頻尿・残尿感・排尿痛・血尿などの症状をともなう膀胱炎に、おすすめの漢方薬が『猪苓湯(ちょれいとう)』です。
泌尿器系の疾患に使用され、尿路結石の排石効果も効果が確認されています。
結石って突然腰のあたりに激痛起きて冷汗が出るくらいつらいんだって…。
トイレに行くと真っ赤な血尿も出ることもあるんだよね。
そうなんです!
動けないくらい痛いようですね…。
結石が出来てしまったらどうすればいいの?
大きさが4 mm以下の尿路結石は、飲水・運動などで自然排石が期待できるので経過観察することが可能です。
自然排石が困難と判断されれば手術を考える必要があります。
手術といっても衝撃波で体外から結石を砕く体外衝撃波結石破砕術(ESWL)や内視鏡手術などが用いられますが、ほとんどの結石はESWLのみで治療可能です。
(引用:東京慈恵会医科大学HP)
結石が小さければ、
漢方薬を使用することで排石の促進が期待できます。
結石にもにおすすめの漢方薬が『猪苓湯』です。
今回は『猪苓湯』について解説してみますね!
膀胱炎とはどのような状態なの?
排尿時に痛みを起こす最も一般的な病気が「急性膀胱炎」です。
急性膀胱炎は、女性に多く、頻尿(おしっこが近い)、血尿(おしっこに血が混じる)、排尿時の痛みが特徴的な症状です。
排尿終末時痛といって多くは排尿の終わりごろに、尿道に不快な痛みを感じます。
急性膀胱炎は特に問題となる基礎疾患がなくても、尿道から細菌が、膀胱へ侵入することによって起こり、尿検査により炎症細胞(白血球)や細菌が認められますが、抗生剤治療あるいは無治療でも数日以内に完治することがほとんどです。
高熱や倦怠感などの全身症状、背部痛などを伴う場合には「腎盂腎炎」を併発している可能性もあり、重症化するリスクもありますので、すみやかに医療機関を受診することが必要です。
男性で排尿時の痛みを起こす病気には、「前立腺炎」や「尿道炎」があります。
(引用:日本泌尿器科学会)
膀胱炎を予防する生活習慣にはどのようなものがあるの?
- 水分をこまめに摂取し、こまめにトイレにいくようにする
- 女性の場合、排便後はトイレットペーパーで前から後ろへ拭くようにする
- 就寝前・性行為の後は積極的に排尿するようにする
- 生理用ナプキンを長時間替えずに着用していると菌が増殖しやすくなるため、こまめに交換するようにする
女性が膀胱炎になりやすい理由は、女性の尿道と肛門・性器が近く、その距離が男性の4分の1ほどしかないので、排便のときにも尿道口に細菌が入りやすいく、男性よりも膀胱炎になりやすいのです。
また、閉経後の女性は腟にいる常在菌が減っているため、膀胱炎を繰り返しやすい傾向にあると言われています。
【猪苓湯】の生薬構成(ツムラ)
猪苓(チョレイ)、茯苓(ブクリョウ)、滑石(カッセキ)、沢瀉(タクシャ)、阿膠(アキョウ)
【猪苓湯】の効能効果(ツムラ)
尿道炎、腎臓炎、腎石症、淋炎、排尿痛、血尿、腰以下の浮腫、残尿感、下痢
【猪苓湯】の特徴・説明
- 『猪苓湯』は利水剤の一種で、”水毒” といわれる水分代謝異常を改善する方剤です。
「利水剤」≠「利尿剤(西洋薬)」です。
漢方薬でいう「利水剤」は、「利尿剤」のように一方的に水分を排出させるだけではなく、余っていれば排出させ足りない場合はとどめておくというように便利な作用を示します。
※西洋薬でいう「利尿剤」は、水分を排出させる方向にしか働きません。
- 『猪苓湯』は ”口渇” と ”小便不利(尿量減少・排尿困難)” を目安に使用します。
- 『猪苓湯』の構成生薬である「阿膠」は、牛・馬・ロバなどの皮・骨からとったゼラチン質のもので ”止血・鎮痛作用” があるといわれています。
「阿膠」は生薬(漢方薬の原料)の一種で、ロバの皮を煮込んで作る膠(にかわ)です。
以前は、中国などで宮廷美容として用いられ「楊貴妃」「西太后」などごく一部の限られた人のみが手に入れることのできる高級素材でした。
『株式会社健康ビジネスインフォ』は、国内唯一の「アキョウ」専門企業です。
インターネットショップ「和漢メディカ」を運営していますよ!
- 『猪苓湯』の構成生薬である「滑石」は、天然の含水ケイ酸アルミニウムなどを利用したもので ”消炎利尿・止渇作用” があるといわれています。
- 膀胱炎の治療では、抗菌剤を使用することが多いですが、『猪苓湯』を抗菌剤と併用しても問題ありません。
『無菌性膀胱炎』であったり、抗菌剤を使用してもなかなか治らなかったり、何度も再発するような膀胱炎に『猪苓湯』は適しています。
- 『猪苓湯』の味は表現法が難しいですが、わずかに苦いです。
【猪苓湯】におけるクリニカルパール(Clinical pearl)を紹介!
クリニカルパール(Clinical pearl)とは、経験豊富な臨床医から得られる格言のようなものです。
『猪苓湯』と『芍薬甘草湯』を併用することで、
結石の排石期間が短縮することがありますよ。
猫は体質的に腎臓結石ができやすいのですが、
人だけではなく猫にも『猪苓湯』はお勧めです!
細菌性膀胱炎には抗生剤を使用するのがスタンダードですが、
『釣藤散』を併用することで治癒が早くなることが多いですね!
(引用:漢方.jp)
【猪苓湯】の入手方法
- 病院で処方してもらう
- ドラッグストアや楽天・Amazonなどのインターネットで購入できます。
「宮崎県川南町」に位置する「ほどよい堂」において、「薬剤師×中医薬膳師×ペットフーディスト」として、健康相談を行っています。
代表の河邊甲介は、漢方医学、薬膳、そして腸活を組み合わせた独自のアプローチで、個々の健康に寄り添います。
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