虫に刺されたり、冬場の乾燥したときなど痒みがあると、つい掻いてしまいますよね…。
すぐに痒みが収まればいいのですが、痒みが長引いてしまうと何度も掻いてしまいます。
そうすると皮膚が赤く腫れあがったり、皮膚が傷ついて汁が出てしまうことも…。
痒みが強くて我慢が出来ないような時はどう対処するのがいいのでしょうか?
痒みが起きる原因にはどのようなものがあるの?
皮膚の角質層の損傷によるバリア機能の低下でかゆみが起きてしまう
アトピー性皮膚炎をはじめ、乾燥肌(ドライスキン)や敏感肌といわれる状態では、皮膚の最も表側になる角質層にひび割れが生じていて、皮膚のバリア機能が低下しています。
そのために、皮膚が敏感になるため、わずかな刺激でも「痒み」が生じてしまうのです。
そこに、爪などで掻きむしってしまうとさらに角質層が剥がれて、痒みの悪循環になってしまいます。
痒みを伝える神経が皮膚の表面近くまで伸びてしまうことでかゆみが起きてしまう
アトピー性皮膚炎の場合は、痒みを伝える神経が、通常の位置よりも皮膚の表面に近いところまで伸びてきてしまうことで、わずかな刺激でも「痒み」が生じてしまうのです。
表皮に存在する「ケラチン細胞」は「神経成長因子(NGF)」を産生して神経の成長を促すとともに、神経の成長を抑制する「セマフォリン」という物質を分泌して神経の伸長を調節しているとされています。
アトピー性皮膚炎では、この「セマフォリン」の分泌が抑制されるため、痒みを伝える神経が皮膚の表面近くまで伸びてしまうために小さな刺激でも痒みを感じやすくなるとされています。
痒いときは「掻く」のはNG!「叩く」方がいい理由とは
痒みを伝える神経と痛みを伝える神経は、すぐ近くに隣り合って存在しています。
また、痛みを伝える神経はシナプスを介して、痒みを伝える神経を抑制する作用が認められているのです。
そのため、皮膚を叩くことによって痛みを伝える神経が興奮し、痒みを伝える神経が抑制されることになり、結果的に痒みが和らぐことにつながるのです。
どうしても痒くて我慢が出来ない時は、軽く叩いてみてね!
掻くのは絶対にNGだよ!
乾燥肌・ドライスキンによる痒みには保湿剤がおすすめ!
痒みを伝える神経の伸びは保湿を行うことで抑えられることが、順天堂大学 環境医学研究所の研究により解明されました。
病院などで処方される代表的な保湿剤にヘパリン類似物質の『ヒルドイド🄬』があります。
同じ効能効果で使用感に優れた『カルテヒルドイド🄬』が発売されたのですが、医療用医薬品である『ヒルドイド🄬』と誤認する可能性があると東京都から指摘があり、容器及び箱などの外箱に記載する『カルテ ヒルドイド』を『カルテHD🄬』に変更することになったようです。
『カルテHD🄬』は処方箋は必要がなく、ドラッグストアなどで購入できる保湿剤です。
保湿剤を使用するときのポイントは、保湿剤は多めに使用することです!
最強の保湿法が「3T塗り」です!
- 量はTappuri(たっぷり)
- 塗り方はThirty(30回)
- 頻度はTwice(2回)
※たっぷりの量の保湿剤を、30回優しく塗り伸ばし、これを1日2回行うという保湿法になります!
保湿剤の「たっぷり」ってどれくらいが目安になるの?
保湿剤の使用量の目安となるのは、人さし指の第一関節までの量です。
この量を専門的には1FTU(Finger Tip Unit)と呼んでいます。
1FTUが、両手のひらにまんべんなく塗る適量です。
ティッシュを乗せるとが貼り付いて落ちないくらいが保湿剤の適量の目安です。
両手のひらの面積は、おおむね手首から腕のひじまで同じくらいの面積です。
全身にくまなく保湿剤を塗布するのは大変であるために、全身の保湿には入浴剤に保湿効果の高い商品を使用するとよいですね。
保湿効果が高いおすすめの入浴剤とは【保湿編】
皮膚科医も推奨することが多いアトピー性皮膚炎の人でも使える低刺激の保湿系入浴剤を紹介します!
ミノン薬用保湿入浴剤【第一三共ヘルスケア】
ミノン薬用保湿入浴剤の特徴は次の通りです。
- 肌あたりのやさしい乳白の湯が、カサついた肌にうるおいを与え、しっとりすこやか肌に。
まるでお湯に溶けるクリームのような保湿入浴剤で、肌しっとり。
- デリケートな肌にうるおいを与える保湿成分(11種のアミノ酸)配合。
- 入浴効果を高めて肌あれ・しっしんを和らげる薬用処方。
- 低刺激性・弱酸性・アレルギーの原因物質を極力カット。
- 大人と一緒に入浴できる赤ちゃんから使えます。
NOV(ノブ) / モイスチュアバス
NOV(ノブ) / モイスチュアバスは、乾燥が気になるお肌にうるおいを与える無香料の保湿入浴剤です。
コラージュDメディパワー保湿入浴剤【持田ヘルスケア】
コラージュDメディパワー保湿入浴剤の特徴は次の通りです。
- アトピー体質などで乾燥しやすい肌のための薬用保湿入浴剤です。
浴槽に入れてつかるだけで、うるおい成分が体のすみずみまでとどいて全身をしっとりすべすべに保ってくれます。
- 温熱成分フリーで子供からお年寄りまで家族で使用できます。
- 乾燥肌を考えた、独自開発「メディパワー処方」を採用。
- 肌因子(細胞間脂質・天然保湿因子・皮脂)の働きを持つ成分をバランスよく配合し肌を健やかな状態に保つ、低刺激性保湿スキンケアです。
「宮崎県川南町」に位置する「ほどよい堂」において、「薬剤師×中医薬膳師×ペットフーディスト」として、健康相談を行っています。
代表の河邊甲介は、漢方医学、薬膳、そして腸活を組み合わせた独自のアプローチで、個々の健康に寄り添います。
漢方相談や薬膳に関するオンライン相談も提供し、遠方の方々も利用できます。
また、わんこの健康も見逃しません。
わんこ腸活に関するアドバイスも行っています。
「ほどよい堂」で、健康に関する様々な疑問や悩みを解決しませんか?
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