黄耆(おうぎ)は、古代中国の伝統的な薬膳素材として広く使用されてきました。
その学名は “Astragalus membranaceus” であり、日本では主に「黄耆」と呼ばれています。
黄耆は、豆科の植物で、中国を中心にアジア全体で自生しています。
その根は伝統的に薬用として利用され、多くの健康効果があると言われています。
黄耆は、薬膳料理の一部として使用されることが一般的です。
その根は通常乾燥させ、スライスやパウダーとして調理に使用されます。
以下に、黄耆の主な特徴と効能についてご紹介します。
- 免疫力の向上:
黄耆には、免疫系を活性化する作用があります。
抗酸化物質や免疫調節物質を含み、体内の抵抗力を高め、免疫系の機能を改善することができます。 - 疲労回復とエネルギー補給:
黄耆は、疲労回復やエネルギー補給にも効果があります。
体力を回復させ、疲れやストレスから身体を保護する働きがあります。
黄耆は、煮込み料理やスープ、蒸し料理、茶など、様々な料理に利用されます。
また、中医学では、他の薬草や材料との組み合わせで煎じ薬や漢方薬としても使用されることがあります。
黄耆の薬膳データ
- 体質:気虚・陽虚
- 五性:温
- 五味:甘
- 帰経:脾・肺
データの項目の見方
薬膳の観点からの区別とその食材に合う体質が分かります。
五味(ごみ)
薬膳における五味とは、酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味(塩辛い味)の5つの味のことです。
五味はそれぞれに対応する臓腑があり、その臓器に吸収されやすいといわれています。
- 酸味 – 肝 – 胆
- 苦味 – 心 – 小腸
- 甘味 – 脾 – 胃
- 辛味 – 肺 – 大腸
- 鹹味 – 腎 – 膀胱
五性(ごせい)
薬膳における五性とは、食材や生薬がもつ体を温めたり冷やしたりする性質のことです。
寒 / 涼 / 平 / 温 / 熱 があり、寒・涼の食材は体を冷やし、温・熱は体を温めます。
平は体を温めたり冷やしたりする性質のどちらもありません。
帰経(きけい)
薬膳における帰経とは、食材や生薬がどの臓腑・経絡に入り効果的に働くかを示した道しるべです。
臓腑や経絡、精神に影響を与えるといわれています。
個々の体質に合う帰経の食材を取り入れることで、体を良い状態に近づけられると考えられています。
体質(体質)
体質は、気滞体質 / 気虚体質 / 瘀血(血瘀)体質 / 血虚体質 / 痰湿体質 / 陰虚体質 / 湿熱体質 / 陽虚体質の8つに分かれ、それぞれの体質によっておすすめの食材や養生法が異なってきます。
その時の体質に合った食材・生薬を摂ることで体を良い状態に近づけられると考えられています。
黄耆とおすすめの食べ合わせ食材
黄耆は、煮込み料理やスープ、蒸し料理、茶など、様々な料理に利用されます。
また、中医学では、他の薬草や材料との組み合わせで煎じ薬や漢方薬としても使用されることがあります。
高麗人参(元気が出ない時の疲労回復に)
高麗人参と黄耆の組み合わせは滋養強壮には最強のタッグです。
漢方薬では、「人参」と「黄耆」をともに含み、強い補気作用を有する一群の薬方を、”参耆剤(じんぎざい)” といいます。
心身の疲労回復におすすめです!
- 免疫力の向上:
高麗人参は、免疫力を高める効果があります。
免疫系を活性化し、体内の抵抗力を向上させることで、感染症や風邪などの病気から身体を守る働きがあります。 - 疲労回復とストレス軽減:
高麗人参は、疲労回復やストレス軽減にも効果があります。
体力を回復させ、疲れやストレスから身体を保護する働きがあります。
牛肉+しょうが(滋養強壮に)
”気・血”を補う牛肉と、からだを温めるしょうがを黄耆に組み合わせることで、滋養強壮効果がアップします。
- 体力増強と補給:
牛肉は、高タンパク質であり、ビタミンB群やミネラル(亜鉛、鉄など)を豊富に含んでいます。
これにより、体力を増強し、栄養素の補給をサポートします。 - 疲労回復とエネルギー補給:
牛肉は、疲労回復やエネルギー補給に効果があります。
豊富なタンパク質は筋肉の修復や成長に役立ち、エネルギー源としても利用されます。
黄耆のの注意ポイント!
黄耆は補う作用が強いので、元来、体力が充実していて、のぼせやすいような人は控えめにしてください。
のぼせや血圧上昇を悪化させる場合もあります。
黄耆を使ったおすすめレシピ
おすすめレシピは ”COOKPAD(クックパッド)” から引用しています!
黄耆の保存方法
高温多湿を避け、冷暗所で保存してください。
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