漢方薬には、いくつかのタイプ(剤型)がありますが、その中で代表的なものが『煎じ薬』と『エキス剤』です。
今回は、タイプ(剤型)別にどのような違いがあるのか解説していきたいと思います。
漢方薬って本来はその都度、煎じていたんだよね。
現在では、製剤技術の発展によって「エキス剤」と呼ばる ”煎じた生薬の液体から水分だけを抜き取り、顆粒・粉末・錠剤などに加工したもの” が便利なためこちらが主流になっています。
医療用漢方エキス製剤(=エキス剤)とはどのようなものなの?
有名な漢方薬メーカーである「ツムラ」さんと「クラシエ」さんのエキス剤の商品パッケージは次のような感じになっています。
ツムラさんはこのような感じですね!
クラシエさんはこのような感じです!
煎じた生薬の液体から水分だけを抜き取り、顆粒・粉末・錠剤などに加工したものがエキス剤と呼ばれています。
「お湯に溶かすだけのインスタントコーヒー」をイメージとしてもらうと分かりやすいと思います。
エキス剤には、飲む際に煎じたりする手間が省けたり、外出先などでも気軽に飲むことができるなどのメリットがあります。
ただし、あらかじめ加工されているため、煎じ薬のように生薬の量などの微調整ができないなどの弱点もあります。
効果の面からエキス剤と煎じ薬で比較すると、「エキス剤では効果が感じられなかったが、同じ漢方薬の煎じ薬に変更したところ効果を実感出来るようになった」ということもあり得ます。
煎じ薬とはどのようなものなの?
煎じ薬とは生薬を水で煮出した液体のことであり、「湯液(とうえき)」と呼ばれることもあります。
煎じ薬の特徴といえば、独特な香りと味が思い浮かぶと思います。
そのために漢方薬は飲みづらくて嫌いという人も多くいます。
しかし、本来の漢方の考え方は、香り・味なども効果を得るための一部と捉えているため、そこが重要な部分なのです。
また、煎じ薬の場合は、一人一人に合わせて生薬の分量を微調節することが出来るため「テーラーメイド」的な処方も可能になります。
そのため、医療用漢方エキス製剤(=エキス剤)にはない方剤を作ることができるのも大きなメリットのひとつです。
それでは、煎じ薬の作り方の基本を説明していきますね!
煎じ薬の作り方はとても簡単で、まず土瓶や耐熱ガラスのやかんを用意します。
金属製の鍋では、素材によって生薬の成分が変化してしまうこともあるため注意が必要です。
そこに600ml程度の水と生薬を入れ、やや強めにグツグツと沸騰させていきます。
沸騰したら弱火にして、半分くらい(300ml)になるまで煮出してください。
最後に濾して生薬のカスを取り除いて、ぬるま湯程度の温度になるまで冷やせば煎じ薬の完成です。
漢方薬の煎じ方について分かりやすく解説してくれている動画がありましたので紹介しますね!
「宮崎県川南町」に位置する「ほどよい堂」において、「薬剤師×中医薬膳師×ペットフーディスト」として、健康相談を行っています。
代表の河邊甲介は、漢方医学、薬膳、そして腸活を組み合わせた独自のアプローチで、個々の健康に寄り添います。
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