大麦(おおむぎ)は、古くから栄養豊富な穀物として親しまれてきた食品であり、その効能や特徴は多岐にわたります。
大麦は主に飼料用やビールの原料としても知られていますが、薬膳や健康食品としての価値も高まっています。
大麦の特徴的な効能には、以下のような点が挙げられます。
- コレステロール低減:
大麦のβ-グルカンは、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)の低減に寄与し、動脈硬化や心血管疾患のリスクを低減する効果が期待されています。 - 高い栄養価:
大麦は繊維質、たんぱく質、ビタミン(ビタミンB群、ビタミンE)、ミネラル(マグネシウム、リン、鉄)、抗酸化成分(ポリフェノール)などがバランス良く含まれています。
特に、水溶性食物繊維の一種であるβ-グルカンが豊富で、健康効果が期待されています。
大麦(おおむぎ)の薬膳データ
- 体質:気虚・陰虚・痰湿(水毒)
- 五性:涼
- 五味:甘・鹹
- 帰経:脾・胃・膀胱
データの項目の見方
薬膳の観点からの区別とその食材に合う体質が分かります。
五味(ごみ)
薬膳における五味とは、酸味、苦味、甘味、辛味、鹹味(塩辛い味)の5つの味のことです。
五味はそれぞれに対応する臓腑があり、その臓器に吸収されやすいといわれています。
- 酸味 – 肝 – 胆
- 苦味 – 心 – 小腸
- 甘味 – 脾 – 胃
- 辛味 – 肺 – 大腸
- 鹹味 – 腎 – 膀胱
五性(ごせい)
薬膳における五性とは、食材や生薬がもつ体を温めたり冷やしたりする性質のことです。
寒 / 涼 / 平 / 温 / 熱 があり、寒・涼の食材は体を冷やし、温・熱は体を温めます。
平は体を温めたり冷やしたりする性質のどちらもありません。
帰経(きけい)
薬膳における帰経とは、食材や生薬がどの臓腑・経絡に入り効果的に働くかを示した道しるべです。
臓腑や経絡、精神に影響を与えるといわれています。
個々の体質に合う帰経の食材を取り入れることで、体を良い状態に近づけられると考えられています。
体質(体質)
体質は、気滞体質 / 気虚体質 / 瘀血(血瘀)体質 / 血虚体質 / 痰湿体質 / 陰虚体質 / 湿熱体質 / 陽虚体質の8つに分かれ、それぞれの体質によっておすすめの食材や養生法が異なってきます。
その時の体質に合った食材・生薬を摂ることで体を良い状態に近づけられると考えられています。
大麦(おおむぎ)とおすすめの食べ合わせ食材
六条オオムギとハダカムギは古来より日本で栽培されてきた品種です。
六条オオムギは押し麦や引き割り麦などにして米に混ぜるなど雑穀としての使用が多く、また麦茶の原料ともなります。
ハダカムギも同様に使用することはできるが、味噌の製造に使用されることが多い。
わかめ(通便効果でデトックス)
- ダイエットや美肌効果:
わかめに含まれる食物繊維が腸内環境を整え、便秘の緩和やダイエットに役立つとされています。また、美肌にも良いとされるミネラルやビタミンが含まれています。 - ミネラルやミネラルバランス:
わかめにはカルシウム、マグネシウム、鉄、ヨウ素などのミネラルが豊富に含まれています。
特にヨウ素は甲状腺ホルモンの合成に必要であり、ミネラルバランスを整えることに役立ちます。
やまいも(気を補い疲労回復に)
消化促進:
山芋には多くの食物繊維が含まれており、腸の働きを促進し便秘の改善に役立ちます。
また、山芋に含まれるスチロールやムチンといった成分が胃粘膜を保護し、胃腸の調子を整える効果もあります。
疲労回復と滋養強壮:
山芋にはビタミンCやビタミンB群、ミネラル(カルシウム、マグネシウム、鉄など)が豊富に含まれています。
これらの栄養素はエネルギー代謝や免疫力の向上に関与し、疲労回復や体力増強に役立ちます。
大麦の注意ポイント!
からだを冷やす作用があるため、冷え性の人やおなかを冷やすと下痢をしやすい人は、摂取量に注意してください。
大麦をそのまま精麦した、「丸麦」は消化酵素が生きているため消化されますが、高温高圧にかけた「押し麦」は消化酵素が失われるために消化されにくくなります。
大麦を使ったおすすめレシピ
おすすめレシピは ”COOKPAD(クックパッド)” から引用しています!
大麦の保存方法
湿気が少ない冷暗所で保存してください。
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