ちょっと大きめのお薬なので、
のどに詰まりそうでなんだか怖い。
『よし!かみ砕いて飲んじゃおう!』
ある意味正解。
ある意味大間違いです!
その飲み方ではお薬の効果が無くなって、
きちんとした治療が出来ていない可能性があります!
喉にひっかかりそうで怖かったり、
実際にひっかかってつらい思いをすることってあるよね…。
そんな時、みんなはどうしているのかな?
勝手にかみ砕いて飲んだり、すり潰して飲む前に必ず薬剤師に相談するようにしてくださいね!
種類はとても少ないのですが、一部のお薬はあえてかみ砕いて飲む薬もあります。
通常はそのままの状態で服用してもらうことが前提でお薬は作られています。
「かみ砕いて飲んでも大丈夫?」
などこのあたりの質問は、医師より薬剤師の方が得意分野なので、
まずは薬剤師に相談することをお勧めします。
薬剤師は、実際に現物のお薬を扱っているのでお薬のサイズだったり、
製剤に特殊加工してあるお薬の特徴などについては医師よりも詳しいのです。
医師はお薬の成分や効能効果などは理解しているけど、
実際のお薬を見たことが無かったりして、
お薬自体の形や色などのことは知らないこともあるんだね。
例えば、患者さんがお薬の名前を覚えてなくて、
医師に「あの黄色い小さいお薬」って言っても、
医師にしてみれば「どれ???」ってこともよくあることなんだよ。
薬剤師だと「これかな…」と推測できることもあります。
「餅は餅屋」ってことだね!
必ず医師・歯科医師、薬剤師の指示に従って、
お薬は飲んでくださいね!
どうしてお薬・サプリメントは色々な形状をしているの?【お薬にはたくさんの工夫が詰め込まれています】
お薬やサプリメントには、
いろいろな目的により特殊加工されていることも多いのですよ。
それでは、お薬の剤型について説明してみますね!
裸錠・素錠
主薬と添加剤を打錠して製した錠剤のこと。
特別な加工はされていません。
徐放錠
薬がゆっくり溶けだし、効果が長く続くよう工夫された錠剤です。
薬の効く時間をより長く持続させることによって、薬を飲む回数を減らしたり、長時間血中濃度を一定に維持させる必要がある場合に有効です。
例)○○○○CR錠、○○○○L錠、○○○○R錠など、名前の後に「CR」、「L」と記載されている薬剤
- CRは「control released」
- Lは「long acting」
- Rは「retard preparation」
の略語です。
フィルムコーティング錠・糖衣錠・腸溶錠
素錠の表面を白糖など様々なコーティングした錠剤です。
- 味や臭いが矯正され服用しやすくなります。
- 消化器障害などの副作用を防ぐ場合にも有効です。
- 光や湿度などを防ぎ、薬剤の安定性を向上させます。
例)アリナミン糖衣錠、バイアスピリン錠、パリエット錠など多数
口腔内崩壊錠(OD錠)
加齢などで、ものをうまく飲み込めない人や、水分を制限されている場合など、だ液や少量の水で溶けるように作られた錠剤です。
例)○○○○OD錠、○○○○D錠など、名前の後に「OD」、「D」と記載されている薬剤
OD:「Orally Disintegrating」の略です。
チュアブル錠
あえて、かみ砕いて、だ液で溶かして飲む錠剤です。
そのまま噛まずに飲みこんでしまうと、錠剤が溶けにくく、なかなか吸収されない可能性があります。
例)○○○○チュアブル錠と記載されている薬剤
舌下錠
舌の裏側にくすりを入れ、急速に有効成分を口腔粘膜から吸収させる錠剤です。
例)ニトロペン舌下錠が有名
ニトロペン(ニトログリセリン)舌下錠は、飲み込んでしまうと全く効果がありません。
というのは、ニトログリセリンが肝臓で「初回通過効果」と呼ばれる影響を非常に受けやすいのです。
この場合、小腸から吸収された薬物が肝臓でほとんどが分解されてしまうので、薬の効果がなくなってしまいます。
ちなみに、ニトロペンはきちんと舌下使用すると、通常は数分で効果が表れます。
舌下投与は、即効性がある投与方法なのです。
バッカル錠
有効成分を口腔粘膜からゆっくり吸収させる錠剤で、くすりを歯と歯ぐきの間にはさみ、飲み込んだり、かみ砕いたりせず、だ液で自然に溶かして使用します。
お薬やサプリメントをかみ砕いて服用してはいけない理由のまとめ
- お薬の効果が減弱する:
胃酸(強酸)に弱い成分の場合は、有効成分の失活が起こるため。
- 有効成分が苦かったり、特有の味・匂いのために服用しづらくなる:
我慢できれば効果には、問題はないが、それが毎回続けば飲みたくなくなり、コンプライアンスの低下につながるため。
- 急激な血中濃度上昇により副作用が出やすくなる:
有効成分が少しずつ溶け出すように何層にもコーティングされていたり、特殊加工がされている薬剤の場合は、その加工が壊れてしまい、有効成分が一気に溶け出して吸収されてしまうため。
- 消化器障害などの副作用防止目的が失われる:
有効成分自体が胃を荒らしてしまうなものであれば、腸溶錠という特殊加工が破壊され、胃炎などの副作用が出やすくなってしまう。
※腸溶錠は、胃では溶けないように特殊加工がなされています。
どうしても、
錠剤などのお薬が大きかったり色々な理由で飲みづらかったり、
飲めない時は薬剤師さんに相談してみてね!
お薬の形状などについては、
お医者さんより薬剤師さんの方が詳しいよ!
「宮崎県川南町」に位置する「ほどよい堂」において、「薬剤師×中医薬膳師×ペットフーディスト」として、健康相談を行っています。
代表の河邊甲介は、漢方医学、薬膳、そして腸活を組み合わせた独自のアプローチで、個々の健康に寄り添います。
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