手方法
- 病院で処方してもらう
- ドラッグストアや楽天・Amazonなどのインターネットで購入できます。
漢方薬のメーカーは「ツムラ」「クラシエ」が2大メーカーです。そのほか、「三和」「コタロー」などあります。どこのメーカーが優れているかは自分は正直わかりません。
同じ方剤名でもその中に含まれる生薬は植物などが原料になっているので、生産地・生産時期・天候などで変わります。ただ、しっかりと厳しい基準をクリアしたものですので心配はありません。
ちなみに、「ツムラ」さんの粉末は、粒子が大きいですがお湯に溶かすときれいに完全に溶けてしまいます。
「クラシエ」さんの粉末は、粒子が細かいですが、お湯に完全には溶けず、粒子が沈殿した感じになります。
実際に飲み比べて、お好みのメーカーを選んでいただければ良いと思います。
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