
『マスクの性能・効果』について、個人的に興味をもった記事がありましたので紹介しますね!
マスクの性能・効果に関する内容が『日本エアロゾル学会』から発信されていました。

『日本エアロゾル学会』からは要点として次の2点が示されているよ!

『繊維の隙間より小さい粒子は、マスクのフィルターを通過する』は間違いだった!
大事なことはマスクのフィルター性能より、マスクの縁と顔表面との隙間からの漏れ(侵入)を少しでもなくすこと!
- 不織布(ふしょくふ)の繊維の間隔:20~50㎛
- スギ花粉:30㎛
- 飛沫:3~5㎛
- ウイルス:0.1㎛

今回の記事で今までの自分の常識が覆されたことがありました!
それは「マスクの繊維(フィルター)の間隔より小さい粒子であるウイルスは、マスクを通り抜けてしまうために自分に対しての感染予防には効果がない」ということです。
このことは、テレビなどでよく耳にしていましたし、自分もその通りだろうと疑う余地もありませんでした。

通常の「使い捨てサージカルマスク」では、大きな飛沫を拡散させない効果はあるけど、ウイルスのような小さなものは、簡単にすり抜けてしまうってテレビなどでも解説されていたよね。

「N95マスク」のような高性能のフィルターを有するマスクじゃなければ、ウイルスから自分の身は守れない(マスクをしても意味がない)と思っていました。


しかし、異なる見解が『日本エアロゾル学会』から示されていたのです!
では、マスクがどのように空気中の粒子をフィルターに捕集しているのか、その仕組みを解説していきます。

マスクにおける「フィルター捕集の3つの原理」とは?

マスクや空気清浄機などの空気中の粒子を濾過するフィルターが、粒子を捕集する仕組みは、繊維の「ふるい」によって、”網目より大きな粒子を引っかけて通過させないようにする” こととは根本的に異なるようです。
それではどのようにして小さな粒子を確保するかというと、”細長い繊維の表面に粒子を付着させること” で捕集しているのです。

次の「3つの原理」によって、マスクの間隔よりはるかに小さい粒子を捕集することができます。
- 慣性衝突
- さえぎり効果
- ブラウン拡散

ブラウン拡散とは?
『ブラウン拡散』とは、粒子のサイズが小さいほど優勢に働くようになるという原理です。
つまり、ウイルス(0.1㎛程度)のように小さければ小さい粒子ほど、激しく動き回るのでマスクのフィルターである繊維に付着しやすいのです。

小さい粒子の方がフィルターに捕集されやすくなるんだね。

ウイルスなどの微粒子に対して、サージカルマスクのフィルター効果が全くないというのは間違っているようです。

マスクによってはフィルターに特殊な加工がされてあり、静電気力によって粒子を繊維に引きつけることで捕集効果を高めている商品もあるんだって!

慣性衝突 (Inert impaction)とは
運動しているエアロゾルは慣性を持っているため、流れの急速な方向変化についていけず、空気の流れと外れて流路の壁等に衝突してしまいます。これを「慣性衝突」と呼んでいます。
慣性衝突は、エアロゾルの曲線運動を利用したもので、エアロゾルの捕集などに広く応用されています。

車と一緒で、微粒子も急には曲がれないんだね!
「さえぎり効果」とは
「さえぎり効果」とは、微粒子が空気の流れに沿って移動し、繊維表面から粒子の半径以内に近づき繊維に接触することで生じます。

空気の流れによって微粒子が一緒に移動してくるけど、繊維の近くを通るときは引っ付いてしまうんだね!
感染予防に大事なことは『マスクのフィルター性能より、マスクの縁と顔表面との隙間からの漏れ(侵入)を少しでもなくすこと!』

マスクの着用に関しては誰にでも想像はつくと思いますが、空気は通気抵抗があるマスクのフィルターを通るより、マスクと顔の隙間を通る方が容易です。
そのため「顔とマスクの間に大きな隙間」があれば、空気の出入りはそこから行われてしまうためにフィルターの捕集効果が得られにくいと考えられます。

マスクのフィルター性能については別記事『マスクには『表裏』があります! マスクの性能とは?』で紹介しています。
よかったら参考にしてみてくださいね!

まとめ

感染予防には、マスクの性能よりも『マスクの装着の仕方が重要!』なのです。
そのうえで、マスクの性能がよければさらに感染予防効果が高まると考えられます。
N95マスクなどの高性能マスクではなく、ドラッグストアなどで一般的に購入できる「サージカルマスク(不織布マスク)」であっても、鼻や顎・頬の周りからの空気の漏れを極力防ぐように装着することで様々な大きさの粒子の侵入を防ぐ効果が期待できます。
参考文献
・新型コロナウイルスや花粉症でのマスク装着に関する日本エアロゾル学会の見解:日本エアロゾル学会
・粒子のろ過のメカニズムについて:金沢大学理工学域自然システム学類(化学工学コース)大谷 吉生
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