黒米は、その深い紫色と特有の香りで知られる穀物であり、古代中国で栽培されて以来、アジアの食文化において重要な役割を果たしてきました。
黒米は通常の白米と比べて栄養価が高く、さまざまな健康効果をもたらすことで知られています。
黒米には豊富な食物繊維、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質が含まれており、これらの栄養素は体内の代謝をサポートし、健康を促進します。
食物繊維は消化を促進し、腸内環境を改善することで、便秘の緩和や消化器系の健康維持に役立ちます。
また、黒米にはアントシアニンという強力な抗酸化物質が含まれています。アントシアニンはフリーラジカルの活性を抑制し、細胞を酸化ストレスから保護する役割を果たします。
これにより、黒米は抗酸化作用を持ち、老化の予防や慢性疾患のリスク低減に貢献する可能性があります。
さらに、黒米は一般的な白米と比べて低GI(グリセミック・インデックス)の食品です。
低GI食品は血糖値の急上昇を抑え、血糖管理に役立ちます。
これは糖尿病の管理や体重管理において重要な要素となります。
黒米は、その独特の味と食感から、料理やスイーツのバリエーションを広げるためにも使用されています。
色鮮やかな黒米のおこわや、デザートとしての黒米プリンなど、さまざまな料理で楽しむことができます。
総じて言えば、黒米は健康に良い影響を与える栄養素が豊富であり、抗酸化作用や血糖管理への効果が期待されています。
その特徴的な色合いと味わいは、食事のバリエーションを広げるだけでなく、目にも美しい料理体験を提供します。
黒米の薬膳データ
- 体質:気虚・血虚
- 五性:温
- 五味:甘
- 帰経:脾・腎
データの項目の見方
薬膳の観点からの区別とその食材に合う体質が分かります。
五味(ごみ)
薬膳における五味とは、酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味(塩辛い味)の5つの味のことです。
五味はそれぞれに対応する臓腑があり、その臓器に吸収されやすいといわれています。
- 酸味 – 肝 – 胆
- 苦味 – 心 – 小腸
- 甘味 – 脾 – 胃
- 辛味 – 肺 – 大腸
- 鹹味 – 腎 – 膀胱
五性(ごせい)
薬膳における五性とは、食材や生薬がもつ体を温めたり冷やしたりする性質のことです。
寒 / 涼 / 平 / 温 / 熱 があり、寒・涼の食材は体を冷やし、温・熱は体を温めます。
平は体を温めたり冷やしたりする性質のどちらもありません。
帰経(きけい)
薬膳における帰経とは、食材や生薬がどの臓腑・経絡に入り効果的に働くかを示した道しるべです。
臓腑や経絡、精神に影響を与えるといわれています。
個々の体質に合う帰経の食材を取り入れることで、体を良い状態に近づけられると考えられています。
体質(体質)
体質は、気滞体質 / 気虚体質 / 瘀血(血瘀)体質 / 血虚体質 / 痰湿体質 / 陰虚体質 / 湿熱体質 / 陽虚体質の8つに分かれ、それぞれの体質によっておすすめの食材や養生法が異なってきます。
その時の体質に合った食材・生薬を摂ることで体を良い状態に近づけられると考えられています。
黒米とおすすめの食べ合わせ食材
薬膳では、黒い色の食材は ”腎” の働きを助け、老化防止の作用があると考えられています。
黒米は貧血気味の人にもおすすめの食材の一つです。
落花生(貧血の予防・改善に)
血液循環促進:
落花生に含まれるアルギニンというアミノ酸は、血管を拡張させ、血液循環を促進する効果があります。
このため、心血管の健康をサポートし、動脈硬化や血栓のリスクを軽減する効果が期待されます。
落花生100g中のアルギニン成分量は3200mg (アーモンド2200mg、 クルミ 2200mg) と、ナッツ類の中でも落花生はアルギニンを際だって多く含んでいます。
落花生は薬膳的に ”血を補う” 食材とされてています。
薄い赤い皮を食べることをおすすめします!
栗(滋養強壮に)
疲労回復:
栗にはビタミンB群やミネラル(特にマグネシウム)が含まれています。
これらの栄養素はエネルギー代謝に関与し、疲労回復を促進します。
また、栗には糖質も含まれており、持続的なエネルギー供給に役立ちます。
栗は中医学的には ”脾の働きを助ける” 食材とされています。
脾は ”気血を生む源” とされるので、黒米と一緒に合わせることで滋養強壮効果がアップします。
黒米の注意ポイント!
黒米は堅いので胃や腸に負担をかけやすいため、黒米を食べ過ぎるとは下痢になりやすい。
黒米は食べる量に注意しましょう!
白米に対して2~5割くらいの分量で使用すると良いでしょう。
黒米を使ったおすすめレシピ
おすすめレシピは ”COOKPAD(クックパッド)” から引用しています!
黒米の保存方法
直射日光、高温多湿を避けて密閉容器に入れて冷暗所で保存してください。
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