「遺伝的な薄毛」や「加齢による薄毛」が気になりだした場合、あなたならどうしますか？
まずは、薄毛・抜け毛ケアとして手軽で簡単な育毛剤・発毛剤を試してみようと思いますよね。ただ、様々な商品があってどれを選べばいいか分からない…と悩むことも多いと思います。
そこで、今回は薬剤師が「育毛剤・発毛剤」の成分や注意点などを含めて解説してみたいと思います。
最初は「育毛剤・発毛剤」を試してみて効果が現れてこないようならば、最終的に発毛の専門家であるAGAクリニックによる治療も選択肢に加えてみるのもいいかもしれないね！
将来的な薄毛リスクとAGA治療効果の予測ができるって本当⁉【男性型脱毛症・遺伝子検査キット AGAドック】とはどのようなものなの？
AGAドック男性型脱毛症・遺伝子検査キットは、10代～40代の男性を対象とした『薄毛遺伝子』の検査キットです。
この検査により、将来的な【AGA発症(薄毛)の危険度】を予測することができます。
また薄毛治療薬（フィナステリド＝プロぺシア等）の治療効果も予測することができます。
AGAドック男性型脱毛症・遺伝子検査キットの検査方法はどのような感じなの？
AGAドック男性型脱毛症・遺伝子検査キットの検査方法はいたって簡単です。
綿棒でほほの内側を軽く擦って粘膜を採取するだけです！
検査結果は３週間後に郵送で届きます。
そのほか、AGA遺伝子検査キットは各社から販売されています！
女性用の薄毛の遺伝検査は無いの？
女性には女性版脱毛症・遺伝子検査キット【AGAドック・レディ】があって検査方法は男性と同じです。
薄毛（AGA）だけでなく、歯周病、肥満、認知症、免疫、ダイエット、美肌、がんなど様々な項目でも遺伝子検査を受けることが出来るんだって！
将来の健康対策の一環として一度検査してみるのも良いかもしれないね！
薄毛対策のアイテムとは【育毛剤・発毛剤・養毛剤】
まずは、薄毛対策のアイテムは正確には3種類あり、それぞれ目的が微妙に異なります。
自分の悩みに合わせたアイテムを選ぶ必要があります。
- 発毛剤（医薬品）：
新しく毛を生やすことを目的にした商品です。
抜け毛・薄毛が目立つてきた場合におすすめ
- 育毛剤（医薬部外品）：
現在生えている毛を健康に保つことを目的にした商品です。
ボリューム・ハリなどが不足してきた場合におすすめ
- 養毛剤（化粧品）：
毛に潤いやツヤを与えることを目的にした商品です。
発毛剤・育毛剤・養毛剤に含まれている成分とはどのようなものなの？
成分別に作用の違いを比較してまとめてみました！
大きくは「血行促進を目的としている成分」と、「毛包賦活を目的としている成分」の2つに分けられます。
血行を促進することで頭皮に栄養を届ける成分にはどのようなものがあるの？
血行を促進することで頭皮に栄養を届ける成分は次の通りです。
- ミノキシジル
- 塩化カルプロニウム
- センブリエキス
- T-フラバノン
- ビタミンE（トコフェロール）
「ミノキシジル」とはどのようなものなの？
育毛剤の中でも、最も効果があるとされているのが「ミノキシジル」です。
ミノキシジルには外用薬・内服薬があります。
外用薬（塗り薬）の場合、商品によって1％～5％と濃度が異なるので購入する際はチェックが必要です！
「ミノキシジル」は、もとは高血圧患者の血圧を下げる薬として開発されたのですが、副作用の一つとして ”毛が生える” ことが分かって「AGA治療」にも使われるようになったのです！
ミノキシジルの副作用にはどのようなものがあるの？
ミノキシジルの主な副作用には頭皮のかぶれ・赤み、頭痛、めまいや動悸があります。
外用薬での副作用は8％ほどとされていますので、あまり神経質にならなくてもよさそうな頻度です。
もし、それでも副作用が出るようであれば、ミノキシジルの濃度の低い商品に変えたり、ミノキシジルとは違う成分に変える必要があります。
ミノキシジルの効果が出るにはどれくらい続けたらいいの？
ミノキシジルの効果が出始める目安は次の通りです。
- 開始～1か月：
ほとんど変化がないか、なんとなく・・⁉程度。
- 1か月～3か月：
古い毛が抜け落ちるので、逆に薄毛が進行したように見える。
ただこれは、ヘアサイクルが正常化している初期脱毛なので心配しないでくださいね。
- 4ヶ月～6か月：
新しく発毛がみられる・髪が太くなる・密度が濃くなる・髪にコシが出るなど薄毛の改善効果が感じられてくる。
ミノキシジルを使用する場合は最低でも1年くらいは継続することをお勧めします！
ところで「ミノキシジル」は、女性には使えるの？
女性の薄毛治療には、男性の治療に使われている濃度よりも低めの「濃度1%までのミノキシジル外用薬」が有効だと言われています。
- 国内最大濃度ミノキシジル5%配合！「生える」発毛剤【メディカルアップ】
キャピキシルとはどのようなものなの？
キャピキシルは、発毛効果が医学的に証明されているミノキシジルの3倍の効果があるとされる成分です。
ピディオキシジルは、その分子構造がミノキシジルと非常に近似していることから、 近年業界でも高い注目を集めています。
塩化カルプロニウムとはどのようなものなの？
塩化カルプロニウムは、血行を促進することによって毛乳頭に栄養分を与え発毛を促すと考えられています。
病院では「フロジン外用液®」という名前で、円形脱毛症などの治療薬として処方れています。
塩化カルプロニウムは、副交感神経刺激剤で毛細血管は副交感神経を刺激することで拡張します。
血管が拡張すると血流量が増えるため、毛根に栄養や酸素をたくさん運ぶことができるため、発毛を促す作用があるのです。
センブリエキスとはどのようなものなの？
センブリエキスは、リンドウ科センブリ（当薬）から抽出したエキスです。
強い苦味があるため、「千回煎じてもまだ苦味が残る」というのがセンブリという名前の由来です。
漢方薬の一種で、胃薬としても使われてきました。
センブリエキスは、皮膚細胞の代謝改善、血行の促進や細胞分裂の活性化が確認され、発毛促進効果が期待されています。
センブリは、リンドウ科センブリ属に分類される二年草の一種です。
薬草として利用され、生薬名及び別名は「当薬（とうやく）」とも呼ばれています。
T-フラバノンとはどのようなものなの？
ｔ-フラバノンは、洗剤の「アタック」などでも有名な「花王（Kao）株式会社」が独自に開発した育毛成分です。
T-フラバノンの作用機序にはどのようなものがあるの？
- 毛母細胞増殖促進効果 → 育毛促進効果
- 毛成長促進効果 → 抜け毛の原因であるTGF-βを抑制する作用
- 接着分子の出現量の増加 → 皮膚と毛髪の接着強化により抜け毛を抑制
毛根の細胞を活性化し育毛を促す成分にはどのようなものがあるの？
毛根の細胞を活性化し育毛を促す成分には次のようなものが認められています。
- アデノシン
- ペンタデカン
- ヒノキチオール
- ビタミンB5（パントテニルエチルエーテル）
アデノシンとはどのようなものなの？
アデノシンには、発毛促進因子(ＦＧＦ-７)の産生、毛根の成長期の延長、血行促進効果が認められており、発毛を促進させしっかりとした髪を育てることが出来ます。
アデノシンはAGAのみならず、女性の薄毛（FPHL）の改善にも安全で効果があることが、江浜律子ら（資生堂株式会社・徳島大学）によって2011年に研究発表されています。
ペンタデカン（ペンタデカン酸グリセリド：PDG）とはどのようなものなの？
ペンタデカンは、発毛エネルギー供給成分といわれています。
ペンタデカンが毛根細胞内の髪の元となるタンパク質「ケラチン」の合成に必要なエネルギーを供給することで、強く抜けにくい丈夫な髪になると考えられています。
ヒノキチオールとはどのようなものなの？
ヒノキチオールは、ヒノキ油やヒバ油などに含まれる天然由来の成分です。
抗菌効果や炎症を鎮める働きが確認されています。
ヒノキチオールは、育毛効果の他にフケやかゆみ、炎症などの頭皮のトラブルを予防することが期待されています。
ビタミンB5（パントテニルエチルエーテル）とはどのようなものなの？
ビタミンB5（パントテン酸）には、アミノ酸の代謝を促す働きや、頭皮の皮脂の分泌を正常に保つ役割が認められています。
ビタミンB5（パントテン酸）は、髪の生成に必要な栄養素のひとつなのです。
6-ベンジルアミノプリン（CTP）とはどのようなものなの？
6-ベンジルアミノプリン（CTP）とは、発毛促進にも脱毛予防にも効果を期待できる成分です。
「発毛促進シグナル」を刺激して発毛を促進するとともに、脱毛を促す「脱毛シグナル」を抑制して脱毛を予防します。
蘭の開花やリンゴの果実の成長を促すなど、6-ベンジルアミノプリンは植物細胞を元気にする働きがあり、植物の成長を刺激する第一世代の合成サイトカイニンで元来は農業の分野で活用されていたようです。
6-ベンジルアミノプリン（CTP）は、発毛促進・脱毛予防のW育毛成分として利用されています。
6-ベンジルアミノプリン（CTP）が含まれているおすすめの商品がこちらです！
病院で処方されるAGA治療薬とはどのようなものがあるの？
病院で処方されるAGA治療薬は、脱毛の原因となるジヒドロテストステロン（DHT）を抑制することを目的としたAGA治療薬です。
ジヒドロテストステロン（DHT）は、テストステロンと5αリダクターゼという酵素が結びつくことで生成される男性ホルモンなのですが、AGAやニキビ、前立腺肥大など、男性にとってあまり嬉しくない働きをすることから「悪玉の男性ホルモン」と言われることがあります。
薄毛と関係が深いジヒドロテストステロンには、AGAの原因となる脱毛因子を作り出す働きがあります。
ジヒドロテストステロン（DHT）を抑制する薬剤の効果は、早い方であれば４ヵ月、遅くても6ヵ月で毛髪の成長を感じられ程度まで現れてきます。
ジヒドロテストステロン（DHT）を抑制する薬剤を1年間程度続けると発毛量は最大になり、全体的に髪の量が増えたことを実感できます。
妊婦がプロペシア錠®・ザガーロカプセル®を服用することは厳禁です！！！服用するだけではなく薬剤に触れるのも厳禁です！！！
というのも、男児を妊娠中の場合、胎児の生殖器官の発達に悪影響を及ぼす恐れがあるのです。
妊婦に関しては有効成分への接触による皮膚吸収も厳しく禁じられているため、成分が肌に付着することがないよう、取り扱いにも十分注意してくださいね！
フィナステリド（薬名：プロペシア錠🄬）とはどのようなお薬なの？
プロペシア錠®は、活性型の男性ホルモンであるジヒドロテストステロン（DHT）の合成を抑制する働きを持つ薬剤です。
男性型脱毛症（AGA）による薄毛の進行を防ぎます。
AGA治療薬は保険適用外です。
ジェネリック医薬品が登場したため費用負担が軽減出来るようになりました！
デュタステリド（薬名：ザガーロカプセル🄬）とはどのようなお薬なの？
ザガーロカプセル®は、プロペシア®と同じ「5α還元酵素阻害薬」であり、プロペシア錠よりも高いAGA抑制効果が認められている治療薬です。
ザガーロカプセルの特徴とは？
- 5aリダクターゼのⅠ型とⅡ型の両方を阻害する（プロペシアが阻害できるのはⅡ型のみ）
- 効果の持続時間が長い：
プロペシア錠は、半減期（血中の有効成分濃度が半分になる時間）が約６～８時間。対してザガーロは、半減期が2週間程度です。
- プロペシア錠に比べて副作用の可能性は高い（主な副作用：リビドー減退（性欲減退）や勃起機能不全（ED）、肝機能障害などの副作用が報告されています。）
- 価格が高い：プロペシアの約1.5倍くらい
DHT（ジヒドロテストステロン）と薄毛はどのような関係性があるの？
ジヒドロテストステロンは、男性外生殖器の形成に必要なホルモンであり、身体に欠かせないホルモンであると同時に、薄毛の原因になるともいわれています。
そのため、ジヒドロテストステロンを抑制することで、薄毛を未然に防ぐ作用が期待できるのです。
最新のAGA治療はどのようになっているの？
最新のAGA治療においては「ミノキシジルで発毛」＋「DHT抑制による脱毛抑制」と2種類の薬剤を併用することが多いですね。
AGAの治療は、フィナステリド（薬名：プロペシア®）やデュタステリド（薬名：ザガーロ®）など国内認可を受けた薬剤を処方してくれて、服薬中の経過や体調もしっかり把握してくれる頭髪専門のクリニックで治療を受けることをおすすめします。
もし、自分の使用している化粧品であったり、気になっている化粧品などの成分を詳しく知りたい時は次のサイトがお勧めです！
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