”気虚” の漢方的養生法!【体質別養生法】

”気虚” の漢方的養生法!【体質別養生法】
のんびり太郎
のんびり太郎

漢方的には体質は8つに分することが出来ます!

体質ごとに養生法は異なります。

それぞれの体質(タイプ)別に解説していきます。

”気虚(ききょ)” とはどのような状態なの?

気の量が不足している、あるいは気の機能が低下している状態を ”気虚” といいます。

脾胃の働きが低下し、飲食物の消化吸収が低下することで気の生成が低下することが主因となります。

そのほか、ストレス過剰や過労・大病などによって、気が消耗してしまい気虚になることもあります。

気のエネルギー不足により、発育不全・冷え性・下痢・風邪をひきやすいなど様々な不調をきたします。

気虚の場合は「補気治療」を行います。

”気虚” の主な症状とは?

  • 自汗
    普通にしていても汗が出てしまうこと。固摂作用の低下が原因。

  • 食欲不振・消化不良
    飲食物が消化されず食欲がわかない状態。
    気虚になると特に胃腸の機能が低下しやすく、食欲低下や消化不良、食後の不快感、胃下垂、下痢、便秘などさまざまな胃腸トラブルが起こりやすくなります。
    飲食物の推動作用の低下が原因。

  • 倦怠感、疲れやすい
    全身に力が入らず息切れをする状態。
    すぐに横になりたくなったりします。
    声も小さく、眠くなりやすい。
    脾胃の低下による栄養不足が原因。

  • 手足の冷え
    温煦作用が失調して、保温機能が低下したため手足の冷えが生じる。
    温かいものが欲しくなります。

  • 風邪をひきやすい、感染症にかかりやすい
    漢方では、花粉・ハウスダストや細菌・ウイルスなどの外敵から身を守る力を「衛気(えき)」と呼んでいます。
    「防衛の ”気”」という意味です。
    からだを守る衛気は五臓の中でも特に「肺・脾・腎」と深い関係があります。

”気虚タイプ” におすすめの養生法とは?

  • ゆっくり休む
    とにもかくにも ”心身ともに休む” ことが最強の改善方法です。
    心身の休息に大切なものの代表が ”睡眠” です。睡眠時間と睡眠の質どちらも重要です。
    スマホやパソコンから発せられるブルーライトは睡眠の質を下げることが分かっています。
    寝る前にブルーライトを浴びてしまうと体内時計の調節が乱れ、睡眠と覚醒のリズムが崩れてしまいます。

  • 胃腸をしっかり休める
    食べ物を消化するにはエネルギー(気)を消費するため、気虚の状態で無理にたくさん食べてもうまく栄養を吸収できず、疲れた胃腸を無理に働かせることになり、逆に胃腸の負担になってしまうこともあります。
    食欲がないときは無理に食べるのはNGです。
    脂の多い食べものや食物繊維の多い食べものなどは、消化しにくく、胃腸の負担になりため控えるようにしましょう。

  • 疲れた時は天然の甘味を適量摂る
    甘いものは少量であれば脾胃を養うが、とりすぎると脾胃を傷つけると漢方では考えられています。
    脾胃とは消化器系を意味します。
    ハチミツなどがおすすめです。

”気虚タイプ” におすすめの食材とは?

のんびり太郎
のんびり太郎

個々の体質に合った食材を選ぶことで、健康と調和が生まれます。

例えば、冷え性の方には生姜やニンニクが体温を上げ、免疫力向上に寄与します。

一方で、火照りやすい体質の方はきゅうりやもやし、トマトなどが冷却効果をもたらし、バランスを保ちます。

また、消化力が低い方には軽めの食材や消化を助ける酵素が含まれたものが適しています。

体質に合わせた食材の選択が、日々の健康維持に繋がります。

それぞれの体質に対応した食材を知り、食生活を工夫することで、より良いバランスのとれた健康な生活が実現できます。

穀物類

お米、もち米、玄米、ひえなどの雑穀類は、五臓では ”脾” を助け、気を補う働きがある食べものだと漢方では言われています。

栄養学の面からも、活動エネルギーの源になる炭水化物を多く含むため、エネルギー不足の状態である気虚には特におすすめです。

胃腸が弱っているときは負担をかけないように、お粥にすると胃腸を温めてくれます。

漢方的には胃腸(脾胃)は冷えを嫌います。

芋類

やまいも

じゃがいも、さつまいも、さといも、やまいもなどの芋類やカボチャは、気を補う働きを助ける食べ物と言われています。

やまいもは漢方では「山薬さんやく」と呼ばれ、脾・肺・腎の機能を高め、滋養強壮薬として用いられています。

また、からだを潤す作用もあります。

豆類、キノコ類

枝豆、えんどう豆、グリーンピース、さやいんげん、そら豆などの豆類や椎茸や舞茸などのキノコ類は気を補う働きを助ける食べものだと漢方では言われています。

豆類は ”脾胃” の働きを改善し、胃にたまった湿気(痰湿)を取り除いてくれる食べ物と漢方では考えられています。

胃は漢方では ”湿” を嫌います。

ナツメ(棗)

ナツメは鉄分やカルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラル、葉酸やナイアシンなどのビタミンB群、食物繊維などが豊富で、栄養価が高い食材です。

女性の元気の源である鉄分が豊富で、鉄分の含有量は、プルーンの1.5倍以上! 

最新の研究では、”うつ状態に至る要因の一つ” として鉄が不足しているということが明らかになっています。

漢方では「大棗たいそう」とも呼ばれ、漢方薬の生薬としても幅広く使われています。ナツメは気と血を補う働きを助けると言われています。

”気虚タイプ” におすすめの漢方薬

漢方

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

『補中益気湯』は、胃腸のはたらきを高め、食欲を出すことで ”気” を増やし、”気” を上のほうに動かしてめぐらせることで、疲れを改善していく処方です。

補中益気湯の漢字に含まれている「中」は体の内側(消化器)を意味しています。

消化器を立て直して元気を益すという漢方薬です。

六君子湯(りっくんしとう)

胃もたれ感が強く、食欲が落ちているひとにおすすめの漢方薬が『六君子湯(りっくんしとう)』です。

胃腸虚弱体質の改善にも使用されます。

消化吸収を高め栄養状態を改善し体力をつけることができます。

十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)

体力が低下して、貧血などの症状がある方におすすめの漢方薬が『十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)』です。

漢方的には ”気” と ”血” を同時に補ってくれる漢方薬です。

のんびり太郎
のんびり太郎

慢性的な疾患に罹患している高齢者は服用してみる価値がありそうです。

免疫をアップさせる働きも認められています。

スポンサーリンク

赤坂メディカルMクリニック

コメント

スポンサーリンク

PAWDEA
タイトルとURLをコピーしました