肉桂(にっけい)は、古くから使われてきた香辛料であり、その温かみのある香りと味わいが特徴的な植物です。
肉桂の冷えを緩和する効能と特徴に焦点を当てて紹介します。
肉桂は、スリランカや中国などで栽培され、古代から伝統的な薬草としても広く利用されてきました。
その独特な香りは、食品や飲料の風味を高めるだけでなく、冷え性の改善にも役立つとされています。
肉桂には、以下のような冷えを緩和する効能があるとされています。
- 体温上昇効果:
肉桂に含まれる成分が体内の血液循環を促進し、体温を上昇させる効果があります。
これにより、手足の冷えや冷え性の改善に寄与すると考えられています。 - 血行促進:
肉桂は血管を拡張させ、血液の循環をスムーズにする働きを持ちます。
血行が良くなることで、身体全体の温かさが増し、冷えを緩和する効果が期待されます。 - 消化促進:
肉桂には消化を助ける作用があります。
体内のエネルギーの代謝が活発になることで、身体の代謝も改善され、冷え性の軽減に寄与するとされています。 - 抗炎症作用:
肉桂には抗炎症作用があるとされています。
これにより、冷えによる体の不調や痛みの軽減に効果が期待されます。
肉桂は、お料理やお茶として摂取するほか、アロマオイルやお風呂に使用してリラックス効果を得ることもできます。
古代から現代まで、肉桂の温かみに満ちた魅力は冷え性に悩む人々にとって心強い味方となっています。
身体の内側から温かさを感じ、冷えによる不快感を和らげる肉桂のパワーを活用しましょう。
肉桂の薬膳データ
- 体質:陽虚・痰湿(水毒)
- 五性:熱
- 五味:甘・辛
- 帰経:肝・心・脾・肺・腎・膀胱
データの項目の見方
薬膳の観点からの区別とその食材に合う体質が分かります。
五味(ごみ)
薬膳における五味とは、酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味(塩辛い味)の5つの味のことです。
五味はそれぞれに対応する臓腑があり、その臓器に吸収されやすいといわれています。
- 酸味 – 肝 – 胆
- 苦味 – 心 – 小腸
- 甘味 – 脾 – 胃
- 辛味 – 肺 – 大腸
- 鹹味 – 腎 – 膀胱
五性(ごせい)
薬膳における五性とは、食材や生薬がもつ体を温めたり冷やしたりする性質のことです。
寒 / 涼 / 平 / 温 / 熱 があり、寒・涼の食材は体を冷やし、温・熱は体を温めます。
平は体を温めたり冷やしたりする性質のどちらもありません。
帰経(きけい)
薬膳における帰経とは、食材や生薬がどの臓腑・経絡に入り効果的に働くかを示した道しるべです。
臓腑や経絡、精神に影響を与えるといわれています。
個々の体質に合う帰経の食材を取り入れることで、体を良い状態に近づけられると考えられています。
体質(体質)
体質は、気滞体質 / 気虚体質 / 瘀血(血瘀)体質 / 血虚体質 / 痰湿体質 / 陰虚体質 / 湿熱体質 / 陽虚体質の8つに分かれ、それぞれの体質によっておすすめの食材や養生法が異なってきます。
その時の体質に合った食材・生薬を摂ることで体を良い状態に近づけられると考えられています。
肉桂とおすすめの食べ合わせ食材
肉桂(にっけい)は、古くから使われてきた香辛料であり、その温かみのある香りと味わいが特徴的な植物です。
山査子(生理痛の緩和に)
山査子は強烈な酸味のある小さな赤い実です。
漢方薬としては、山査子は血の巡りを改善したり、胃腸を温め、消化力を高める作用が期待されています。
また、胃酸の分泌を促進し、食欲不振や吐き気、下痢などの症状を改善することができます。
さつまいも(疲労回復に)
さつまいもは、栄養価が豊富であり、その甘くて滑らかな食感が特徴の野菜です。
さつまいもは、焼き芋や蒸し芋、甘煮、スープなどさまざまな調理方法で楽しむことができます。
その豊かな栄養価と風味は、健康志向の人々にとって重要な一部となっています。
さつまいもに含まれる食物繊維が腸内環境を整え、便秘の予防や改善に効果があります。
一緒に食べることで、さつまいもの脾を補う働きを肉桂が助けてくれます。
肉桂の注意ポイント!
顔がすぐに赤くなってしまうような火照り体質の人や赤ら顔の高血圧傾向の人は、摂り過ぎないようにしましょう。
火照りなどの症状が強くなることがあります。
肉桂を使ったおすすめレシピ
おすすめレシピは ”COOKPAD(クックパッド)” から引用しています!
肉桂の保存方法
粉末・スティックのどちらの形状でも湿気が天敵ですので、密閉容器に入れて冷暗所で保存してください。
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