レンコンは蓮の根にあたりますが、蓮の実は蓮の花が結実してできる種子のことを指します。
中国においては、清の皇帝の誕生日を祝う膳には欠かせない食材のひとつだったようです。
蓮の実は、アジアを中心に広く食用として利用されており、薬用や美容効果もあるとされています。
蓮の実には、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれており、特にビタミンB群や鉄分が多く含まれ、疲労回復や美肌効果があるとされています。
蓮の実は、そのまま食べるほか、お茶や菓子などにも利用されます。
中薬としては、脾を整える作用があり、消化機能を整え精力を養います。
また、精神面でも効果があり、こころを落ち着かせ安眠をもたらしてくれます。
蓮の実は、蓮の花の根や茎、葉などとともに薬用としても利用されており、利尿作用や炎症を抑える効果があるとされています。
蓮の実の薬膳データ
- 体質:気虚・血虚
- 五性:平
- 五味:甘・渋
- 帰経:脾・腎・心
データの項目の見方
薬膳の観点からの区別とその食材に合う体質が分かります。
五味(ごみ)
薬膳における五味とは、酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味(塩辛い味)の5つの味のことです。
五味はそれぞれに対応する臓腑があり、その臓器に吸収されやすいといわれています。
- 酸味 – 肝 – 胆
- 苦味 – 心 – 小腸
- 甘味 – 脾 – 胃
- 辛味 – 肺 – 大腸
- 鹹味 – 腎 – 膀胱
五性(ごせい)
薬膳における五性とは、食材や生薬がもつ体を温めたり冷やしたりする性質のことです。
寒 / 涼 / 平 / 温 / 熱 があり、寒・涼の食材は体を冷やし、温・熱は体を温めます。
平は体を温めたり冷やしたりする性質のどちらもありません。
帰経(きけい)
薬膳における帰経とは、食材や生薬がどの臓腑・経絡に入り効果的に働くかを示した道しるべです。
臓腑や経絡、精神に影響を与えるといわれています。
個々の体質に合う帰経の食材を取り入れることで、体を良い状態に近づけられると考えられています。
体質(体質)
体質は、気滞体質 / 気虚体質 / 瘀血(血瘀)体質 / 血虚体質 / 痰湿体質 / 陰虚体質 / 湿熱体質 / 陽虚体質の8つに分かれ、それぞれの体質によっておすすめの食材や養生法が異なってきます。
その時の体質に合った食材・生薬を摂ることで体を良い状態に近づけられると考えられています。
蓮の実とおすすめの食べ合わせ食材
蓮(はす)は、日本やアジアで広く栽培されている水生植物であり、多くの文化的意義を持っています。
以下は蓮に関する豆知識です。
- 蓮は、古代エジプト時代から栽培されていたとされ、その花や根茎は、古代の神話や文学作品に登場することがあります。
- 日本では、蓮の花は仏教や神道の儀式に用いられ、また、その美しさから庭園や花壇に植えられることも多くあります。
- 蓮の葉は、食材を包む包み紙として利用されることがあります。
例えば、「だんご」の包み紙に使われます。 - 蓮は、水中で生育するため、浄化作用があり、水質浄化のために利用されることもあります。
また、蓮の葉は、水面に浮かべて日光を遮ることで、水温を下げる効果もあります。
米(下痢の改善)
蓮の実には脾を整える作用があり、消化機能を整え下痢をとめる作用があります。
米と一緒にお粥にすると消化吸収がよくなります。
お粥には、身体に様々な効果があります。
- 消化を助ける:
お粥は、消化しやすく、胃腸に負担をかけません。
消化不良や胃腸の不調を抱えている人にもおすすめです。
- 胃腸の調子を整える:
お粥は、胃腸を温める効果があり、腸内環境を整える働きがあります。
また、水分を多く含んでいるため、腸内の水分バランスを調整することもできます。
- ダイエットにもおすすめ:
お粥は、低カロリーで、かつ満腹感が得られるため、ダイエット中でも安心して食べることができます。
ライチ・なつめ(胃の調子が悪いとき)
脾を補う食材であるライチ・なつめと合わせることで効果UP!
一緒にやわらかく煮込んでコンポートで!
ライチは、ビタミンC、食物繊維、カリウム、鉄、マグネシウム、葉酸などの栄養素が豊富で、以下のような健康効果があります。
- 消化促進:
ライチには食物繊維が豊富に含まれており、腸内環境を改善し、便秘や下痢を防ぐ効果があります。
- 血圧の調整:
ライチに含まれるカリウムは、血圧を調整するために必要なミネラルの一つです。
- 肌の健康維持:
ライチに含まれるビタミンCは、コラーゲンの生成を促進し、肌を健康に保ちます。
- 疲労回復:
ライチに含まれるマグネシウムは、筋肉の疲労回復に必要なミネラルです。
- 胎児の成長:
ライチに含まれる葉酸には、細胞の生産や再生を助ける作用があり、胎児の成長にとって必要不可欠な栄養素とされています。
そのため、妊娠中の方は積極的に摂取したい栄養素です。
蓮の実の注意ポイント!
蓮の実の中に芽が入っているものがありますが、芽は苦みが強いため、芽を取り除きましょう!
便秘傾向の人は食べ過ぎると便秘が悪化することがあるので注意!
蓮の実を使ったおすすめレシピ
- 蓮の葉で炊く蓮の実とハトムギの玄米ごはん
- 簡単♪季節の野菜と金針菜・蓮の実のみそ汁
- ブロッコリーと烏賊の塩辛和え蓮の実入り
- 冬の美肌HOTスイーツ!ぷるぷる白木耳
- 蓮の実と白きくらげの薬膳美肌デザート
おすすめレシピは ”COOKPAD(クックパッド)” から引用しています!
蓮の実の保存方法
直射日光、高温多湿を避けて保存して下さい。
開封後は密閉容器に移しお早めにお召し上がりください。
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