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麻疹(はしか)と升麻葛根湯|症状・受診の目安・漢方の位置づけを薬剤師が解説

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麻疹(はしか)と升麻葛根湯|症状・受診の目安・漢方の位置づけを薬剤師が解説

「麻疹(はしか)に漢方薬は使えるの?」。
「升麻葛根湯(しょうまかっこんとう)は、どのような漢方薬?」。
このような疑問を持って検索された方もいるのではないでしょうか。

升麻葛根湯は、葛根・升麻・芍薬・甘草・生姜から構成される漢方処方です。
古典的には発疹を伴う急性の熱性疾患などに用いられてきた歴史があります。

一方、現在の日本における薬局製剤としての効能・効果は、体力中等度で頭痛・発熱・悪寒などがみられる場合の「感冒の初期、湿疹・皮膚炎」です。
麻疹そのものの治療を目的として、自己判断で漢方薬を使用するものではありません。

この記事では、薬剤師の立場から、麻疹の症状や感染経路、受診時の注意点、升麻葛根湯の特徴と中医学的な考え方をわかりやすく解説します。

最初に知っておいてほしいこと

麻疹は非常に感染力の強い感染症です。
発熱、咳、鼻水、目の充血、発疹などから麻疹が疑われる場合は、自己判断で薬局や医療機関へ直接出向くのではなく、まず医療機関へ電話などで連絡してください。

受診方法について医療機関の指示を受け、周囲への感染を広げないため、公共交通機関の利用も可能な限り避けることが大切です。

麻疹(はしか)とは?

麻疹は、麻疹ウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症です。
空気感染、飛沫感染、接触感染によって人から人へ広がり、非常に感染力が強いことが特徴です。

免疫を持っていない人が感染した場合には、発症する可能性が非常に高いとされています。

麻疹は「単なる発熱と発疹の病気」ではありません。
肺炎や中耳炎などを合併することがあり、まれに脳炎などの重い合併症につながることもあります。

麻疹で大切なのは「感染を広げない受診行動」

麻疹が疑われるときに、そのまま病院の待合室へ行くと、周囲の人へ感染を広げる可能性があります。

まず医療機関へ電話などで連絡し、「麻疹の可能性がある」ことを伝えてから、受診時間や入口、移動方法などの指示を受けましょう。

麻疹(はしか)の主な症状

一般的には感染後しばらくして、発熱、咳、鼻水、目の充血など、風邪に似た症状から始まります。

その後、一度熱がやや落ち着いたあとに再び高熱となり、全身に発疹が広がっていくことがあります。

  • 発熱。
  • 咳。
  • 鼻水。
  • 目の充血。
  • 全身の発疹。
  • 強い倦怠感。

特に、海外渡航後や麻疹患者との接触後に、このような症状がみられた場合には注意が必要です。

麻疹の予防で最も重要なのはワクチン

麻疹は感染力が非常に強いため、手洗いやマスクだけで完全に予防することは困難です。

麻疹の予防では、麻疹含有ワクチンの接種が非常に重要です。

母子健康手帳などを確認し、自分や家族のワクチン接種歴が分からない場合には、医療機関へ相談しておくとよいでしょう。

麻疹を疑う症状がある場合
  • 外出をできるだけ控える。
  • 受診前に医療機関へ電話などで連絡する。
  • 「麻疹の可能性がある」ことを伝える。
  • 医療機関の指示に従って受診する。
  • 公共交通機関の利用を可能な限り避ける。

升麻葛根湯(しょうまかっこんとう)とは?

升麻葛根湯は、中国の古典医学書『万病回春』などに記載されている漢方処方です。

名前の通り、「升麻」と「葛根」を中心とした処方で、芍薬、甘草、生姜を組み合わせます。

古典的には、身体の表面にある邪気を外へ発散させながら、発疹を表面へ透発させるという考え方で用いられてきました。

ただし、「昔、発疹性疾患に使われていた」という歴史的背景と、「現在の日本で認められている効能・効果」は分けて考える必要があります。

升麻葛根湯の生薬構成

生薬中医学的なイメージ
葛根(カッコン) 身体の表面にある邪気を発散し、首や肩周辺のこわばりなどに用いられる生薬です。
升麻(ショウマ) 熱を外へ透発させる方向に働かせる生薬として用いられます。
芍薬(シャクヤク) 血を養いながら筋肉の緊張やこわばりを整える目的などで配合されます。
甘草(カンゾウ) 諸薬を調和させる役割を持つ生薬です。
生姜(ショウキョウ) 胃腸を守りながら身体の表面を整える方向に使われます。

中医学からみた升麻葛根湯

中医学では、病気の名前だけではなく、「今、身体の中でどのような偏りが起きているか」を考えます。

升麻葛根湯を考える場合には、一般に「表証=病邪がまだ身体の比較的浅い部分にある状態」を意識します。

つまり、長く続く慢性的な不調を補う処方というよりも、急性期の身体の反応を整える方向の処方として理解すると分かりやすいでしょう。

中医学では「同じ発熱=同じ漢方」ではありません

発熱があるからといって、すべての人に同じ漢方薬が合うわけではありません。

寒気が強いのか。
汗が出ているのか。
のどの痛みが強いのか。
口が渇くのか。
胃腸が弱っているのか。
体力が低下しているのか。

このような違いから「証」を組み立て、処方を選択していくのが漢方の基本です。

現在の升麻葛根湯の効能・効果

日本の薬局製剤における升麻葛根湯は、体力中等度で、頭痛、発熱、悪寒などがある場合の次の症状に用いられます。

  • 感冒の初期。
  • 湿疹・皮膚炎。

ここで重要なのは、「麻疹」という病名そのものが現在の効能・効果として示されているわけではないことです。

麻疹が疑われる場合には、まず感染症として適切な医療機関での評価を受けることが優先されます。

「麻疹に升麻葛根湯」はどう考える?

升麻葛根湯には、古典医学の中で発疹を伴う急性熱性疾患に使用されてきた歴史があります。

そのため「麻疹と升麻葛根湯」という組み合わせを目にすることがあります。

しかし、現在の麻疹診療において、升麻葛根湯を使用すれば麻疹そのものを治療できる、重症化を防げる、と考えるのは適切ではありません。

麻疹を疑う場合には、感染拡大防止と医療機関での診断・対応を優先してください。

「自分の場合は、どの漢方が合う?」

漢方薬は病名だけではなく、体質、体力、冷え・熱、胃腸の状態、汗、睡眠、便通などを確認して選ぶことが大切です。

ほどよい堂では、薬剤師が漢方・薬膳・腸活の視点から、現在の状態を一緒に整理しています。

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相談だけでも大丈夫です。

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「どの漢方を選べばよいかわからない」という段階からご相談いただけます。

升麻葛根湯を服用するときの注意点

漢方薬は「自然由来だから誰でも安全」というわけではありません。

升麻葛根湯には甘草が含まれています。
他の漢方薬や医薬品との重複、持病、服薬状況などによって注意が必要になる場合があります。

特に複数の漢方薬を併用している場合には、同じ生薬が重複することがあります。

むくみ、血圧上昇、筋力低下など気になる変化がみられた場合には、服用を続けるか自己判断せず、医師または薬剤師へ相談してください。

こんな方は購入前に相談を

  • 他の漢方薬を飲んでいる。
  • 複数の医薬品を服用している。
  • 持病がある。
  • 妊娠中・授乳中である。
  • 子どもに使用したい。
  • 高齢で体力が低下している。
  • 症状が長引いている。
  • 発熱や発疹の原因が分からない。

升麻葛根湯を購入する方法

升麻葛根湯は、製品によってドラッグストア、薬局、インターネット通販などから購入できる場合があります。

ただし、商品ごとに効能・効果、用法・用量、注意事項などを必ず確認してください。

升麻葛根湯の商品を確認したい方へ

使用目的や体質がすでに分かっており、商品を確認したい方はこちらからご覧いただけます。

升麻葛根湯の商品ページを確認する

※リンク先の商品説明・使用上の注意を確認したうえでご検討ください。
※麻疹が疑われる場合は、商品の購入より医療機関への事前連絡・受診を優先してください。

「病名」ではなく「今の身体」をみるのが漢方

漢方で大切なのは、「この病気にはこの漢方」と一対一で考えすぎないことです。

中医学では、まず八綱弁証という考え方を使います。

  • 陰・陽。
  • 表・裏。
  • 寒・熱。
  • 虚・実。

さらに、気・血・津液や、脾・肝・腎などの臓腑の状態を組み合わせ、現在の身体のパターンを整理していきます。

例えば、同じ「風邪のような症状」でも、寒気が強いタイプ、熱感が強いタイプ、胃腸が弱っているタイプ、疲れて回復力が落ちているタイプでは、選択する漢方は異なります。

ほどよい堂が大切にしている3つの視点

① 栄養|身体をつくる材料

身体の細胞は、食べたものを材料にして日々入れ替わっています。

カロリーだけではなく、たんぱく質、良質な脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、フィトケミカルなどをバランスよく摂ることが大切です。

② 循環|必要なものを届ける

栄養や酸素を全身へ届けるためには、血液をはじめとした身体の巡りも重要です。

中医学では「気血が巡る」という視点から、冷え、運動不足、ストレス、睡眠なども一緒に考えます。

③ 吸収=腸活|食べたものを受け取れる身体へ

どれだけ良いものを食べても、消化・吸収がうまくいかなければ十分に活かしにくくなります。

中医学では胃腸の働きを「脾=土」と捉えます。
土台となる脾が整うことで、気・血・津液を生み出しやすくなると考えます。

まずは一口30回を目安によく噛み、味噌汁、野菜スープ、海藻、きのこ、豆類、発酵性食物繊維などを毎日の食事に少しずつ取り入れてみましょう。

漢方を買う前に、一度整理してみませんか?

「升麻葛根湯でいいのかな?」。
「葛根湯との違いが分からない」。
「今飲んでいる薬と一緒に使える?」。
「自分は冷えタイプ?熱タイプ?」。

このような疑問がある方は、購入前の相談がおすすめです。

ほどよい堂では、薬剤師が問診をもとに、漢方・薬膳・腸活の3方向から現在の状態を整理します。

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全国オンライン対応。
LINEから相談できます。
相談だけでも問題ありません。

よくある質問

Q.麻疹(はしか)に升麻葛根湯を飲めば治りますか?

麻疹そのものを治療できると考えて自己判断で使用することはおすすめできません。

麻疹が疑われる場合は、まず医療機関へ事前に連絡し、その指示に従って受診してください。

Q.升麻葛根湯はどんなときに使う漢方ですか?

現在の薬局製剤では、体力中等度で頭痛、発熱、悪寒などがある場合の「感冒の初期、湿疹・皮膚炎」に用いられます。

Q.葛根湯と升麻葛根湯は同じですか?

名前は似ていますが異なる処方です。

構成生薬や適応する状態が異なるため、症状だけで自己判断せず、体質や症状に合わせて選ぶことが大切です。

Q.発熱や発疹がある場合、まず薬局へ行ってもよいですか?

麻疹が疑われる場合には、感染を広げる可能性があるため、直接医療機関や薬局へ出向く前に医療機関へ電話などで相談してください。

Q.どの漢方が自分に合うか分かりません。

漢方は病名だけでなく、体力、冷え・熱、汗、胃腸、睡眠、便通、ストレスなどを合わせて考えます。

ほどよい堂ではLINEから無料漢方相談を受け付けています。

まとめ|麻疹は受診を優先、漢方は「証」に合わせて

麻疹は非常に感染力の強い感染症です。
発熱、咳、鼻水、目の充血、発疹などがあり、麻疹が疑われる場合には、まず医療機関へ事前に連絡してください。

升麻葛根湯は歴史的に発疹を伴う急性疾患などに使用されてきた背景がありますが、現在の日本における薬局製剤としての効能・効果は「感冒の初期、湿疹・皮膚炎」です。

漢方では、「病名」だけではなく「その人の現在の状態=証」をみて処方を選びます。

何を選べばよいか迷う場合には、自己判断でいくつもの漢方薬を試すより、一度身体の状態を整理してみることをおすすめします。

この記事を書いた人|河邊甲介

薬剤師・中医薬膳師・薬膳素材専門士・ペットフーディスト。

宮崎県川南町の漢方薬局「ほどよい堂」で、漢方・薬膳・腸活を組み合わせた健康相談を行っています。

漢方薬だけに頼るのではなく、「栄養・循環・吸収=腸活」の3つを土台として、一人ひとりの体質や生活に合わせた無理のない養生を提案しています。

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参考情報について。
本記事は、厚生労働省の麻しんに関する公開情報、およびPMDA等が公開する医薬品情報を参考に、一般向けに分かりやすく整理しています。
医療情報は更新されることがあるため、最新情報については厚生労働省、PMDA、医療機関等の情報もご確認ください。

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