粟(あわ)は、日本やアジアの伝統的な穀物であり、その栽培と利用は古くから行われてきました。
粟は小麦や米と並ぶ主要な穀物の一つであり、その効能と特徴は健康や栄養に対するさまざまなメリットを持っています。
米に比べ、タンパク質や脂肪に富み、炭水化物が低いので、ダイエタリーな食品です。
粟は、栄養豊富な穀物として知られており、特に以下のような栄養素が含まれています。
- タンパク質:
粟には良質なタンパク質が豊富に含まれており、身体の発育や修復に必要なアミノ酸を提供します。 - ビタミンとミネラル:
ビタミンB群やミネラル(鉄、マグネシウム、亜鉛など)がバランス良く含まれており、エネルギーの生成や免疫機能の維持に役立ちます。
精白米と比較するとマグネシウムは約5倍、鉄は約6倍、カリウムは約3倍もの量が含まれています。 - 食物繊維:
粟には食物繊維が豊富に含まれているため、腸内環境を改善し、便通を促進する効果があります。
精白米と比較すると食物繊維は約7倍もの量が含まれています。
粟の特徴として、以下のような点が挙げられます。
- 使いやすい食材:
粟は炊飯や煮込み料理、おかゆなど、さまざまな料理に利用されます。
そのまま食べることもできますし、粟粉として利用されることもあります。 - アレルギー反応の少なさ:
小麦アレルギーやグルテンに敏感な人にとっては、粟は小麦よりも穏やかな代替食材となります。 - 栄養価の高さ:
粟は栄養価が高いだけでなく、低脂肪・低カロリーであるため、ダイエットや健康志向の食事に適しています。 - 持続可能性:
粟は比較的乾燥に強く、栽培に多くの水を必要としません。
そのため、持続可能な農業に適した作物とされています。
粟(あわ)の薬膳データ
- 体質:気虚・陰虚
- 五性:涼
- 五味:甘・鹹
- 帰経:腎・脾・胃
データの項目の見方
薬膳の観点からの区別とその食材に合う体質が分かります。
五味(ごみ)
薬膳における五味とは、酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味(塩辛い味)の5つの味のことです。
五味はそれぞれに対応する臓腑があり、その臓器に吸収されやすいといわれています。
- 酸味 – 肝 – 胆
- 苦味 – 心 – 小腸
- 甘味 – 脾 – 胃
- 辛味 – 肺 – 大腸
- 鹹味 – 腎 – 膀胱
五性(ごせい)
薬膳における五性とは、食材や生薬がもつ体を温めたり冷やしたりする性質のことです。
寒 / 涼 / 平 / 温 / 熱 があり、寒・涼の食材は体を冷やし、温・熱は体を温めます。
平は体を温めたり冷やしたりする性質のどちらもありません。
帰経(きけい)
薬膳における帰経とは、食材や生薬がどの臓腑・経絡に入り効果的に働くかを示した道しるべです。
臓腑や経絡、精神に影響を与えるといわれています。
個々の体質に合う帰経の食材を取り入れることで、体を良い状態に近づけられると考えられています。
体質(体質)
体質は、気滞体質 / 気虚体質 / 瘀血(血瘀)体質 / 血虚体質 / 痰湿体質 / 陰虚体質 / 湿熱体質 / 陽虚体質の8つに分かれ、それぞれの体質によっておすすめの食材や養生法が異なってきます。
その時の体質に合った食材・生薬を摂ることで体を良い状態に近づけられると考えられています。
粟(あわ)とおすすめの食べ合わせ食材
粟には、「もち粟」と「うるち粟」の2種類があり、もち種は粘性が強く餅や粥として用いられています。
甘みがあり独特のもっちりとした食感がおいしく、くせがなくてやさしい味わいの穀物です。
米+さつまいも(体力消耗時の疲労回復に)
- 消化器のサポート:
さつまいもに含まれる食物繊維が腸内環境を改善し、便通を促進します。
胃腸の調子を整える効果があります。 - 血糖値の調節:
さつまいもには食物繊維や低GI(血糖指数)の炭水化物が含まれており、血糖値の急激な上昇を抑える効果があります。
糖尿病予防や管理に役立ちます。
粟もさつまいもも ”気” を補う作用があるため、一緒に食べることで効果増進が期待できます。
なつめ(貧血の予防に)
なつめは鉄分やカルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラル、葉酸やナイアシンなどのビタミンB群、食物繊維などが豊富で、栄養価が高い食材です。
女性の元気の源である鉄分が豊富で、鉄分の含有量は、プルーンの1.5倍以上です!
粟(あわ)を使ったおすすめレシピ
おすすめレシピは ”COOKPAD(クックパッド)” から引用しています!
粟(あわ)の保存方法
密閉容器に入れて、直射日光を避けて涼しい冷暗所に保存してください。
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