吐き気、胸やけ、胃の膨満感(胃の中に空気が溜まっている感じ)がにおすすめの漢方薬『茯苓飲(ぶくりょういん)』です。
茯苓飲(ぶくりょういん)は、「金匱要略」を出典とする伝統的な処方です。
「茯苓、朮(ソウジュツやビャクジュツでもOK)、陳皮、人参、枳実、生姜」の6つの生薬がバランス良く配合されています。
この処方、体力が中等度で吐き気や胸やけ、上腹部の膨満感がある方にぴったり。
胃炎や神経性胃炎、胃腸虚弱、胸やけに用いられるのが特徴です。
甘草を抜き、陳皮や枳実、生姜を加えたことで、『人参湯』とはひと味違った効果を発揮します。
特に、胃液を吐く「溜飲」に悩む方におすすめ。
また、不安感やのどの異物感がある場合には『半夏厚朴湯』を合わせた『茯苓飲合半夏厚朴湯』が適応となります。
胃の不快感でお困りの方、試してみてはいかがですか?

みぞおち付近が張っていてゲップがよくでるんだよね。
ご飯も少し食べただけですぐにお腹いっぱいになってしまうんだよね。


ストレスが強くかかっていて、無意識のうちに空気を飲み込んでいるのかもしれないね。

そうかもしれないな~。

そんな時におすすめの漢方薬が『茯苓飲』なんだよ。
今回は『茯苓飲』について解説してみるね!
ゲップの正体とは⁉ / 無意識の飲み込み癖が引き起こす、ゲップのメカニズム

「ゲップ」とは、胃の中に溜まった空気やガスが口から排出される現象です。
食事や唾液と一緒に飲み込んだ空気が元になって、胃に入った空気がそのまま腸に向かわず、逆流して口から排出される現象になります。

緊張した時や不安な時、ストレスを感じた時などには、無意識のうちに生唾を飲んでしまっていることも多く、生唾と一緒に大量の空気を飲み込んでしまっている様です。
このような状態のことを「呑気症(どんきしょう)」または「空気嚥下症」と呼んでいます。
茯苓飲(ぶくりょういん)の生薬構成 / 6つの生薬が織りなす、胃腸を整えるハーモニー
茯苓(ブクリョウ)、蒼朮(ソウジュツ)、人参(ニンジン)、生姜(ショウキョウ)、陳皮(チンピ)、枳実(キジツ)
茯苓飲(ぶくりょういん)の効能効果
吐きけや胸やけがあり尿量が減少するものの次の諸症:胃炎、胃アトニー、溜飲
茯苓飲(ぶくりょういん)の特徴・説明 / 「ぐるぐる音」にサヨナラ!茯苓飲で胃スッキリ快適生活
疲れやすく食欲がない、お腹でぐるぐる音が鳴るとお悩みですか?
それ、「胃内停水(いないていすい)」かもしれません。
これは、胃に水分が停滞している状態で、脾の働きが弱まっているのが原因です。
ちゃぽちゃぽとした振水音や湿った舌苔が特徴的。
飲食物が胃に入らず、嘔吐や膨満感、疲労感も現れやすいんです。
そんな時におすすめなのが『茯苓飲(ぶくりょういん)』。
余分な水分を取り除き、胃の不快感を改善する漢方薬です。
冷たい食事を避け、胃腸を温めることも大切ですよ。
漢方の力で、日々の不調をスッキリさせましょう!
- 『茯苓飲』は、常にお腹が張っていて、少し食べただけでもお腹がいっぱいになる感じがするような場合の機能性胃腸症に使用されることが多い漢方薬です。
- 『茯苓飲』は、ゲップがでると気持ちが良いと感じることも使用の目安になります。
- 『茯苓飲』は、体質的には虚弱傾向から中等度くらいに使用されることが多い漢方薬です。
- 『茯苓飲』は、腹症では「心下痞硬(しんかひこう)」「胃内停水(いないていすい)」といわれる状態に使用されます。
- 『茯苓飲』の味は表現法が難しいですが、苦くて辛いです。

漢方において「げっぷ」の捉え方は、気の流れの異常と考えて、これを「気逆(きぎゃく)」の状態であるとしています。
漢方処方『茯苓飲』とその応用:胃内停水を改善し、症状を緩和する
疲れやすく、食欲がない、胃の辺りがぐるぐる鳴る、こんな症状でお悩みではありませんか?
これらは中医学で「胃内停水(いないていすい)」と呼ばれる状態かもしれません。
ここでは、その原因や特徴、適切な漢方薬について詳しく解説します。
胃内停水の原因とは?
胃内停水は、脾(ひ)の運輸機能が弱まることで発生します。
脾は、飲食物を消化し、体内に必要なエネルギーや水分を供給する重要な役割を担っています。
しかし、脾の働きが低下すると、胃内に水分が吸収されず停滞し、以下のような症状が現れます。
胃内停水の主な症状
- 疲労倦怠感:体全体が重だるく、疲れやすい。
- 食欲不振:食事を受け付けず、胃がもたれる感じがする。
- グル音や振水音:お腹でぐるぐる、ちゃぽちゃぽと音がする。
- 白い舌と湿った舌苔:中医学では舌を見ることで体の状態を把握します。湿った舌苔は胃内停水の特徴的なサインです。
- 上腹部の膨満感や呑酸:胃のつかえ感や酸っぱいものが上がってくる不快感がある場合も。
胃内停水を予防・改善する生活習慣
- 胃腸を冷やさない:
冷たい飲み物や食べ物は胃腸の働きを弱める原因に。温かい食事を意識しましょう。 - 消化に優しい食事を選ぶ:
消化に負担をかけないよう、油っこい食べ物や刺激物を控えます。お粥やスープなどがおすすめです。 - 規則正しい生活:
ストレスや睡眠不足は脾胃の機能を低下させるため、生活リズムを整えましょう。
茯苓飲(ぶくりょういん)の構成と効能
『茯苓飲』は、体力中等度で吐き気や胸やけ、上腹部の膨満感があり、尿量が減少する症状に用いられる漢方処方です。
主要な構成生薬は以下の6つです。
- 茯苓(ぶくりょう): サルノコシカケ科のマツホドの菌核で、胃に留まる水分(「胃内停水」)を処理します。
- 朮(じゅつ、ソウジュツ): 胃内停水の処理を助けます。
- 陳皮(ちんぴ): 苦味健胃薬として機能し、気の巡りを良くします。
- 人参: 胃の機能を高め、体力をサポートします。
- 枳実(きじつ): 理気剤として、気の巡りを改善します。
- 生姜: 芳香性健胃薬で、胃を温めます。
この処方は、胃液の逆流や「溜飲(りゅういん)」のある方に適しています。
溜飲は、胃液が逆流する様子を示す表現であり、心の中のわだかまりや不満が解消されるときにも使われる言葉です。
茯苓飲の適応症
茯苓飲は以下のような症状に効果的です。
- 機能性ディスペプシア: 消化不良や膨満感がある状態。
- 逆流性食道炎(胃食道逆流症): 胃酸が食道に逆流する症状。
加味方と類似処方
- 茯苓飲加半夏(ぶくりょういんかはんげ): 吐き気や胸やけが強い場合に半夏を加えた処方。
- 茯苓飲合半夏厚朴湯(ぶくりょういんごうはんげこうぼくとう): 上腹部の不快感や膨満感、不安感、異物感がある場合に適応。
- 六君子湯(りっくんしとう): ガスの溜まりがない場合に使用。
- 半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう): ガス膨満感がない場合に用いることが多い。
小まとめ
茯苓飲は、胃内の水分の停滞やガスの蓄積を改善することで、胃の不快感を緩和し、消化機能をサポートします。
後鼻漏や消化不良、逆流性食道炎などの症状でお困りの方は、漢方の力を借りて体質改善を図ると良いでしょう。
症状に合わせた適切な処方を選び、快適な生活を取り戻しましょう。
茯苓飲(ぶくりょういん)の入手方法 / 通販で買える!:楽天とAmazonのおすすめ商品一覧
疲れやすくて食欲がない、お腹でぐるぐる音が気になる…。
それ、もしかしたら「胃内停水(いないていすい)」かもしれません。
胃に水分が溜まり、スッキリしない不調が続く状態です。
そんな時には漢方薬の『茯苓飲(ぶくりょういん)』がおすすめ!
余分な水分を取り除き、胃の不快感をケアしてくれます。
冷たい食事を控え、胃腸を温める習慣と合わせて、『茯苓飲』で日々の不調をリセットしてみませんか?
- 病院で処方してもらう
- ドラッグストアや楽天・Amazonなどのインターネットで購入できます。

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代表の河邊甲介は、漢方医学、薬膳、そして腸活を組み合わせた独自のアプローチで、個々の健康に寄り添います。
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