
ハルくん
便の色って色の濃さの違いは実感していたけど、色々な色があるって本当なの?

のんびり太郎
便の色は、通常「茶色~黄色」とされていますが、実はこの色の素は胆汁によるものなのです。
組成的には健康な便の80%は水分です。
残りの20%には食べかす・腸内細菌・剥がれ落ちた腸内粘膜が含まれています。
便の色は、体調のバロメーターとも言われることもあって、病気の早期発見につながることもあるので、毎日チェックしてみてくださいね!

のんびり太郎
便の水分量で便の固さが変わります!
健康な便の80%は水分です。
便の水分量と便の性状の関係性とは?
- 75%を下回ると硬い便になります
- 水分量が85%を超えると軟便になります
- 90%を超えると水様下痢になります

ハルくん
ところで、便はどんな色になることがあるの?

のんびり太郎
便の色は ”茶色・黒・赤・緑・オレンジ・白” などいろんな色に変わることがあるんだよ。


ハルくん
びっくり!!!
結構、カラフルなんだね!

のんびり太郎
それでは、今回は便の色が変わる原因などを深掘りしてみますね!
「黒い色の便」の原因とは
- 胃などの消化管から出血している:
墨汁のような真っ黒な便は「タール便」とよばれ、胃などの上部消化管から出血している可能性があります。
血液が酸化することで、黒色となります。早めに病院で検査してもらいましょう。
- 貧血などで「鉄剤」を服用している:
鉄は酸化すると黒く変色します。
貧血などでお薬(鉄剤)を服用している場合は、便が黒くても副作用など体に異常が起きているわけではないので心配はありません。
- 腸内で悪玉菌が増えている:
悪玉菌が増えると、腸内がアルカリ性に傾くため黒色の便が出ることがあります。
- 食べ物の種類や酸化によるもの:
海藻類・紫色の野菜ジュースなど多く摂取すると、黒っぽい便が出ることがあります。
「赤い色の便」の原因とは
- 大腸・結腸などの消化管から出血している:
真っ赤な鮮やかな便の場合は、血液そのものの色です。
痔などの場合も考えられますが、がんなどの場合もあるので病院で検査してもらいましょう。
「緑色の便」の原因とは
- 腸が弱っている:
「胆汁」の成分である「ビリルビン」が空気に触れると酸化して緑色になります。
腸が弱ると便中にビリルビンが増えるため、便が緑色っぽくなることがあります。 - ミルクの影響:
母乳やミルクを飲む赤ちゃんに多くみられます。
これはミルクに含まれる乳糖が乳酸菌の生成を促し、便が酸性になるためです。
これによって胆汁が酸化し、緑色に変化するため緑色っぽい便が出ることがあります。 - 食べ物の種類:
青汁など青野菜を多量に摂取することで緑っぽい便がでることがあります。
「オレンジ色の便」の原因とは
- 腸炎などの場合:
下痢などで消化不良などになるとオレンジ色の便になることがあります。 - 食べ物の種類:
にんじん・オレンジ色の野菜ジュースなどを多量に摂取するとその色素でオレンジ色の便が出ることがあります。
「白色の便」の原因とは
- 胆のうや肝臓の病気の場合:
胆汁の通り道である胆管が詰まると、胆汁が流れなくなり便に色がつかなくなるために起こります。
また、肝臓が働かなると胆汁が生産できなくなるため同様に白っぽい便が出ることがあります。 - ロタウイルスなどの胃腸炎:
子供に多い感染症で、5歳未満の乳幼児のうち95%が少なくとも1回は感染すると言われています。
大人はロタウイルスの感染を何度も経験しているため、ほとんどの場合、症状が出ません。 - 胃透視の際のバリウムの影響:
胃がんなどの健診でバリウムを飲むと、その影響で便が白くなる可能性がありますが、この場合は特に心配はありません。
まとめ

便の色は様々な原因で変化します。
心配しないでもよいことの方が多いですが、いつもと違う場合や、しばらく続くような場合は早めに病院で検査してもらいましょう。
現在、服用しているお薬が原因のこともありますので、病院を受診する際は「おくすり手帳」を忘れずに持参してください。

のんびり太郎
服用することで便の色が変わってしまう主なお薬をまとめてみました!

服用することで便の色が変わってしまう主なお薬一覧!
- 黒に変わる:
鉄剤(フェロ・グラデュメット錠®、フェロミア錠®、フェルムカプセル®)
- 赤に変わる:
抗生剤 セフジニル(セフゾン®)
- 橙赤色に変わる:
抗結核剤 リファンピシン(リファジン®)
- 白に変わる:
X線造影剤 硫酸バリウム(バリウム)
- 白色のカスが残る:
抗てんかん剤 パルブロ酸ナトリウム徐放錠(デパケンR®、セレニカR®)、潰瘍性大腸炎治療薬 メサラジン(ペンタサⓇ)
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