現代の生活は、デジタルデバイスの使用や長時間の画面作業などにより、私たちの目にとって厳しい環境になっています。
目の疲れ、乾燥、かすみ、過度の光刺激などが、日常的な不快感や不調をもたらすことがあります。
そこで、漢方薬や伝統的な養生法を活用したアプローチが注目されています。
漢方薬や伝統的な養生法は、古代から脈々と受け継がれてきた知恵であり、自然の力を借りて身体のバランスを整える方法です。
この記事では、目の不調を緩和し、目の健康をサポートするための漢方的なアプローチを紹介します。
日常生活に取り入れやすい方法や、特定の漢方薬についても解説します。
目の疲れや不調に悩む方々に、新たな視点とアプローチを提供できる情報をお届けします。
目の不調のタイプ別養生法
中医学的には目の不調は大きく2つのタイプに分類できます。
「”肝” は目に開竅(かいきょう)し、その華は爪にあり」という言葉があり、中医学では肝の機能状態は目や爪にあらわれると考えます。
肝血が不足すると爪が薄くなったり、もろくなります。
また、疲れ目、目のかすみ、視力低下、目の乾燥(ドライアイ)などの症状が現れます。
肝の疏泄作用が失調している場合
「肝は疏泄(そせつ)を主る」と中医学では考えられています。
疏泄とは、気の流れをよくし、情緒を安定させることです。
内臓の働きや血液循環など全身の機能が円滑に行われるようにする作用もあります。
過度なストレスがあると疏泄が失調し、イライラや情緒不安定、自律神経失調症などの原因となります。
肝で気の流れが悪くなっている状態を中医学的には “肝気鬱血” といいます。
肝の蔵血作用が失調している場合
中医学的には、「肝は血を蔵す」という言葉があります。
これは、栄養成分が肝で分解・合成・貯蔵され必要に応じて供給・消費されることを意味しています。
肝は血流の調整を行い、安静時には血液を肝に留め、活動時には必要とする部位へ血液を送る働きがあります。
女性の場合は生理にも関与してきます。
肝の血が不足した状態を ”肝血虚” と言います。
血はからだに栄養素を届ける働きをしているため、血が不足すると様々な臓器が栄養不足になってしまいます。
特に、目は肝と関係が深いため、目の栄養不足になり様々な症状があらわれてきます。
このタイプの漢方的養生法は次の通りです。
- 夜更かしをせず、しっかりと睡眠をとる:
肝は “子午流注” において夜中の1時~3時に活動が増すとされています。
この時間帯に起きていると十分な血が作れなくなってしまうのです。 - 赤や黒い色の食材を摂る:
クコの実、竜眼肉、ニンジン、落花生(赤い皮)、黒ゴマ、タコなど - 漢方薬を飲む:
『四物湯』をベースにした漢方薬がおすすめ。
『四物湯』は肝血虚に対する専門薬です。
「宮崎県川南町」に位置する「ほどよい堂」において、「薬剤師×中医薬膳師×ペットフーディスト」として、健康相談を行っています。
代表の河邊甲介は、漢方医学、薬膳、そして腸活を組み合わせた独自のアプローチで、個々の健康に寄り添います。
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