”頭痛” って外見からは全く分からないので、だれにも分かってもらえないので余計に辛いですよね。
自分も ”頭痛持ち” の一人ですのでその気持ちよくわかります。
自分の場合は、社会人になってから頭痛に悩まされるようになりました…。
それまでは、頭痛って何?ってくらいだったのですが…。
頭痛って個人差が凄くあるように感じるけど…。
自分は片頭痛と筋緊張性の頭痛のどちらもあります。
片頭痛で痛みがひどい時には、ちょっと動くことさえ地獄です。
冷や汗や吐き気なども起きることもあります。
どうして頭痛が起きるのかな?
頭痛が起こる原因は多岐にわたります。
最近の研究で『ヘルペスウイルス』が頭痛の原因の一つであることが明らかになってきました。
ヘルペスウイルスとはどのようなウイルスなの?
ヘルペスウイルスは、ヘルペスウイルス科として9種類存在します。
一般的には、口唇ヘルペスを引き起こす『単純ヘルペスウイルス(HSV)』と、帯状疱疹を引き起こす『水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)』の2種類を「ヘルペス」と呼ぶことが多いです。
しかし、HSVとVZVは異なるウイルスであり、治療法も異なりますので分けて考える必要があります。
群発頭痛とヘルペスウイルスの関連性とは
強烈な痛みを発する『群発頭痛』ですが、この頭痛にもヘルペスウイルスの関与が指摘されているようです。
メカニズムとしては、ヘルペスウイルスが再活性化すると、血管の浮腫(むくみ)を誘発するカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)とサブスタンスPが神経終末から放出されます。
三叉神経などに隣接している血管が浮腫むと、その刺激によって三叉神経節を介して痛みとして認識されて頭痛が起きてしまうと考えられているようです。
片頭痛とヘルペスウイルスの関連性とは
ズキズキと痛みが脈打つような頭痛が『片頭痛』ですが、この頭痛にもヘルペスウイルスの関与が指摘されているようです。
片頭痛の場合は、潜在的なヘルペスウイルスの感染が関与していて、『アロディニア』といわれる異痛症が起こっていると考えられています。
そのため、抗ヘルペスウイルス薬を使用することで、頭痛の予防や軽減が期待されます。
アロディニアとはどのような状態なの?
『アロディニア』とは、通常は痛みを感じることはない程度の刺激でも、「痛い!」と感じてしまう現象です。
『異痛症』とも呼ばれています。
例えば、洋服が肌に触れたり、髪の毛をくしで軽くとかす程度でも痛みとして感じてしまいます。
アロディニアは、末梢神経損傷・帯状疱疹・糖尿病性神経障害・抗がん剤による副作用などによる神経障害性疼痛で見られることが多いです。
抗ヘルペスウイルス薬とは
ゾビラックス🄬(アシクロビル)
ゾビラックスはイギリスのグラクソ・スミスクライン社が開発した抗ウイルス薬で、アシクロビルを有効成分として含んでいます。
ヘルペスウイルス(HSV-1、HSV-2)または水痘・帯状疱疹ウイルス(VSV)感染細胞内ではウイルス性のチミジンキナーゼ(TK)が発現しています。
アシクロビルはウイルス性TKで一リン酸化された後、宿主(ヒト)細胞性キナーゼで三リン酸体(活性体)となり、ウイルスDNAポリメラーゼでウイルスDNAに取り込まれ、それ以上のDNA伸長を阻害し、ウイルスの増殖を防ぎます。
- 主に単純疱疹と帯状疱疹に使用する
- 性器ヘルペスの再発抑制などにも使用する
バルトレックス🄬(バラシクロビル)
バラシクロビル (Valaciclovir) は、ヘルペスウイルス感染症治療薬(抗ウイルス薬)の1種です。
グラクソ・スミスクラインから商品名バルトレックスが販売されています。
バラシクロビルは、アシクロビル(商品名ゾビラックス等)のプロドラッグです。
プロドラッグとは体内で代謝を受けて初めて高活性となる薬物のことでドラッグ・デリバリー・システム(DDS)の1つです。
簡単に説明すると、すぐに体で分解されてお薬の効果が無くならないように工夫をしたお薬をプロドラッグと言います。
- 主に単純疱疹と帯状疱疹に使用する
- 性器ヘルペスの再発抑制などにも使用する
- アシクロビルを元に腸からの薬の吸収を改善した薬剤
ファムビル🄬(ファムシクロビル)
ファムシクロビルは、抗ウイルス薬で、ヘルペスウイルス感染症の治療に用いられるお薬です。
ペンシクロビルのプロドラッグです。
ファムシクロビルは細胞内でDNAの合成を阻害するため、腎臓排泄に負担がかからず、腎機能低下の患者にも使えるのが特徴です。
また、HSVやVZV感染細胞内での半減期は、アシクロビルに比べ長いため、1日1回の服用で効果を発揮します。
- 主に単純疱疹と帯状疱疹に使用する
アメナリーフ🄬(アメナメビル)
アメナリーフ🄬錠(アメナメビル)は、バルトレックス錠やファムビル錠などのこれまでの抗ヘルペスウィルス薬とは異なる新しい作用機序のお薬です。
水痘・帯状疱疹ウィルス複製の初期段階である二本鎖DNAの開裂及びRNAプライマーの合成に必要なヘリカーゼ・プライマーゼ複合体の活性を直接阻害することで、ヘルペスウイルスの増殖を初期段階で抑制します。
アメナリーフは腎臓で代謝されず、糞中(便)に排泄されるため、年配の方や腎機能障害患者さんなど腎機能が低下した方にも安心して使用できるという特徴があります。
- 主に肝臓で代謝され、腎機能が低下している場合などにも用量を調節せずに使用できる
- 主に帯状疱疹に使用する
抗ヘルペスウイルス薬を服用する際の注意点とは
- 医師が処方した日数を必ず飲み切ること(症状が改善したからといって途中で勝手に中断しない)
- 水分を多めに摂るようにすること:ゾビラックス🄬(アシクロビル)やバルトレックス🄬(バラシクロビル)などの抗ヘルペスウイルス薬は、腎臓から排出されるために、水分の摂取が少ないと薬剤が身体にとどまり、副作用がでやすくなるため。
薬剤師からのアドバイス!
通常の痛み止めのお薬を服用しても頭痛が全く改善しない場合や、痛み方が何かおかしいと感じるような場合は専門の医師に診てもらうことをお勧めします。
脳神経外科・神経内科・ペインクリニックなどの専門医が、このような頭痛に詳しいと思います。
参考文献
・日経メディカル
・川崎医科大学 総合医療センターメディカルインフォメーション
「宮崎県川南町」に位置する「ほどよい堂」において、「薬剤師×中医薬膳師×ペットフーディスト」として、健康相談を行っています。
代表の河邊甲介は、漢方医学、薬膳、そして腸活を組み合わせた独自のアプローチで、個々の健康に寄り添います。
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