扁桃炎や上気道炎・上咽頭炎などにおすすめの漢方薬が『小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうかききょうせっこう)』です。

『柴葛解肌湯(さいかつげきとう)』、すなわち『葛根湯(かっこんとう)』と『小柴胡湯加桔梗石膏(しょうさいことうききょうせっこう)』の併用によって、新型コロナのオミクロン株において約85%の症例で投与後24時間以内に解熱し、症状が軽快したというデーターが松田 正医師(みさとファミリークリニック院長)によって発表されていました!
(引用:日経メディカル)

上から実証(体が丈夫)⇒中間⇒虚証(虚弱体質)の順で使用される漢方薬になります。
扁桃炎・慢性扁桃炎とはどのような状態なの?
扁桃炎は、小さな子供を中心に30代くらいまでの若い年齢層によく見られる細菌やウイルスによって起こる扁桃(腺)の病気です。

急性扁桃炎を分かりやすく解説してくれている動画がありました!
扁桃炎・慢性扁桃炎の原因にはどのようなものがあるの?
溶連菌の感染で扁桃に白い膜のようなものが点々とつくことがあります。
この細菌がもとで腎炎などの原因となるリウマチ熱を起こすこともあるため、のどの痛みがなくなっても一定期間抗菌薬を飲む必要があります。
菌が扁桃の奥にくすぶっていると、ちょっとした体調の変化で扁桃炎を繰り返すことがあります。

どんな時に扁桃は取ったほうが良いですか?

通常は成長とともに扁桃炎を起こす頻度が減ってきます。
ただし、1~2年の間に4〜5回/年の発熱を繰り返している場合は、扁桃摘出術を行った方が良いでしょう。
(引用:一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会)
【小柴胡湯加桔梗石膏】の生薬構成(ツムラ)
石膏(セッコウ)、 柴胡(サイコ)、 半夏(ハンゲ)、 黄芩(オウゴン)、 桔梗(キキョウ)、 大棗(タイソウ)、 人参(ニンジン)、 甘草(カンゾウ)、 生姜(ショウキョウ)
【小柴胡湯加桔梗石膏】の効能効果(ツムラ)
扁桃炎、扁桃周囲炎
【小柴胡湯加桔梗石膏】の特徴・説明
- 急性・慢性の扁桃炎や上気道炎などに使用される漢方薬です。
虚弱体質のひとにはあまり用いない方がいいとされています。

「石膏」は天然の含水硫酸カルシウムで、組成はほぼCaSO₄・2H₂Oであるために胃酸と混ざるとCaイオンが出来るために抗菌剤の一つである「フルオロキノロン系薬剤」と同時服用するとフルオロキノロン系薬剤の効果が減弱してしまいます。
※フルオロキノロン系薬剤は扁桃炎などにもよく使用されている抗菌剤です。
- シプロフロキサシン
- ガチフロキサシン
- ゲミフロキサシン
- レボフロキサシン
- モキシフロキサシン
- ノルフロキサシン
- オフロキサシン
『小柴胡湯加桔梗石膏』と「フルオロキノロン系薬剤」を併用する場合は両者の服用間隔を2時間以上開けると相互作用が回避できます。
- 中耳炎・頸部リンパ節炎・耳下腺炎などにも使用されることがあります。
- 味は表現法が難しいですが、苦いです。
【小柴胡湯加桔梗石膏】のクリニカルパール
クリニカルパール(Clinical pearl)とは、とは経験豊富な臨床医から得られる格言のようなものです。


『小柴胡湯加桔梗石膏』を生理食塩水で溶解して ”鼻うがい” をすることで ”上咽頭炎” の改善が期待できます。

鼻うがい・鼻洗浄の方法について「新潟大学 耳鼻咽喉科・頭頸部外科」から動画発信されていましたので紹介させていただきます!
自分も鼻や喉が弱いので鼻うがいしてます!
自分は動画で使用されている ”ハナクリーンS®とサーレS®” を使っています!
いい感じですよ!

頚部リンパ節炎に『小柴胡湯加桔梗石膏』が効果が期待できます。
(引用:漢方.jp)

【小柴胡湯加桔梗石膏】の注意点
むくみ・体重増加・血圧上昇などが現れた場合は医師・薬剤師に相談するようにしてください。
【小柴胡湯加桔梗石膏】の入手方法
- 病院で処方してもらう
- ドラッグストアや楽天・Amazonなどのインターネットで購入できます。
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