ピロリ菌除菌には、ヨーグルト摂取がおすすめ!

ピロリ菌除菌には、ヨーグルト摂取がおすすめ!

胃がんの原因のひとつとされている ”ヘリコバクター・ピロリ菌” ですが、近年、ピロリ菌除菌の成功率が低下しています。

その原因はクラリスロマイシンといわれる抗生物質に対してピロリ菌が耐性化しているためです。

耐性菌が出来る原因のひとつに抗生物質の誤った使用や抗生物質の乱用が考えられています。

のんびり太郎
のんびり太郎

今回はピロリ菌の除菌成功率をあげる方法のひとつに ”ヨーグルトの摂取がよい” という研究結果が発表されていましたので紹介したいと思います。

プロバイオティクスを利用してピロリ菌の除菌率アップ!

乳酸菌やビフィズス菌などを含むプロバイオティクスをピロリ菌除菌の際に併用して摂取すると除菌率が1.14倍に向上することが海外で報告されています。

国内の報告で次のような結果が報告されています。

明治-meijiの商品の乳酸菌『LG21:Lactobacillus gasseri OLL2716株』をピロリ菌除菌の際に摂取すると、1次除菌薬のみ服用(乳酸菌使用なし)した群の除菌率69.3%に対して、「LG21」を1日224g(1日2カップ)を除菌治療前の3週間と、除菌治療中の1週間の合わせて4週間摂取した群では82.6%と明らかな有意差が認められています。

乳酸菌摂取でピロリ菌除菌率アップする理由とは?

乳酸菌を摂取するすることでピロリ菌除菌率が向上する理由には次の事が推測されています。

  1. 乳酸菌がピロリ菌を抑える物質を産生している。
  2. 分泌代謝物である乳酸がピロリ菌のウレアーゼ活性を抑制する。

また、乳酸菌の摂取はピロリ菌除菌率の向上だけではなく、副作用の予防にもヨーグルトが一役買っているようです。

ピロリ菌の除菌の際は、2種類の高用量の抗生物質を含む薬を1週間続けて服用する必要がある為、下痢などの消化器症状の副作用の発生頻度が高いのですが、乳酸菌であるヨーグルトを一緒に摂取するとこで副作用が軽減されたと報告されています。

ピロリ菌除菌の際に注意するべきこととは?

ピロリ菌除菌薬を服用した後に、除菌が成功したか確認するために ”尿素呼気試験” を行います。

その際にヨーグルトを尿素呼気試験前に摂取してしまうと、上記の①②(乳酸菌がピロリ菌を抑える物質を産生している。分泌代謝物である乳酸がピロリ菌のウレアーゼ活性を抑制する)の理由の為に、実際はピロリ菌が除菌できていないのに、除菌成功と判定がでてしまう”偽陰性”となってしまう可能性があります。

のんびり太郎
のんびり太郎

ピロリ菌除菌薬を服用し終わってから尿素呼気試験を行うまでの間は、ヨーグルトは控えた方がよさそうです。

【参考文献】

J Clin Biochem Nutr.2010;47:53-8
Rev Esp Enferm Dig 2013;105:445-53
J Gastroenterol Hepatol 2012;27:888-92
Medicine(Baltimore)2015;94:e685

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