『卵』を適度に摂取している人は、認知症を発症するリスクが低下していることが、東フィンランド大学の研究で明らかに!
アルツハイマー認知症の原因については未だはっきりとは解明されていませんが、アルツハイマー認知症を発症した患者さんは、神経伝達物質である「アセチルコリン」が低下していることが確認されています。
このアセチルコリンの材料となる原物質が『コリン』です。
食事などからコリンを摂取すると、体内でアセチルコリンに変換されます。
認知症予防におすすめの食べ物ってなんだろう?
何かを食べていたら認知症にならないというわけではないけど、『卵』が認知症のリスク低下になるという研究結果が発表されました!
近年、健康志向の高まりとともに、食品が持つ健康効果に注目が集まっています。
その中でも、「卵」が認知症予防に役立つという話題が話題になっています。
では、卵のどの成分がどのように認知症予防に効果を発揮するのでしょうか?
この記事では、卵に含まれる「ホスファチジルコリン」という成分について詳しく解説します。
ホスファチジルコリンとは?
ホスファチジルコリン(Phosphatidylcholine)は、細胞膜の主要な構成成分であり、体内のさまざまな生理機能に重要な役割を果たしています。
この成分は特に脳の健康に関与しており、神経伝達物質の生成や細胞膜の修復に寄与します。
卵とホスファチジルコリン
卵はホスファチジルコリンを豊富に含む食品の一つです。
卵黄には特に多くのホスファチジルコリンが含まれており、一つの卵でおよそ150mgのホスファチジルコリンを摂取することができます。
ホスファチジルコリンの認知症予防効果
ホスファチジルコリンが認知症予防にどのように役立つのかを説明するために、いくつかの研究結果を見てみましょう。
- 神経伝達物質の生成促進:
ホスファチジルコリンはアセチルコリンという重要な神経伝達物質の前駆体です。アセチルコリンは記憶や学習に深く関与しており、そのレベルが低下することが認知症の原因の一つとされています。ホスファチジルコリンを十分に摂取することで、アセチルコリンの生成が促進され、脳の機能維持に役立つとされています。 - 細胞膜の保護と修復:
脳の細胞膜は常にダメージを受けていますが、ホスファチジルコリンはその修復を助ける役割を果たします。細胞膜の健全性を保つことで、脳細胞の機能を維持し、認知機能の低下を防ぐことが期待されます。 - 抗炎症作用:
認知症の進行には脳の炎症が関与していることが知られています。ホスファチジルコリンは抗炎症作用を持つとされ、脳の炎症を抑えることで認知症の予防に寄与する可能性があります。
卵の摂取量と注意点
卵は手軽に摂取できるホスファチジルコリンの供給源ですが、適量を守ることが大切です。
過剰なコレステロール摂取を避けるために、1日に1〜2個の卵を目安に摂取することをおすすめします。
また、バランスの取れた食事とともに取り入れることで、より効果的に健康を維持できます。
小まとめ
卵に含まれるホスファチジルコリンは、認知症予防に役立つ可能性を持つ重要な成分です。
神経伝達物質の生成促進や細胞膜の保護、抗炎症作用など、多くの健康効果が期待されています。
日々の食事に卵を取り入れて、脳の健康を維持しましょう。
ホスファチジルコリンの摂取が認知症リスクを低下すると東フィンランド大学が研究結果を発表!
東フィンランド大学が研究によると、食事から摂取するホスファチジルコリンの摂取量が下位25%の群と比較して、上位25%の群では認知症リスクが28%低いことが示されました。
また、総コリン摂取量とホスファチジルコリン摂取量が上位25%の群では、記憶力と言語能力のテストでも成績が良いことが確認されています。
「コリン」とはどのような成分なの?
コリンは、リン脂質と呼ばれる脂質の一種で細胞膜の主要な構成成分です。
体内では細胞膜や神経組織を構成するレシチンの材料とし存在しています。
「コリン」は体内で作られるビタミンに似た物質です。
ビタミンA、B、C、D、Eなどの「必須ビタミン」とは分類が異りますが、高血圧の予防や神経障害改善など、体の健康にとって有効であることがわかっています。
栄養素としてのコリンは次の形で存在しています。
- ホスホコリン
- グリセロホスホコリン
- ホスファチジルコリン
- スフィンゴミエリンの一部
コリンは、ビタミンB群に類似した必須栄養素であり、私たちの体にとって非常に重要な成分です。
コリンは、水溶性の栄養素で、細胞膜の構成成分であるホスファチジルコリンや神経伝達物質のアセチルコリンの合成に欠かせません。
ここでは、コリンの機能や重要性、摂取源などについて詳しく解説します。
コリンの主な機能
- 細胞膜の構成成分:
コリンは、細胞膜を構成するホスファチジルコリンの一部です。ホスファチジルコリンは、細胞膜の流動性や構造の安定性を保つのに重要な役割を果たします。 - 神経伝達物質の合成:
コリンはアセチルコリンという重要な神経伝達物質の前駆体です。アセチルコリンは、記憶や学習、筋肉の収縮など、さまざまな生理機能に関与しています。 - 脂肪代謝の促進:
コリンは脂肪の代謝にも関与しており、肝臓に脂肪が蓄積するのを防ぐ役割があります。このため、コリン不足は脂肪肝のリスクを高めることがあります。 - メチル基供与体:
コリンはメチル基供与体としても機能します。メチル基供与体は、DNAのメチル化やホモシステインの代謝など、体内のさまざまな重要な反応に関与しています。
コリンが不足するとどうなるか?
コリンが不足すると、以下のような健康問題が発生する可能性があります。
- 認知機能の低下:
アセチルコリンの生成が不足することで、記憶や学習能力が低下する可能性があります。 - 肝臓の障害:
コリン不足は脂肪肝や肝臓の機能障害を引き起こす可能性があります。これは、脂肪代謝が適切に行われなくなるためです。 - 心血管疾患のリスク増加:
ホモシステインの代謝が適切に行われないと、心血管疾患のリスクが高まる可能性があります。
コリンを豊富に含む食品
コリンはさまざまな食品に含まれていますが、特に以下の食品に多く含まれています。
- 卵黄:
卵黄はコリンの非常に豊富な供給源であり、1個の卵には約150mgのコリンが含まれています。 - レバー:
牛や鶏のレバーにはコリンが多く含まれており、100gあたり400mg以上のコリンを摂取することができます。 - 大豆製品:
大豆や大豆製品(豆腐、納豆など)は、植物性のコリン源として優れています。 - 肉類および魚類:
牛肉、鶏肉、魚にもコリンが含まれており、バランスの取れた食事を心がけることでコリンを摂取できます。 - ブロッコリーおよびその他の野菜:
ブロッコリーやカリフラワーなどの野菜にも少量のコリンが含まれています。
コリンは牛乳や卵、レバー、大豆、ナッツ類などに多く含まれています。
アメリカ食品医薬品局(FDA)では、推奨するコリンの摂取量は成人男性で550mg/日、女性425mg/日、耐容上限量3.5g(3500㎎)/日とされています。
しかし、日本人が一般的な食事をとっている中でのコリンの摂取量は、およそ300mg/日程度とされており摂取量が不足している状態です。
日本人は、コリンの摂取量が足りていないようだね!
米国農務省のデータベースでは、食品100g中のホスファチジルコリンの含有量は、牛乳14㎎、たまご(全卵生)250㎎、鶏(肝臓、生)190㎎、大豆(完熟種子、生)120㎎、ピーナッツ(生)53㎎、アーモンド52㎎、バナナ9.8㎎となっています。
推奨摂取量
コリンの推奨摂取量は年齢や性別によって異なりますが、一般的なガイドラインは以下の通りです。
以下に、コリンの推奨摂取量を年齢や性別に応じて表にまとめます。
区分 | 推奨摂取量 (mg/日) |
---|---|
成人男性 | 550 |
成人女性 | 425 |
妊娠中の女性 | 450 |
授乳中の女性 | 550 |
この表により、コリンの摂取量の目安を簡単に確認できます。
年齢や性別、状況に応じて適切な量を摂取することが重要です。
積極的なホスファチジルコリンの摂取が認知症予防に⁉おすすめのサプリメントとは?
推奨量のホスファチジルコリンを、通常の食事から摂取するのが難しい場合は、健康食品やサプリメントを利用するのも一つの方法です。
認知症の発症リスクが高まるのが60代以降と言われています。
40代くらいから脳の変化が起きていると考えられているため、早めの予防が大切なのです。
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